草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

小沢擁護の右翼のルーツ

2010年02月25日 | 思想家

 今年もまた、2・26事件が勃発した日がめぐってくるよね。陸軍の内部で皇道派と統制派があったといわれるけど、もう一つピンとこないよ。それに対して、伊藤隆が「時流と政治」という論文のなかで、「精神右翼」と「革新右翼」というように区別していたのは、それなりに説得力があるよ。矢部貞治が昭和10年代の政治動向を分析するにあたって用いた定義だそうだよ。前者は復古的で、後者は革新的ということになるんだって。とくに、忘れてはならないのは、「精神右翼」の方が、日米開戦に反対だったという事実だよ。そこに含まれるのは、2・26事件に決起した皇道派であり、伝統的な右翼である玄洋社とかの流れを汲むグループや、平沼騏一郎のグループだとか。英米ではなく、あくまでも共産主義国家のソ連を敵視していたんだよね。これに対して、「革新右翼」といわれる方は、英米の世界支配を打破すべきだとして、ナチスドイツ、ファッショイタリアと三国同盟を結ぶことを主張するとともに、ソ連とまで接近しようとした。統制派、近衛文麿のグループ、ゾルゲ事件で刑死した尾崎秀美がメンバーであった昭和研究会などが、その中心だったといわれるよ。それにしても、最近の右翼陣営の分裂も、その縮小再生産じゃないですかね。アメリカを悪のペンタゴンと決め付け、反米ムードを煽りながら、共産主義国家の中国に媚びるというのは、かつての「革新右翼」そのものでしょう。民主党の小沢幹事長を擁護するのだって、アメリカと一戦交えたいからでしょう。それって日本を奈落の底に落としたいだけなんだよね。歴史は繰り返すとも言われるから、断固阻止しないと。

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戦う野党に脱皮せよ自民党

2010年02月25日 | 思想家
 やっぱり自民党は甘いよね。民主党の小沢一郎幹事長を国会に招致するために、徹底抗戦をしないといけなかったのに、腰砕けに終わってしまいそうだから。これから待ち構えている夫婦別姓法案、永住外国人への地方参政権付与法案も、これでは簡単に通ってしまうんではないの。与党側が強権的な国会を運営しているにもかかわらず、指を加えて見ているつもりなのかな。公明党、共産党が与党側に協力的なのは、日本に永住している韓国人や中国人に地方参政権を与えることに賛成しているからだよ。つまり、思わくが一致しているからでしょう。だからこそ、唯一の野党として、自民党は徹底抗戦すべきなんだけど、与党時代が長かったせいか、パンチ力に欠けるよね。審議をボイコットするにも、それだけではなく、全国いっせいに街頭に飛び出すとか、地方議員を日比谷公会堂に集めて総決起集会を開催し、気勢を上げるとかすべきだよ。いよいよとなれば、与党側が憲法違反の法律を通そうとするんだから、ハンガーストライキを行うのも手じゃないかな。自民党が生まれ変わるというのは、手弁当でそれができる人間が何人いるかだよ。花田清輝が『復興期の精神』のなかで、「由来、運命の神は女性なるが故に。すなわち彼女を支配下に置こうと思うならば、彼女を撲ったり、虐待することが必要だ。そうして、運命は冷静に事を処する人よりも、むしろこうした人の意に、さらによく従うものであるらしい。したがって運命は、女と同じく、つねに若者の友である。これ青年が思慮深からず、かえって乱暴で、しかもよく大胆に運命を支配するゆえんである」(『君主論』)というマキャヴェリの言葉を引き合いに出していたっけ。花田は「権謀術数は、無鉄砲な、若々しい大胆な魂によって支えられていないかぎり、断じて無意味だ」とも解説していた。沈着冷静が必ずしも、事態を好転させるわけではないんだよね。平時であればそれでいいんだろうけど、今は非常時だよ。自民党にはもっともっと危機感を持ってもらわないと。もう野党として待ったをかけるのは、自民党しかいないんだから。

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