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書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

津軽書房『ブルガーコフ短編集〈露和対訳〉』について

2018年08月28日 | 考古学
 『ブルガーコフ短編集〈露和対訳〉』(ミハイル・アファナーシェヴィチ・ブルガーコフ著、町田清朗訳、セルゲイ・ボルシンスキー監修、大月晶子校閲、2003年6月)。アマゾンによる紹介

 『巨匠とマルガリータ』のような長編は知らないが、何種か出ている日本語による短編の翻訳で、私にとり原文の印象とあわせていちばん違和感のないのはこれ。解釈と訳出の意見の異なるところはむろんある。対訳であることのありがたさよ。

朱淵清著 高木知見訳 『中国出土文献の世界』

2018年04月04日 | 考古学
 王国維が“創出”し、本書の著者朱淵清氏によって再確認され顕彰される「二重証拠法」(本書110-113頁)は、文献資料と出土資料とを相互参照することだが、これは画期的な方法論であるらしい。私にはよくわからない。「だった」ならわかる。今ならあたりまえのことだろう。少なくとも私には、そう思える。

(創文社 2006年6月)

岸本道昭 『山陽道駅家跡 西日本の古代社会を支えた道と駅』

2018年03月31日 | 考古学
 『日本の遺跡』第11巻。府立図書館で書架のあいだを徘徊しているうちにシリーズが目にとまったので、自分の故郷の係った1冊を借りる。私の明石の実家は、明石駅跡(同書121-123頁)を示す石碑のすぐちかくで、まいにち小学校の行き帰りにその前を通った。当然、そこにある菅公旅次遺跡碑も見ていた。“駅長莫驚時変改、一栄一落是春秋”。なお122頁の図41「明石駅家の周辺」を見てみると、私の実家はほぼ推定される山陽道の道脇、しかも古の駅家の域内にあったらしい。駅長莫驚時変改、一栄一落是春秋。

(同成社 2006年5月)