草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

農民救済と日米不戦で決起した2・26事件の青年将校

2011年02月25日 | 思想家

 2.26事件というのは、首都中枢を震撼させたクーデターであった。決起した将兵は、歩兵第一連隊、歩兵第三連隊、近衛第三連隊の約1400人で、疲弊した農村の救済が大義名分であった。しかし、そのクーデターが失敗したために、北進論の皇道派が一掃された。これでソビエトを防衛できるとほくそ笑んだのは、コミンテルンに指導された日本のサヨクではなかったか。無謀な南進論を選択し、対米戦争に日本を向かわせたのは、統制派と呼ばれた、サヨクかぶれの連中であった。これに対して皇道派は、ソビエト、イギリスを主要な敵と見ていた。皇道派政権が誕生していれば、アメリカに宣戦布告をすることはなかったろう。しかも、統制派のように、戦争によって軍の発言力を高めようとは思っていなかった。国民生活の安定を最優先にしていたからだ。さらに、青年将校の思い通りになっていれば、日本人の手で農地改革が行われ、大地主と小作人との対立は解消されたはずだ。彼らの理論的指導者であった北一輝は『日本改造法案』のなかで、「借地農業者の擁護」というのを大きな目玉にしていた。その観点からも、青年将校をファシストと同一視するのは、的を射ていない暴論でしかない。  

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