書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

小野寺龍太 『古賀謹一郎 万民の為、有益の芸事御開』

2015年09月27日 | 伝記
 別件でひもといたのだが、儲け物をした。古賀はその生涯の割合早い時期に漢訳された洋学書を大量に読んでいて、そのなかに艾儒略(Giulio Aleni)の『西学凡』が含まれている。同じ著者の『職方外紀』も読んでいる。

(ミネルヴァ書房 2006年5月)

爾雅 - 維基百科

2015年09月04日 | 東洋史
 尔雅 - 维基百科

  由于对古人的词语分类原则并不是很清楚〔略〕。13-19篇是对于生物的一些解释。但是其分类与现在很多地方差异很大,这主要是由于不同時代的觀點有別之故。例如“鼯鼠”由于会飞行,便将它归到释鸟中。

 つまり“鳥”とは「飛ぶ生き物」という概念の言葉であったということか。

爾雅 - Wikipedia

2015年09月04日 | 東洋史
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%88%BE%E9%9B%85

 〔第四篇〕以後の「釈親」「釈宮」「釈器」「釈楽」「釈天」「釈地」「釈丘」「釈山」「釈水」「釈草」「釈木」「釈蟲」「釈魚」「釈鳥」「釈獣」「釈畜」は、事物の名前や語義を解説している。

 “丘”と“山”と、どうして「釈丘」「釈山」と二つ別の類として分けられているのかと郝懿行『爾雅義疏』を看てみたら、「丘は土の高き也」、「山は産也。生物を産すれば也」と、『説文解字』と『釈名』に拠る郝の注があった。全く別の範疇。いまリンクで示した維基百科同項によれば『釈名』でも丘と山は別の篇になっているらしい(未見)。

山田慶兒 「カテゴリーとしての八卦 馬王堆出土帛書《周易》読後覚書」

2015年09月02日 | 東洋史
 『思想』1097、2015年9月掲載、79-102頁。

 さきごろ「中国(語)にはカテゴリーの概念がない」という西洋人の意見を何かで読んでその乱暴さに吃驚していたので、この論考の題に惹かれた。「中国には西洋のカテゴリーがない」なら、それは中国では西洋ではないから、あたりまえのことであって、わざわざ言うに値しない。そしてこれもあたりまえのことだが、中国には中国のカテゴリーがある。