くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「プロジェクトX 挑戦者たち」

2014-12-11 20:38:08 | 歴史・地理・伝記
 古い道徳の教科書を読んでいたら、金閣寺再建に賭けた方々の姿を描いた作品に思わず涙が……。おそらく省略してあるものと思われるので、詳しく知りたいと図書館を訪れました。
 「プロジェクトX」のジュニア版(汐文社)を発見し、見出しを読んだところ、十巻に「幻の金堂 ゼロからの挑戦 薬師寺・鬼の名工と若武者たち」とあったので、早速読んでみました。
 そしたら。
 わたしの読みたかったものとは、どうも筋が違う。金箔を貼る作業がさっぱり出てこない。しかも、棟梁は「木のいのち木のこころ」の宮大工西岡常一。四十代でまとめ役が務まるかと悩んでいた、あの作品とは違うような……。
 でも、こちらはこちらでおもしろかった。わたしは薬師寺の月光菩薩が好きなので、非常にしんみりしました。高校時代に訪れたあの建物は、西岡さんや小川さんが手がけたものなのですね! 五センチ高く組んだ隅木のエピソードが印象的でした。
 で、次の日また図書館に行ったところ、NHK出版の「プロジェクトX」を見つけました。
 十七巻に、「金閣再建 黄金天井に挑む」を発見!!
 やっぱり金閣寺でよかったんだよねー、と借りてきました。
 道徳の教科書(ちなみに学研版です。今はもう載っていません)では、責任者の矢口一夫さんにスポットが当たっていますが、こうやってみると住職の村上慈海さんの苦悩がひしひしと伝わってきます。自分の弟子によって放火された金閣寺を再建するために自らも托鉢を行います。この弟子を責める言葉も言わない。なんとか建て直した金閣から、数年後、金箔が剥げ落ちて漆地が見えるようになり、「黒閣」と揶揄されてしまう……。(わたしが修学旅行に行ったのは、この時期かも。拝観停止のさなかでした)
 この原因は、金箔の薄さにあり、紫外線を通さない特注を使用することになります。
 一人金箔を押す職人柳生さんの手際のよさが心を打ちます。
 今度は映像を探してみます!

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