ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

酪農讃歌と黒澤酉蔵翁

2013年04月05日 | 教育・文化

式場で初めて『酪農讃歌』を聴きました。原曲は神聖なキリスト教の聖歌調です
酪農学園大学校歌のこの曲は日本の生協運動の父、賀川豊彦の作詞。そして作曲はその子息、賀川純基の手による。

農民と生きた田中、須永、黒澤・・

学校創設者の黒澤酉蔵(とりぞう)の名は、足尾鉱毒事件の陳情に向かった農民と警察官の衝突した川俣事件(群馬県明和町川俣)の本を読んだ時に記憶がありました。改めて黒澤酉蔵(1885-1982)を調べると太田市強戸の農民運動家、須永好(1894-1946)とほぼ同世代の人だったことが分かります。どちらも弾圧にめげず農民大衆と共に土に生きた偉人でした。

師と仰ぐ田中正造が若き酉蔵に言ったことは「国の基は国土である。これを忘れて国土をおろそかにするなら国は滅びる・・」

北海道に渡って牛飼いとなった酉蔵は「酪農3得」を座右の銘にする。1つ、牛飼いは役人に頭を下げなくてよい。1つ、ウソをつかなくてよい。1つ、牛乳は人々を健康にする。

学校PRを超えた教育動画

やがて、酉蔵は農業人を育てる学校創設や雪印乳業の創業のメンバーとなり北海道の地で“酪農天国”を築く。酪農学園の動画をぜひご覧ください。単なる学校紹介を超えた傑作だと思います。

「TPP」や「放射能」。酪農家を取り巻く環境は今後一層、厳しさを増しそうな気配ですが、黒澤酉蔵の三愛精神(神を愛し人を愛し土を愛す心)はいつまでも不滅であってほしいと願います。

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学校法人酪農学園 ~建学の心を訪ねて~

 

川俣事件―足尾鉱毒をめぐる渡良瀬沿岸誌
田村紀雄 著
社会評論社
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