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渋谷の塔レコにいってCDを20枚ぐらい買って袋に入れてもらい、それを持ったままどこかにお酒を飲みいき、あまり記憶がないまま自宅にたどり着き、翌日、忘れずに持ち帰ったらしいCD20枚入った袋をひっくり返したところ、写真のようなパンフがCDと一緒に出てきた。
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100タイトル
タワーレコードRCA
プレシャス・セレクション1000
堂々完結
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たしかに快挙だ。
CD販売会社が企画から販売まで行うわけだから、まずクラシック音楽に対するその熱い思い、志に敬意を表したい。
新星堂なども同じような企画があると記憶するが、塔レコの方は規模、内容の濃さで上をいく。
ニュー・リマスターで、値段も一枚あたり千円という手ごろ感がいい。
ただ、キャッチコピーが少しわずらしいところがある。
秘蔵音源。
隠し玉。
幻の音源初登場。
日本初CD化。
世界初CD化。
知る人ぞ知る。
歴史を変える超弩級の発見。
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そんなに素晴らしかったらなんで手にはいらなかったのかしら。
ちょっと不思議に思ったりもする。
所詮キャッチコピーなのか。
いや、そうでもない。
その時代背景、発売タイミング、などがかみ合わずに出なかったりしたものや、再発できなかったものがあったりで、今のこの時点だけの勝手な思いはいけない。
もともとどうしても聴きたかったら、手に入れることができるものが多いのであるが、入手ルートの関係で高額になったり、アナログディスクしかない、などハードルが高かったりする。
それが手ごろ感、簡便さ、などこうやって店頭にならんでいるとその魅力につい手が出てしまう。
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何点か買っているが、これなどどうかしら。
ブルックナー/交響曲第6番
ウィリアム・スタインバーク指揮
ボストン交響楽団
1970年
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シューベルト/交響曲第9番
ウィリアム・スタインバーク指揮
ボストン交響楽団
1969年
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スタインバークは小沢の前のボストンの常任であるが、ほんの3シーズンほどしかいなかった。
昔DGから出ていたホルストの惑星など、あの水色のジャケットのアナログディスクを思い出したりする。
この2点は、塔レコのこの企画があるまで知らなかった。
ブル6はボストン交響楽団の水分を含んだような水を切るようなサウンドが魅力的。
スタインバークは根はドイツの指揮者であるはずだが、このブル6は妙に音色バランスが独特なところがあったりして、それでも気を衒わない新鮮な味わいがある。
スタインバークは、ボストンの前はピッツバーグ交響楽団を振っていたが、そのときにもこんなのを録音している。
ラフマニノフ/交響曲第2番
ウィリアム・スタインバーク指揮
ピッツバーグ交響楽団
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これはオープンリールテープをもっているが、肝心のデッキの方は何年か前にオーバーホールが済んだのに運搬してもらった際の段ボール箱にはいったままだ。
おわり
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