書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

桑田忠親 「蒲生氏郷」

2011年01月27日 | 伝記
 『新編 日本武将列伝』 5 (秋田書店 1989年10月)所収。

 2011年01月26日「海音寺潮五郎 『蒲生氏郷』」より続き。
 学者とはいえこの人なら特徴的なエピソードの類は忘れずに掬い上げるだろうと思って見てみたが、「猿め、死に場所がのうて狂うたか」に類する話はここにも載っていない。
 あとはもう『群書類従』で「蒲生氏郷記」を検してみるくらいしか思いつかない。あるいは『名将言行録』か。しかしあれば俗書だ。あっても当てにならん。

「4 Police Officials Fired Over Domodedovo Bombing」 から

2011年01月27日 | 抜き書き
▲「The Moscow Times」27 January 2011, by Alexandra Odynova and Nikolaus von Twickel.(部分)
 〈http://www.themoscowtimes.com/news/article/4-police-officials-fired-over-domodedovo-bombing/429835.html

  Investigators have remained silent on who might have staged the Domodedovo explosion, but unidentified law enforcement sources have told Russian news agencies that a hitherto unknown Stavropol-based rebel group called Nogai Battalion might have been responsible. The bombing might have been revenge for a raid last fall by security services in the Stavropol region, which borders the volatile North Caucasus republics, in which members of the group were arrested and killed.

 やはり目撃証言は出てこない。しかしノガイの名が出てきた。ノガイ人は北コーカサスに接する地域に住むが、民族としてはテュルク系である。カザフスタンと同じ。

  The suspected bomber, who appears to be 30 to 35, is not from the North Caucasus but most likely from southern Europe and is perhaps French, Italian or Arab, said Tatyana Baluyeva, a researcher at the Institute of Ethnology and Anthropology, Komsomolskaya Pravda reported Wednesday.
  A law enforcement source later told Itar-Tass that the bomber's complexion resembled an African. "He has a high forehead, thick lips, possibly dark skin and curly dark hair. Somehow he looks like a black," the source said.
  Nevertheless, investigators seemingly kept the "Caucasus trail" alive.


 最後の一行、なにやら含蓄が深そうなと思うのは私の深読みか。

「<アジア杯>韓日戦、『キム・ヨナ悪魔仮面』『旭日旗』に非難集中」

2011年01月27日 | その他
▲「中央日報 Joins.com」2011.01.27 08:14:37。(部分)
 〈http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=137006&servcode=600§code=610

 一部の日本サッカーファンがフィギュアスケート選手キム・ヨナの顔写真を切り取って作った「キム・ヨナ悪魔仮面」をかぶって競技を観戦しているのがテレビに映った。

 試合場の内側でするのと外側でするのとでは問題の質がぜんぜん違うだろうに。やった本人が受けるダメージも天と地ほどの差がある。一般人と公人あるいは国家代表とさえいっていいスター選手では。そしてこれはKARAどころではない全世界的な「国恥」にもなりかねない。

武田百合子 『富士日記』 上中下

2011年01月27日 | 文学
 べつに竹内好つながりで手を伸ばしたわけではない。図書館で順番待ちをしていて、たまたま時期が重なっただけである。夫の武田泰淳への興味に引かれて読もうと思ったのだが、スタイルとそれを成り立たせる感受性において夫君より上ではないかと思った。『司馬遷』は司馬遷や『史記』の理解には何の役にもたたない勝手な想像と個人的な感想の舞文だし、『ひかりごけ』にいたっては、『司馬遷』とおなじ理由で、当時存命していたモデルに多大の迷惑を及ぼした。武田泰淳は竹内好の虚名に牽かれて過大評価されていないか?
 扉の著者近影を見て、加賀まり子さんに演じてもらうというのはどうかなと思った。

(中央公論新社 1981年2月初版 1997年4月改版 2007年11月改版11刷ほか)

郭真義/鄭海麟編著 『黄遵憲題批日人漢籍』

2011年01月27日 | 東洋史
 黄遵憲が書いた日本人の詩文(集)に対する序や跋の類を集めたもの。まさに断簡零墨。そして型どおりの感想ばかり。詩文としての出来の良し悪しははっきり言うが、内容それ自身の評価にはあまり踏み込まない。外交官だけあって、少々深く交わってもそうやすやすと本音は明かさないということか。

(中華書局 北京 2009年8月)