「政権交代をすればそれだけでいいんですよ」と言って、民主党に肩入れしていた報道関係者が、知り合いにもたくさんいた。でも、その結果は惨憺たるものではないか。一体彼らはどう責任をとるつもりだろう。某大新聞社の幹部にいたっては、「駄目だったらば、もういちど交代すればいいんですから」と無責任なことを口にしたので、ついついこちらもエキサイトして、言い合いをしたこともある。今の時点で世論調査をすれば、政権交代後の方が、かえって悪くなったと思っている国民の方が多いという。鳩山由紀夫首相と小沢一郎民主党幹事長の政治と金の問題だけでなく、日教組をめぐっても金銭的な疑惑が出てきたり、国家公安委員長の個人的なスキャンダルまで表ざたになっては、政権が持つはずがない。政策での失敗も致命傷だ。普天間基地の移設に関しては、泥縄であることは否めない。経済面では、成長戦略が皆無で、ばら撒くことしか能がない。あれだけヨイショしたテレビや新聞の関係者は、取り返しが付かないことをしてしまったのだ。彼らには、コモンセンスというか、一般常識が欠けている。いくら東大を出ていたとしても、非常識な人間はウヨウヨいる。それと比べると、ネット上では、コモンセンスを踏まえた意見が大半だ。鳩山政権が誕生する前から、民主党を批判していたのは、そのせいではなかろうか。ネット上の世論が、ようやく日本国民の世論になりつつあるが、テレビ、新聞などでしか情報を集められなかった時代は、もはや過去のことになりつつある。鳩山政権が追い詰められつつあるのは、新しい媒体としてのネットの力によるところが大きいのではなかろうか。自然発生的な声なき声を侮るなかれなのである。
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