くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「坊主DAYS」「不育症戦記」ほか

2010-03-29 05:28:11 | コミック
久しぶりの仙台で本を買い込んできました。開店に合わせてホテルを9時40分くらいに出たんだけど、思ったより近くて、コンビニでお茶を買って時間をつぶしたのですが、この本屋、9時開店でした……。
で、まんがを四冊。
まず杜康潤「坊主DAYS」(新書館)。これ、すごいおもしろいです~。
臨済宗の僧侶であるお兄さんの修行の様子を紹介しているのです。当然お坊さんですからみんな剃髪しているので、書き分けが難しい。額に「兄」とか「円」とか名前を指定してありますが、これが不思議なことにやがて見分けがついてくる。表情的にも人格的にも。イメージキャラクターということで、特定の方ではないみたいなのですが。
そういえば、母方の祖父は得度していたなー。(亡くなるとき、既に戒名があってびっくりした)
わたしの同僚に僧侶の方がいて、住職(お父さん)が忙しいときは自分もお経をあげにいくと言ってたっけ。友人はお寺に嫁いでるし。本山から任命書みたいなのが届いたとも聞きました。
薪割りの話題もありましたが、実家もつい十年くらい前まで薪でお風呂を沸かしていたので、すごくよくわかります。そうなのよ。木材なかなか手に入らなくなっているのです。父はあちこちからもらってきていましたが(いや、家の林からも供給はありますよ。そういや、ここにうちの墓があります)、建て替えたわたしの母校の廃材も使われていました。なかなかうまくたきつけるのも難しいのです。杉の葉から始めるのですが、釜が温まらないと薪には燃えうつりません。
そんなことやこんなことを思い出しながら読みました。修行という場の中では、刻々と変化する日常とはかなり違う面があり、それは時代が移るにつれギャップも大きくなるのでしょうね。

そして、楠桂「不育症戦記」(集英社)。「妖魔」だの「鬼切丸」だの、好きで読んでいました。その楠さんがこんな体験をされていたなんて。
不育症というのは、お腹の中で赤ちゃんが育たずに死んでしまうことが続く病気。辛い。楠さんは死産が二回、流産三回。お子さんは二人ですが、大変な苦労をされたのですね……。
わたしも道徳の授業などで、みんなが生まれてきたのは奇跡なんだよーということを繰り返して言うのですが、まさに、一つの命がこの世に誕生するまでどれほどの偶然が重なっているのかと思うと、ため息が出ます。
妊娠の喜びが失意にかわるなかで楠さんが気づいたことはたくさんあるのですが、お医者さんとの信頼関係の大切さとか、周囲からの言葉にどれだけ影響を受けるのかとか、本当にいろいろなことです。双子の薫さんが同時期に妊娠したエピソードなども、印象的でした。

蜜子「猫舌ごころも恋のうち」(ふゅーじょんぷろだくと)は浮世絵師たちをテーマにしたまんが。春信、北斎、広重というメジャーどころに加えて、明治の月岡芳年まで。ある程度彼らの作品や時代背景がわかれば楽しく読めると思います。馬琴との関係とかね。
河鍋暁斎って、北森鴻の「狂乱二甘四孝」の幽霊画の人だっけ? 明治期の新聞に事件記録として載った血みどろの浮世絵を高橋克彦が解説している本を持っていたことを、思い出しました。

最後にまついなつき「まさかわたしがPTA!?」(メディアファクトリー)。
冷静に考えると、PTAとしての活動に関しては結構知っているものと思っていたのですが、こういう活動をしている小学校もあるのだなーと不思議な感じがしました。役員選考とか茶話会とかのシステムって、地方の中学校とは全く違いますね。

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