野田佳彦首相や細野豪志原発担当大臣は、もし温度計が壊れていなかったらば、その時点で、即刻辞任すべきだろう。とんでもなく間違った情報を東京電力が出したにもかかわらず、それにお墨付きを与えたことになるからだ。マスコミもまた同罪である。福島第一原発2号機の原子炉圧力容器底部にある温度計が、100度近くになっているのに、自分たちで取材した気配がまったくないのは、ジャーナリストとして失格ではないか。もし温度計が故障していた場合、ゆっくり上昇するということがありうるのだろうか。今日の午後から東京電力がその温度計を点検しているうちに、振り切れるという事態になったが、そこでまた何かがあったのではないか。水の量を増やして温度が下がったときには、東京電力も温度計のことなど全く問題にしていなかった。その数字を根拠にして、鎮静化に向かっている、と大本営発表をしていたではないか。手に負えなくなってから、今度は急に「温度計ガー」と言い始めたのである。国民は、今回のことでも、民主党政権への不信感をつのらせることになったと思う。表向きは「温度計ガー」と言いつつも、もう一方では、水をどんどん増やしており、緊迫感が漂っている。つまり、どっちにころんでもいいような対応である。実際は、現状がどうなっているか掴んでいないのだろう。野田首相は、面子にこだわって、終息宣言を撤回したくないのだろうが、温度計のことが命取りになることだってあるのだ。偽メールがそうであったように。
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