書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

施耐庵作 駒田信二訳 『水滸伝』 上中下

2006年05月31日 | 文学
 百二十回本を読んでみた。
 この『水滸伝』は緑林の好漢たちの物語、英雄小説ということになっている。『三国志演義』を初めて読んだときにも思ったが、やくざ者や火付け盗賊人殺しのたぐいがどうして英雄なのだろう。

(平凡社 1981年4月初版第15刷ほか)

カレル・ヴァン・ウォルフレン著 篠原勝訳 『人間を幸福にしない日本というシステム』

2006年05月30日 | 政治
 日本異質論・特殊論どころか、ほとんど人種差別の言。

(毎日新聞社 1994年11月)

▲人種差別といえば、部内会議で日本人をジャップ呼ばわりしていたキッシンジャー大統領特別補佐官(1972年当時)。
 The Taipei Times, "Kissinger called Japanese `treacherous sons of bitches'", AFP, WASHINGTON, Sunday, May 28, 2006.  →http://www.taipeitimes.com/News/world/archives/2006/05/28/2003310410

石玉崑述 鳥居久靖訳 『三侠五義』

2006年05月29日 | 文学
DVD-ROM 平凡社『世界大百科事典 第二版』より
三侠五義
さんきょうごぎ

 中国,清代末期の白話長編小説。原名は《忠烈惟義伝》。石玉崑の講談をまとめたもので,全120回。1879年(光緒5)初版。北宋の名臣包拯(ほうじよう)(999‐1062)の名裁判ぶりを描いた明代の《竜図公案》を発展させ,これを軸として〈三侠(3人の侠客)〉と〈五鼠(5人の義賊)〉の活躍ぶりを描き,《水滸伝》の面白さをねらっている。のち文人の兪越(ゆえつ)が増補して《七侠五義》(1889)を出し,ほかにも続作が出た。 (中野 美代子)

 『大岡越前』+『水滸伝』といったところだが、あまり面白くはなかった。

(平凡社 1982年1月初版第8刷)

今週のコメントしない本

2006年05月27日 | 
 先週に予測した通り、忙しい週でした。

①感想を書くには目下こちらの知識と能力が不足している本
  下斗米伸夫 『アジア冷戦史』 (中央公論新社 2004年9月)

②読んですぐ感想をまとめようとすべきでないと思える本
  梶村昇 『日本人の信仰 民族の〈三つ子の魂〉』 (中央公論社 1988年8月)

③面白すぎて冷静な感想をまとめられない本
  辻由美 『炎の女 シャトレ侯爵夫人 18世紀フランス、希代の科学者の生涯』 (新評論 2004年7月)

④参考文献なのでとくに感想はない本
  思想の科学研究会編 『デューイ研究』 (春秋社 1952年7月)

  関川夏央 『「坂の上の雲」と日本人』 (文藝春秋 2006年3月)

  呉敬梓作 稲田孝次訳 『儒林外史』 (平凡社 1981年9月初版第11刷)

⑤ただただ楽しんで読んだ本
  永田英治 『たのしい講座を開いた科学者たち 科学と科学教育の源流』 (星の環会 2004年12月) 

 それでは来週に。 

▲手控えのメモ。
 「大紀元(日本)」2006年5月15日、朱元「日中民間関係の問題点および解決方法に関する思索」
  →http://www.epochtimes.jp/jp/2006/05/html/d70170.html
 在日中国人一般の日本に対する無知無理解の指摘と、その原因を分析したくだりが興味深い。

劉鶚著 岡崎俊夫訳 『老残遊記』

2006年05月26日 | 文学
“この斉河県知事は王子謹といって、老残と同じ江南の人、進士出身ではあるが、愚物ではない” (「第十五回 月餅奇案」 本書215頁)

 さすが清末譴責小説の最高傑作といわれるだけあって面白い。原書で読んでみよう。

(平凡社 1994年10月初版第9刷)

J. K. ローリング著 松岡佑子訳 『幻の動物とその生息地 ホグワーツ校指定教科書〈1〉』

2006年05月22日 | 文学
 原本はハリー・ポッターの所有物なので、見開き頁をはじめあちこちにハリーの書きこみがある。ロンとハーマイオニーの落書きもあって、楽しい。
 この本は期間限定発売だったから、いまはもう古本屋で見つけるか図書館で借りて読むしかないですよ ←ハリーの書きこみ風

(静山社 2001年9月)

今週のコメントしない本

2006年05月20日 | 
 今週は多忙でした。

①感想を書くには目下こちらの知識と能力が不足している本
  横井俊幸 『日本の機密室』 (鹿鳴社 1951年3月)

②読んですぐ感想をまとめようとすべきでないと思える本
  ニコラス・クリストフ/シェリル・ウーダン著 伊藤正/伊藤由紀子訳 『新中国人』 (新潮社 1996年8月5刷)

  鶴見俊輔 『鶴見俊輔集』 2 「先行者たち」 (筑摩書房 1991年10月)

③面白すぎて冷静な感想をまとめられない本
  該当作なし

④参考文献なのでとくに感想はない本
  ダニエル・ユヌベル著 井上勇訳 『キッシンジャーと私』 (時事通信社 1972年9月)
  細川隆元企画・監修 『日本よ これが21世紀への道だ』 (高木書房 1982年5月)
  愛知大学国際問題研究所編 『21世紀における北東アジアの国際関係』 (東方書店 2006年3月)
  立花隆 『滅びゆく国家 日本はどこへ向かうのか』 (日経BP社 2006年4月)
 
⑤ただただ楽しんで読んだ本
  杉勇 『楔形文字入門』 (中央公論社 1974年8月5刷) (再読)

  西村ミツル原作 かわすみひろし漫画 『大使閣下の料理人』 22 (講談社 2005年5月)

  皆川亮二 『D-LIVE!!』 14 (小学館 2006年6月)

 来週も多忙でしょう。