河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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1770- 巨匠との対話 デニス・ブレイン、語る人*千葉馨 第3回:スケールとアルペジオ

2015-03-19 23:57:31 | デニス・ブレイン 千葉馨

巨匠との対話 デニス・ブレイン、語る人*千葉馨 第3回:スケールとアルペジオ

第1回:日フィル入りがきっかけ

第2回:たいへんに普通の人

第3回:スケールとアルペジオ

千葉― 最初は何でもいいから吹いてごらんというので、モーツァルトの三番の協奏曲を吹いたのかな。そしたら、それはもう今のところ完成しているし、君の悩みと関係ないじゃないか、うまくいってるよ。それよりヒンデミットかなんかやらないかっていい出して、ヒンデミットとソナタを始めました。その前にこれをやったほうがいいかもしれないといって、自分で作ったスケールとアルペジオを二、三種類やらされました。ですから印刷した練習曲は、彼からひとかけらもおそわっていません。

― 四ヶ月習われて、得るところ大でしたか。
千葉― じつはスケールとアルペジオが僕のもらった宝です。これは大変充実したものでした。ホルンはF管だったりB管だったりしますが、彼はホルンをクロマティックなものと、つまり白鍵と黒鍵をなくしちゃおうという考えです。それで実音のHドゥア(ロ長調)のスケールをやらせるわけです。これで二オクターブ。これをこなすのに一カ月かかりました。というのは指使いがたいへん面倒くさくなるわけです。B管でHドゥア吹くというのは、ピアノでいえばハ長調を嬰ハ長調で弾くようなものですね。ってなもんでへんな指使いになるんだけど、彼はこれを避けて通ろうとしないんですよね。これをいつやってもいい、おまえさん子供じゃないんだからって・・・・・。これは一生もっていていい問題だから、やってみたらどうかっていうわけですね。アルペジオは二オクターブですね。キーを使うところと使わないで口でころがすところがありますが、これを切れ目をわからせないように、上りも下りも同じつながり方にするわけですね。それからもうひとつ、トリラーがありました。音域をのばすにはトリラーをやったらどうだろうかって、これは二カ月くらいたって出てきたことです。高い音にコンプレックスを持っているといいましたら、トリラーをやらせました。私の場合、これが図に当たって、とても音域が楽になりました。作品でいうと、ヒンデミットのあとイギリスの新しい人でバークレイという人の三重奏曲のホルンのパートを習いました。


慎重運転のカーキチ

― これまでは演奏の教え方ですが、その間のブレインの教えっぷり、つまり人間的な側面はどんなですか。
千葉― 大変几帳面です。さっきお話をした、買い物袋を持って、



・・以下、次回へ続く・・