草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

現行憲法では日本は亡びるしかない

2023年09月15日 | 憲法
 日本の危機は現行憲法に問題があるからである。戦勝国である欧米の言いなりになることを誓わされており、国家の根幹である「交戦権」が否定されてしまったのだ。
 それを放置したままでは、台湾有事に際しても日本が独自の判断をすることはできず、米軍の指示通りに動くしかないのだ。自国の安全を米国に守ってもらってきたツケが回ってきたのだ。真の同盟関係とはほど遠い。同じ自由アジアの同胞として台湾に手を差し伸べなければならないが、それは米国から強制させるのではなく、日本国民自身が決断すべきなのである。
 そこで僕は繰り返し、カール・シュミットの有名な文章を掲げたい。憲法9条第2項によって「交戦権」を放棄させられた日本は、このままでは亡びるしかないのである。
「武装のない民族は味方を持つばかりであるなどと信ずるのは、愚かなことである。おそらく敵は吾が無抵抗の態度に感動することだろうなどとは、下等な胸算用に過ぎぬ。或る民族が政治の領域において自らを固執する実力または意志を最早(もはや)持たぬということによって、政治的なものがこの世から消え失せるわけのものではない。唯弱い民族だけが消え失せるん過ぎない」(『政治の本質』収録のカール・シュミット「政治的なるものの概念」清水幾太郎訳)
 「政治的なるものの概念」の翻訳は田中浩・原田武雄のものもあるが、僕が引用した清水幾太郎訳がそのものズバリを語っている。今のような従属的な日米関係ではなく、普通の国家に日本がなることで、主権国家としての本来の姿を取り戻さなくてはならないのである。

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