書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

ジョナサン・ウェーンライト著 冨永謙吾/堀江芳孝訳 『捕虜日記 敗北・降伏・捕虜――屈辱の四年間』

2007年04月04日 | 世界史
 太平洋戦争中、著者が収容された複数の連合国捕虜収容所で、管理運営に当たった日本軍兵士は彼らを労役に服させ、ほしいままに殴打し、あまつさえ「日本軍を悪いと考えてはならない」などと“命令”していたという。
 しかし、これらの証言内容がすべて間違いなく事実であると証明されたとしても、その諸事実をもって直ちに日本軍の組織的関与もしくは日本の国家権力による強制があったとすることはできない。

(原書房 1967年5月)