河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2496- マーラー7番 夜の歌、ヤルヴィP、N響、2018.2.10

2018-02-10 21:59:02 | コンサート

2018年2月10日(土) 6:00pm NHKホール

マーラー 交響曲第7番ホ短調 夜の歌  21-15-8-11+18

パーヴォ・ヤルヴィ 指揮 NHK交響楽団


昨年2017年の6番はヨーロッパツアー用の演目ということもあってか充実した演奏でした。
2281- 武満、弦レク、マーラー6番、パーヴォ・ヤルヴィ、N響、2017.2.23

今回の7番は6番の強固なソナタとは違うものでどのようなあたりに力点を置く演奏になるのか興味深いところもあった。
フォルムは作品にゆだね、引き締まったスタイルは6番同様の方針で、これはこれで楽しめた。グロテスクな表情や濃い変化の面白みといった事はずっと背面のほうに押し込め、圧縮させるような演奏スタイルを前面に出す。ときに、その方針意図のみが前に出過ぎて、では音楽の中身は何なのか、実体はあるのかと、問いたくなる瞬間もあった。7番に許容される自由度というのは大きくて解釈の幅を楽しみたいところ。ソナタ拘束ではない作品の魅力をね。

オーケストラはソリスティックに万全とは言い難い。6番のときのやる気度を聴きたかった。

7番は比較的コンパクトな編成であり、そうであってもなくても、ここNHKホールで聴くのはもういいかなと最近思う。
おわり


2495- チャイコン1、ルガンスキー、ラフマニノフ2、テミルカーノフ、読響、2018.2.10

2018-02-10 21:50:20 | コンサート

2018年2月10日(土) 2:00pm 東京芸術劇場

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番変ロ短調Op.23  22-6+7
  ピアノ、ニコライ・ルガンスキー
(encore)
チャイコフスキー(ラフマニノフ編曲) 子守歌  5

Int

ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調Op.27  19-8-11-10

ユーリ・テミルカーノフ 指揮 読売日本交響楽団


昨年はキャンセルになったルガンスキー。今年は聴ける。
阿吽の呼吸のロシアの巨匠が伴奏をつける。大きなフレーム感覚が余裕を感じさせながらチャイコフスキーが始まった。読響の正三角錐音場が心地よい中、一つずつの音がすーっと立っている、隣の音と混濁接触しないきれいな響きのピアノ、独特のピュアサウンド。エンドフレーズをやや蹴り上げ気味にしながら、すっきりとしている。
オケから浮き上がってくるピアノが美しい。カデンツァの一瞬掻き回しているように見えながら実のところ歯切れがよくてリズミック、正確でパッセージ頭の揃い具合が小気味いいプレイ。2楽章中間部の跳ねるような動きともども、聴きごたえありました。
奥行き深くセットアップされたオーケストラ、その伴奏は一音ずつくさびを打っていくような進行、決して前のめりになることが無い。熟成されたアンサンブルハーモニーが下支えする。ユニークな演奏。
かなり奥までセットアップされているせいか、ブラスは塊で威圧する感じが無くてその分、ピアノがよく聴こえてくる。配置の妙、奏功した。ルガンスキーの冴えた演奏を満喫。

後半のラフマニノフ、悠々とした演奏の手応え感なんだが実のところそんなにスローなものでもなくて、緩徐楽章は結構なテンポで進む。全体としては50分を切るもの。カットはあると思う。
ソロ陣は好調ではなかったようだが全体としてはいい鳴りで、テミルカーノフ大家の芸風を楽しめました。カミソリシュートとは対極にある演奏ですね。この大家にじっくり合わせることのできる読響の熟成感は、これはこれで凄いものがあると思いました。
おわり