くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「くじけないで」柴田トヨ

2014-12-09 20:31:06 | 詩歌
 気持ちが暗くなっていると、文章を書く気力も失われるものなのですね。でも、やっぱりわたしは、書くことでしか浮上しないのだろうから、書き続けたいと思った矢先、この本に出会いました。
 柴田トヨ「くじけないで」(飛鳥新社)。評判になったとき、女性週刊誌で目にしたものです。わたしには合わないだろうと漠然と思っていたのですが……。
 素晴らしかった。帰りに本屋に寄って文庫版を買ったほどです!
 わたしは、一年生の冬に自分の気に入った詩を紹介する時間をとることにしていて、図書館などからも詩の本を借りてきます。今年は明日実施しようと思って、準備していました。
 子どもたちにはベストセラー化した本もいいかなーと柴田さんの本を手にとってぱらぱら見ていました。
「私 辛いことが/あったけれど/生きていてよかった/あなたもくじけずに」
 表題作がじわりと胸に沁みました。
 わたし、かなり言葉に傷つけられていたのですね。
 柴田さんのやさしさに溢れた言葉。どこを読んでも、非常に慰められるような暖かさがありました。
 くじけない。また、明日から頑張ろう。そんな勇気をもらったのです。
 そして、さりげないユーモアが大好きです。


   二時間あれば


  世間には
  まだ解決されていない
  たくさんの事件がある

  コロンボ警部
  古畑任三郎警部
  二人が協力してくれたら
  犯人をきっと
  つかまえてくれる筈

  二時間あれば


 この詩には、心から笑わせていただきました! この文庫が柴田さんの詩のすべてだと思うと寂しい気持ちもありますが、めぐり合えて、よかった。励まされ、おかげさまで、頑張りますね。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿