草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

日中友好で得したのは中共であって日本ではなかった!

2021年03月03日 | 国際問題
日中友好ムードが高まったのは、田中角栄が北京を昭和47年9月29日、北京で周恩来と日中共同声明を発表してからであった。それを受けて我が国は、昭和54年から平成30年にかけて約3兆円を超える政府開発援助を中共に実施したのである▼日本の論壇も大半がその動きを歓迎し、抵抗したのは、右では福田恆存、左では吉本隆明くらいであった。福田は我が国が中華民国の台湾との国交断絶を批判し、後になって後悔することになることを予言した。吉本は毛沢東思想を硬派スターリン主義と位置づけ、それに振り回される左翼思想の劣化を嘆いたのである▼この二人は物事の本質を見抜いていた。国際社会から台湾を孤立させることに手を貸した日本は、今では台湾を同盟国として遇するようになった。覇権国家としての中共の脅威が高まっており、日本の安全保障上、台湾が重要な存在であることに気が付いたのである。硬派スターリン主義の中共は、ウイグル、チベット、南モンゴルで、ジェノサイドや人権弾圧を行っている。習近平が実権を握ってからは第二の毛沢東を目指しており、民衆の命など虫けらのように扱っている▼今こそ我が国は対中外交を改めなくてはならない。台湾との関係はさらに強化しなくてはならない。我が国の国益を考える上でも、卑屈になる必要はなく、中共による反日キャンペーンには徹底的に反論しなくてはならない。約半世紀にわたる中共との友好関係で、一体誰が得をしたのか。私たちは今こそ反省すべきなのである。

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