くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「仙台真田氏物語」堀米薫

2018-08-07 05:48:07 | YA・児童書
 堀米さんのブログを楽しく読んでいるわたくしといたしましては、この本を読みたくてならなかったのです。
 原画展も見ました。大矢さんといえば、「くのいち小桜」や「シアター!」のイラストも素敵でしたよね。
 何より、高校時代夢中だった「独眼竜政宗」で、特に小十郎(西郷輝彦)押しのわたくし、劇中で真田の遺児「おうめ」を連れ帰るシーンが印象的で、その後どうなるのかを知りたかったのです。
 確か白石城のミニシアターでもこの内容を紹介していたと思います。鬼小十郎の後妻になったんだよね?
 
 図書館で堀米さんの本は常にチェックしていましたが、なかなか見つからず……。
 ふと思いたって「郷土コーナー」あたりを見たのですが、やはり見つからず……。
 それもそのはず、「伝記」コーナーにありましたよ。

 関ヶ原の合戦において、真田家は兄の信幸は「東軍」、父の昌幸と弟幸村は「西軍」に味方します。
 幸村が築いた真田丸は、合戦の中心的機能を果たしましたが、和睦の条件として壊され、結果として西軍は破れ、幸村たちは九度山に押し込められます。
 幸村は大坂落城の折りに戦没しますが、子どもたちを敵将の片倉小十郎重綱(鬼小十郎)に託すことにします。
 重綱は、敵でありながらも自分を信じてくれた幸村の遺志に感銘を受け、阿梅をはじめとする娘たち四人と、次男の大八を引き取り、秘密裏に養育します。
 真田の残党と分かれば、匿った伊達家にも類が及ぶとあって、特に大八の素性は慎重に隠されます。
 片倉の姓を名乗らせたうえ、実在しない幸村のいとこをでっち上げた系図まで作ってしまう念の入れよう。
 大八の子である辰信が、信幸の孫の幸道と会うエピソードには胸が震えました。

 ちなみに、「独眼竜政宗」で気になっているエピソードはまだあるんです……。和賀の残党の娘(確か名前は「りう」) も引き取ってましたよね? 
 最上義光の側室? 娘? が苦しんで「天井から血が!」とか言ってたような……。あれ? (調べた結果、天童夫人のことと思います)
 義光は駒姫も気になります。こちらの本も読みたいですね。