書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

「В Казахстане усилены меры безопасности・・・」 から

2011年01月26日 | 抜き書き
▲「ИТАР-ТАСС」26.01.2011, 09.21、「В Казахстане усилены меры безопасности на транспорте」(部分)
 〈http://www.itar-tass.com/level2.html?NewsID=15891062

 2011年01月25日「『Moscow airport blast: Suicide bomb kills 35』 から」より続き。

  Министерство транспорта и коммуникаций Казахстана усилило меры по обеспечению безопасности на транспортных объектах в стране в связи с трагическими событиями в московском аэропорту Домодедово, а также в преддверии 7-х зимних Азиатских игр, которые пройдут здесь с 30 января по 6 февраля. Данное решение было принято по итогам совещания с представителями комитета национальной безопасности, министерства туризма и спорта, МЧС страны, сообщила пресс-служба ведомства.


 冬季アジア競技大会の開催という理由はたしかにわかるが、どうしてお門違いのカザフスタンが警戒を強化する?

呉懐中 『大川周明と近代中国 日中関係の在り方をめぐる認識と行動』

2011年01月26日 | 日本史
 2011年01月06日「『中国の学者 「沖縄の主権は中国に属する」と叫び始めている』 から」より続き。

 著者は、まともな根拠がないにもかかわらず発言者の権威(日中双方において)によってのみその後長らく定説と化したらしい竹内好の、「中国革命にはほとんど関心がない」という大川周明観を、事実を以て否定した。それ以外、著述の目的を解しかねるほどに淡々とした事実紹介と、平板でほとんど言い換えに等しいその解釈と、あとは索漠とした引用資料の注記の山である。いずれにせよ、全体として清朝考証学者の考証を読んでいるような感じで、きわめて非政治的な印象を受ける。まさに実事求是で、篤実といっていいその地道な学究的姿勢からは、「沖縄の主権は中国に属する」なとという知的に無責任な言を平気で口に出来る政治屋の臭気は微塵も感じられない。どうなっているのだろう。まあ、竹内好を否定する事自体、結果としては極めて政治的な行動であるといえば言えるのだけれども。しかしそこまで意図したわけではあるまい。竹内を否定すれば彼の「脱亜論」批判とその淵源であるところの遠山茂樹の福澤批判、ひいては近代日本批判(帝国主義・軍国主義・中国侵略)を否定することになるからだ。近代における中国の日本に対する道徳的優位が揺らいで、日本人に向けて歴史カードが使いにくくなる。それは「沖縄の主権は中国に属する」とする自身の主張の説得力と正当性をも弱めるであろう。自分のほうが侵略者になってしまう。端的にいえば、竹内を批判するなら「沖縄の主権は中国に属する」とは言えず、「沖縄の主権は中国に属する」と言うなら竹内を批判できないということだ。本を出した時と今とで思想が変わったというのなら別だが。

(日本僑報社 2007年9月)

海音寺潮五郎 「蒲生氏郷」

2011年01月26日 | 伝記
 『武将列伝』 4 (文春文庫版 1975年4月第1刷)所収。

 前項より続き。
 私個人の次のステップとして、海音寺氏の史伝を見てみる。だがここにもない。
 ちなみに海音寺氏はこの史伝シリーズを書くにあたって大先達露伴の史伝を踏まえ、その誤りを正したうえで、さらに新しい何かを付け加えようとしたのが、執筆のひそかな狙いのひとつだったのではないかと私は推察しているのだが、この二人が触れていないということは、かなり信憑性があやしくなってきたように思える。氏郷が「猿め、死に場所がのうて狂うたか」と言ったとエッセイや小説で記した司馬遼太郎氏の言は、何に基づいてのものだったのだろう。
 いま思いつくかぎりですぐにアクセス可能なもう一手を、試してみることにする。

(1990年10月第12刷)