くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します」

2011-08-14 06:10:39 | エッセイ・ルポルタージュ
わーっ、こんな単行本だったのね。古本屋で発見、即買いました。菅野彰・立花実枝子「あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します」(新書館)。
すがのさん……。こんな体を張ったお仕事をしなくても……とちょっと思いましたが、冷静に考えると彼女の仕事にはそういうのが多いというか、いつも結果的にそうなってしまうというか。
なかなか壮絶です。
店構えに不安を感じる食堂を訪れ、そこがどういう経営をしているのかを描くレポートなのですが、ひょええ、恐ろしすぎますよこの中華料理屋! あまりにもものすごくて「中華料理」が二人のトラウマになってしまうほどの店。中華丼の具がおでんの再利用、キムチにはカビがはえ、店内散らかっていてなんとパンツまで落ちている。
わたしも中華料理屋でアルバイトをしていたのですが、基本的に食べものはなんでもおいしい店だったので、ちょっと驚き。好き嫌いも克服したもんなー。
この店を超える物件はないと思いつつも、いろいろと遭遇するのですこの二人。
さて、四コマまんが好きの息子がいつの間にかこの本を読んでいて、
「すごいよねー、レジャー焼肉!」というのです。さらに、廃墟としか思えないと話題の怪しい店「レストランと○こ」について、
「レフトランなんだよね、とろこって」ともいうんですよ。
「……とろこ?」聞き返すと、息子はあっけらかんとして、
「どうしてロだけカタカナなのかな?」
というのでした……。
そうだった、キミはかつて「しまむら」の看板をなんの抵抗もなしに「れまむら」と読んだっけね……。
で、レジャー焼肉とはどういう店なのかというと、「肉のレジャーランド」という激安食べ放題(でも残すと追加料金)のこと。かなり恐ろしい肉(廃棄寸前?)を出していて、網焼きすると火柱が上がる。(今気づいたが立花さん、「網」を「綱」と書いているよっ)
「レストランと○こ」は、千葉県にある不思議な店で、噂はもう連載の三回めで出ています。(訪ねたのは六回め)
「あなたの知ってる霊感スポット」の検索でヒットするらしいですよ。
普通の民家に壁をとりつけてビルに見せかけるというものすごい技を持っているし。
見かけは悪くてもおいしい店もたまに出会っているようですが、いやー、なかなか、わたしには真似できません。わたしはうまい店で食べたい!
わたしがもしお二人にこういうコンセプトの店を紹介するなら……と考えてみましたが、営業しているかどうかわからない店って、とりあえず思いつかないなあ。それこそ、外見はいまいちだけどかなりおいしい店なら知ってますよ。座ると畳が沈むけど、でもうまい。魚が好きではないわたしが、ここのすりみ汁は三回もお代わりした!(キノコ類と豆腐、ねぎ、みょうがが入ってました)
ところでさー、SMAPのコンサートで紹介された繊細な作品を描くまんが家のお二人って、片方はよしながふみさんでは?
いや、ちょっと思っただけで根拠は何もないんですけどねー。

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