原エントリータイトル:《宋四六论稿》
四六是骈文发展中出现的重要类型,宋代又是四六文的成熟期。宋四六主要用于制、诰、表、启等特定领域,具有特殊体制要求,呈现独特的文学风貌。 (「内容简介」)
未見であるが、これより以前、1977年(民国66年)に出た江菊松の『宋四六文研究』(台北、華正書房)で、宋の四六文(駢文)は陳寅恪が「魏晋と宋が最良」と評したという魏晋のそれとはあきらかに内容・形式が異なり、前者は魏晋から唐にかけてのそれは「駢文中の駢文」、宋代のそれは「駢文中の散文」と評していること(18頁)、一方、形式にいたっては、宋代になると「四六字の構成が不規則になり」「字数の制限にとらわれなくなる」、そして内容と表現とをより重視し、「読者にあたえる効果と達意であることをもっぱら重視するようになる」(21頁)のはなぜかという、前者が提示した先達の問いへの回答はなされているのだろうか。
ついでながらその江菊松『宋四六文研究』についても一言。四六文の発生の原因の一つとして、「自然界奇偶相生之啓発」とする(第1章第1節「駢文産生之原因」1頁)。自然観察から知った奇数と偶数が対となっている事実からの発想というのだが、それはすでに脳裏に存在する“奇数”“偶数”の“対”という認識の枠組で知覚をフィルターにかけた結果ではないのか。原因と結果が逆様になってはいないかと窃かに怪しむ。
四六是骈文发展中出现的重要类型,宋代又是四六文的成熟期。宋四六主要用于制、诰、表、启等特定领域,具有特殊体制要求,呈现独特的文学风貌。 (「内容简介」)
未見であるが、これより以前、1977年(民国66年)に出た江菊松の『宋四六文研究』(台北、華正書房)で、宋の四六文(駢文)は陳寅恪が「魏晋と宋が最良」と評したという魏晋のそれとはあきらかに内容・形式が異なり、前者は魏晋から唐にかけてのそれは「駢文中の駢文」、宋代のそれは「駢文中の散文」と評していること(18頁)、一方、形式にいたっては、宋代になると「四六字の構成が不規則になり」「字数の制限にとらわれなくなる」、そして内容と表現とをより重視し、「読者にあたえる効果と達意であることをもっぱら重視するようになる」(21頁)のはなぜかという、前者が提示した先達の問いへの回答はなされているのだろうか。
ついでながらその江菊松『宋四六文研究』についても一言。四六文の発生の原因の一つとして、「自然界奇偶相生之啓発」とする(第1章第1節「駢文産生之原因」1頁)。自然観察から知った奇数と偶数が対となっている事実からの発想というのだが、それはすでに脳裏に存在する“奇数”“偶数”の“対”という認識の枠組で知覚をフィルターにかけた結果ではないのか。原因と結果が逆様になってはいないかと窃かに怪しむ。