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ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

「明日、ママがいない」への賛否

2014年01月29日 | 映画・芸能

今夜もまもなく10時から児童養護施設を舞台にしたテレビドラマ『明日、ママがいない』が始まります。かなり反対意見が強くスポンサーが次々に降板して、“明日、スポンサーがいない”状態だといいます。

私のところにも、放送中止を求める署名依頼のメールが届いています。
1話、2話を見ました。結論は放送中止にするほどのものではないと感じました。したがって中止を求める署名には賛同しません。

物語はフィクションです。
養子縁組を前にした子供たちをペットショップの犬にたとえ口汚くののしる場面がありますが、それに対して子供たちは反発しているし時に逆襲の態度をとることもあります。なんと言う酷い会話だろうとあきれ、そこで見るのを止める人もいるでしょう。しかし最後まで追っていくと作者の想いが伝わってきます。施設職員のセリフは、たしかにきわどい。かつて似た感じのドラマ『家なき子』の中で「同情するなら金をくれ!」というセリフを思い起こします。実際、現実はきれいごとばかりではないわけですし「金」も必要なわけです。現実の汚さをこうして表現する自由はあって良いと思います。

福祉施設で真剣に業務に励まれている職員の方々には、誤解を招くようで腹立たしいものを感じるかもしれません。しかし子を捨てる親が後を絶たない、それに対して福祉予算は少なく職員の待遇も環境も十分でないことも事実です。日本テレビは『ダンダリン』では日頃話題にならない労基署を取り上げました。『明日、ママがいない』では児童養護施設にスポットです。日本テレビにはスポンサーが離れても最終話まで、自信を持って放送されることを願います。

 

子どもが語る施設の暮らし
『子どもが語る施設の暮らし』編集委員会 
明石書店
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内定切りに唸るダンダリン!!

2013年10月24日 | 映画・芸能

半沢やあまちゃん以上の社会性

『半沢直樹』や『あまちゃん』が話題を呼んだ今年のテレビドラマ界ですが、私は何といっても社会性の面からは『ダンダリン・労働基準監督官』(日本テレビ22:00水曜)を一押ししたい。

昨日の第4話は「学生絶望!?内定切り企業に唸れ」でした。ダンダリン(段田凛=竹内結子)が、弱い内定学生の側に立って唸(うな)った、唸った。

六法を片手に見る

私は労働基準法の入っている基本六法を横に置いた。六法を手にテレビドラマを見るのはこれが初めて。六法は役に立った。監督官のダンダリンから事情を聴きとられた女子学生が、会社の人事部長にそのことを知られ内定辞退をするか、もしくは入社後も冷遇すると脅される。「これは明らかに労基法第104条2項違反!」とダンダリン。

※「監督機関に対する申告」として104条は「労働者は行政官庁又は労働基準監督官に申告することができる。申告したことを理由に解雇その他不利益な取り扱いをしてはならない」

会社首脳は社会保険労務士に知恵を求める。そして104条への対抗策として、すべてを人事部長個人の責任に帰することにする。その顛末を「茶番だ!」と唸るダンダ。「人事部長も労働者だ。自分たちが救う対象だ」と大局からつぶやくダンダリン。

労働者のユートピアはいずこに・・

ダンダリンは時々カールヘルマン・ブッセ(ドイツの詩人)の「山のあなたの空遠く 幸い住むと人の言う」の一節を口にする。なぜこの詩なのだろう・・。この詩は「山の向こうには幸せがあるという。しかし行ってみたけど何もなく失望した。そしたらもっと、ずっと向こうに行けば幸せがあるかもしれない・・」の意味。

労働者の幸せは、果たしてどこにあるのだろうか。もっともっと先なのだろうか・・。

 

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ダンダリン一〇一 (モーニングKC)
とんたにたかし(原作)

講談社

 

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がんばれ!! 労基官ダンダリン

2013年10月09日 | 映画・芸能

テレビドラマ『半沢直樹』は話題を呼びました。少年の頃から大手銀行に対して抱いたいた秘めた復讐心・・。わたしも毎回痛快な気持ちで見ていました。最後の頭取のお裁き人事は、予想に反した厳しく甘いものに感じましたがこれが多くの組織の現実に近い形なのかもしれません。

さて10月入って『ダンダリン労働基準監督官』(水曜22:00日本テレビ)がおもしろい。

主人公、ダンダリンこと段田凛(竹内結子)は融通はきかないものの不正には決して眼をつぶらない純粋まっすぐワーキングウーマン。労働基準法第2条「労働条件は労働者と使用者が、対等の立場で決定すべきものである」のお堅いセリフが彼女の口から飛び出す。これまで警察官や刑事を扱ったドラマはたくさん見てきましたが、労働基準監督官が真正面から取り上げられてた作品というのは記憶にありません。その着眼は充分に評価できます。

逮捕権もあるゾ 労働基準監督官

労働基準監督官に逮捕権があることも第1話をみて初めて知りました。労働基準法を改めて読みましたが確かに102条に、労働基準監督官の権限として「司法警察官」の職務を行う、とあります。ぜひ力を発揮してほしいです労基官さん。いろいろと勉強になるドラマです。

ブラック企業をどんどん摘発して!

問題を持ち込まれてから受身で仕事を始めるのではなく、自ら積極的に周囲を観察し臨検(強制捜査)までしようとするのが主人公のダンダリンのやり方だ。まさに労働基準監督官のあるべき姿を演じています。ブラック企業の違法行為が後を絶たない今日、労働基準監督官にはダンダリンのようにトガっているくらいの方が頼もしい。そろそろ第2話が始まりますのでテレビの前に移動します。
がんばれ!!ダンダリン

写真は群馬労働基準局長から転じて社会党国会議員として働く側に立ち頑張った故山田ゆずる氏(1924-2012)。(本文とは関係ありません)

 

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ダンダリン一〇一 (モーニングKC)
とんたにたかし(原作)

講談社

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東京家族、“群馬家族”?

2013年02月14日 | 映画・芸能

後味の良い映画でした。今公開中の『東京家族』。
入館前、これは爆睡して周りに迷惑をかけないようイビキに要注意だなと思って恐る恐る席に着きました。しかし意外や意外、終始スクリーンに惹きつけられイビキが出るどころか代わりに時々涙が出てしまうほどでした。

最後の字幕で「この作品は小津安二郎監督に捧げる」とありましたが「東京家族」は小津監督による「東京物語」(1953年)のリメイクだという。「おかしくて、かなしい。これは、あなたの物語です・・」とコピーに書かれていますが、確かに現代のどこの家でも存在する共通した事柄、家族関係を素材に自然なタッチで描かれていました。

親から見て、出来の良い子どもと、そうでない子・・。それぞれを育て、育てられた幼児の時からその違いに互いに反発し合ってはいたものの、心の奥底では親は子の行く末を心配し、子も親のことは気にかけていた・・。しかしそれがはっきり表に出て分かりあえる時がおとずれるのは、肉親の死や婚姻など家族にとって大きな出来事がきっかけになって・・。
子どもたちが故郷を離れ東京に集結したので東京家族、もし大阪なら“大阪家族”、群馬であれば“群馬家族”・・

広島の離島に住む元教師の平山周吉(橋爪功)とみこ(吉行和子)老夫妻。その子でフリーターの次男、昌次役に妻夫木聡、その恋人でしっかり者の書店員間宮紀子(蒼井優)。東京で開業医の長男、幸一(西村雅彦)、そして長女(中嶋朋子)は都内で美容院経営・・。
特別に社会的なメッセージを発するような硬い作品ではありませんが、それぞれの登場人物に今の社会の各層に脚本家の思いが入り表わされているように感じます。
3.11大震災のボランティアに出動して次男、昌次のカップルは知り合った。控え目ながらも「この国はどうなるのだ・・」といった問題意識もチラッと感じさせられました。 

【写真】映画館での注意書き

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東京家族 オリジナル・サウンドトラック
山田 洋次、 平松 恵美子
ユニバーサル シグマ
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「メイドインジャパン」は三洋?

2013年02月06日 | 映画・芸能

三洋OBと久しぶりに会いますと必ず今放送中のNHKの企業ドラマ『メイドインジャパン』の話になります。「三洋によく似ているな~」「日本の家電の苦しさがうまく描かれているな~」と注目度は高い。私も興味を持って見ています。

このドラマ、NHKの60周年記念番組ということで、制作にはかなり力が入っています。良い作品です。

脚本家の井上由美子はまだ40代、よくここまで家電メーカーの様子を描いたものだと感心してしまいます。彼女は、テレビ朝日で放送中の現代版「嫁 vs 姑」(黒木瞳と相武紗希が出演)のコミカルなドラマ「おトメさん」の脚本も書いています。

経営危機の中「余命三カ月」の大手家電メーカー、タクミ電機の再建戦略室長、矢作篤志を唐沢寿明が好演している。かつての同僚、迫田貴弘(高橋克実)は今は大陸に渡って中国メーカーの製造技術指導者。タクミ電機のリチウムイオン電池部門の切り捨てによって、迫田は親友、矢作からリストラされた形で職を転じた・・。

ドラマの内容は、日本の家電企業、成長の電池部門、同族経営などがベースで確かに三洋電機との共通性は感じられますが、似て非なりであくまで架空のストーリーです。脚本家の井上由美子は兵庫県神戸出身、立命館の卒業生というだけに土地柄、関西家電の知識は肌で得やすい環境で育ったのかもしれません。

それぞれの社員に家庭がある

社員、一人ひとりにそれぞれ配偶者がいて子どもたちがいる。そこで働く人たちが企業の業績の変化で、大いに家族を含めて人生そのものまで翻弄される。ドラマでは登場人物の家庭の事情にカメラを向けているところも良かった。それは国を越えて中国の人たちにとっても同じこと。一人ひとりに家庭があって毎日働いていることに変わりはありません。国境を超えて誰もが幸せになる道は・・。競争社会ではそれはしょせん夢物語なのだろうか。

「メイドインジャパン」最終回は今週末、2月9日(土)21:00~


【写真】東京三洋電機自販機製造工程(1984年)。武取締役と西本淑子さん(群馬テレビ)=当時。直接文中とは関係ありません。

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メイドインジャパン (リンダブックス)
井上由美子 著
泰文堂
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「のぼうの城」を支えた民の力

2012年11月10日 | 映画・芸能

小説『のぼうの城』(和田竜著)が映画化されましたので早速見てきました。忍(おし)城(埼玉県行田市)については、当広場ではすでに2010年6月25日に小説の感想を述べています。あの頃、友人たちと名所巡りで忍城を訪ねました。城から貸自転車を利用し石田堤(埼玉県鴻巣市・石田三成が突貫工事で作った堤)など史跡を周遊しました。あれから早2年・・映画化されたのは感激でした。

改めてなぜ忍城は落城しなかったか考えてみました・・。

(1)情報公開(農民大衆に城の苦境の状況、真実を話した)
(2)大衆の支持と協力

以上の2点に尽きると思います。留守中の城代となった、のぼうこと成田長親(野村萬斎)は農民大衆の子供から大人まで「のぼう」と呼ばれても一向に気にとめない気さくな殿。庶民と武将の距離がとても近い。そのため窮地のときに農民大衆の知恵と支えが発揮され落城を防いだ。民衆(ポポロ)とともに歩んだのぼうは、やはり名将の中に入れて良いかと思いました。ひょうひょうとした成田長親役に野村萬斎、骨太の家老、正木丹波守の佐藤浩市、おてんば甲斐姫に榮倉奈々、それぞれ好演だったと思います。

参考:2010年6月25日のポポロの広場
『のぼう様』妙なリーダーシップ

身近なお城に、面白い歴史がありました。
埼玉県行田市の10万石の城、忍城(おしじょう)。

忍城(おしじょう)を題材にした小説『のぼうの城』和田竜著を読みました。でくのぼうのような殿、のぼう様が、ここ一番、自然体で家臣、領民の皆をひきつける。豊臣の大軍からの猛攻撃に唯一、落城しなかった地方の支城。リーダーの素質を考えさせられました。

そのむかし、豊臣秀吉が、石田三成、大谷吉継の2人の知将を投じても落とせなかった忍城。関東に散在する北条氏側の支城は、館林城、小泉城、新田金山城など、ことごとく陥落した。本城の小田原が開城した後も、石田三成軍の執拗な水攻めにも屈しなかった北条方唯一の不落の城、それがこの忍城だった。

城の主はさぞかし猛将かと思いきや、これがなんとも大きな図体の頼りない「愚将」、愛称「のぼう様」こと成田長親(ながちか)。家臣や領民たち、誰もが「のぼう様」と呼ぶ。「のぼう様」と面と向かって言われても何のおとがめもない。本人いたってのんき、ノーテンキ。

「北条家にも豊臣方にもつかず、今と同じ暮らしがいいな~」と公儀の場では、誰もが感じていることを子供のように口にしてしまうのぼう様。しかし周囲が和議・開城に大勢が固まっているとき突如、抗戦を宣し坂東武者の心を皆に呼び戻させるのぼう様。日ごろは農作業が大好きで、極秘事項も家臣、領民には真実を包み隠さず伝える。勇者なのか弱者なのか、まさに“勇怯定かならぬ”人物。

従妹の甲斐姫に対しての感情は、(相思相愛でありながら)さいごまで支離滅裂。私も理解できなかった。
余りにもでくのぼうに見えるゆえ、家臣、領民がこぞって何か自分たちで世話をやかずにはいられなくなる、でくのぼう様のために一肌脱いで力になるか、と死をもいとわず。
そういう妙な魅力をもつ長親を「士分、領民が一つになって(団結して)いる。利でつながった我らが勝てる相手ではない」と石田三成も称えている。

正直、無欲な「のぼう様」は、ここ一番は、強敵を前にがんばった。

さて、わが国の宰相も代わりました。
奇兵隊の菅隊長は、まずはしっかり米海兵隊に向きあえるのでしょうか。

 

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『のぼうの城』オフィシャルブック
 
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差別をバネに 強い『座頭市』が魅力

2012年09月11日 | 映画・芸能

当広場2012.6.4「座頭市は上州人だった」は、アクセス数が多く好評だったようです。ドラマの中では、市さんの生まれ故郷は「上州笠間」・・群馬県内のどのあたりでしょうか(笑)

「座頭市は残照の男だ。暮れかかる道を去る後ろ姿が小さくなって映画が終わる。いつも独り。おぼつかない足取りで。現代社会ではヒーローでいられない。市は盲目やくざ。住所不定の犯罪者だ。なりわいはおもに人殺し」(朝日新聞 土曜別紙「be」2012.9.8)

朝日新聞(鈴木繁氏)の人間、市に対しての描写記述はおおむね的確ですが、「な りわいはおもに人殺し」は、正しくないように思います。物語の成り行きで結果的に、常に人を殺めることになってしまってはいるものの彼のなりわいは「あんま」もしくは「博徒」でしょう。「殺し屋」ではありません。

私は勝新太郎の座頭市の全巻、さらにビートたけしの『座頭市』(2003年)と香取真吾主演の『座頭市 THE LAST』(2010年)、すべてを鑑賞しました。そこから感じ取れたことは、20余の勝新太郎の座頭市の作品に一貫して流れている精神、ポリシーがあります。残念ながら勝新太郎以降のビートたけしや香取真吾の作品はそれをしっかり継承していません。外れてしまっています。朝日の「なりわい」と同じように。

正当防衛を無視したビート作品

ビートたけしの『座頭市』は、立ち合いの場面がとても少ない。勝座頭市は全巻を通じて決して自分から刀は抜いていない。市の本来の性格は優しく、殺傷を好まない設定だ。しかし相手が問答無用で襲いかかってくることでやむを得ず、いわば正当防衛で敵を斬り倒す。ところがこの「鉄則」をビートたけしの作品は破ってしまった。最終場面では、なんと自分から刀に手をかけ相手を殺してしまう。こんな座頭市ってあるのだろうかと後味の悪さ、この上ないものでした。

弱い“真吾座頭市”で幕

一番新しい2010年の香取真吾の『座頭市』は、なんとも軟弱な主人公。会話も現代風でミスマッチ。軽侮され、差別され、それに対して果敢に義憤し抵抗する座頭市本来のもつ魂、パワーが少しも感じられない。驚いたことに結末は殺され死んでしまう。題名の「THE LAST」とはそうういう意味だったのか・・。ビートたけしの邪道、香取真吾の終焉、きっと草葉の陰で正調座頭市、勝新太郎は歯ぎしりしているに違いありません。もう一度やり直してよ、勝さん!

『座頭市』シリーズは1960年代、初期の作品に傑作が並んでいます。舞台に赤ちゃんが登場する『血笑旅』などの作品がいくつかありますが、赤子を抱く市は、また格別の味を感じさせてくれます。

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勝新太郎  座頭市の唄

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なぜか見てます 米TVドラマ 「Glee」

2012年08月29日 | 映画・芸能

4月からNHK ETV(毎週土曜22:55~)で始まったアメリカの高校青春ドラマ『Glee(グリー)』。気がつけば毎週見ています。GleeファンをGleek(グリーク)というらしいですが、連続で見ているということはわたしもすでにグリークなのかな。

舞台はオハイオ州の小さな町のマッキンリー高校。Gleeはグリークラブ(合唱部)のこと。グリー部員は校内では皆から落ちこぼれ扱い。予算も取れず廃部寸前。そんな苦境の中で奮戦するのが部活顧問の熱血教師、ウィル先生。物語の間には新旧の曲が入りミュージカル調のドラマ仕立てになっています。

マッキンリー高校では、アメリカンフットボール部とチアリーダー部が横綱格。最底辺に位置するのがグリー部。露骨にグリー部を負け組とさげすむのは、いかにも厳しい競争社会の反映とも感じられる。しかし面白いことにアメフト、チアの有力選手達が、いつしかグリー部を掛け持ちすることになって・・

車イスのギタリストも

出演キャラクターがそれぞれ個性があります。車イスのギター名手、アジア黄色系の女の子、太った黒人の子、ゲイの男子など、これまで余り主人公にはならなかったようなタイプの生徒が毎週、交代でメインになる。車イスが毎回登場するドラマはこの「グリー」くらいでしょう。

韓国ドラマ『冬のソナタ』では前編で韓国の高校生の様子が描かれていましたが、この『グリー』では現代の米国高校生の背景が面白い。それにしても性があまりに開放的で、不特定セックスや未婚妊娠も平然と扱われているところなど、正直とてもついて行けません。もちろんこれはドラマであって、すべてがアメリカ青年たちの現実のまる写しではないとは思う。かなりドラマ用に誇張されていると思いたい。ただ、むしろこれを見た日本の高校生たちが、この価値観を“直輸入”してしまわないかがちょっと心配になります。

すべてが自由なアメリカのようですが、絶えず戦争の渦中にある国であることも感じられる。ハンサムな好青年フィンは母子家庭。父親は湾岸戦争で亡くなった。体育会系の長身女性教師、スー先生は「パナマ侵攻では特殊部隊にいてシェパード犬を放っていた」と豪語する。戦争の影は時々セリフに現れている。

どうした?孤独なフィーリング♪

エンディング曲の「Don't stop believin 」は良い曲だと思います、歌詞も。ただ私には「Don't stop believin’ Hold on to that feelin'」の部分が「どうした?ビリでも?孤独なフィーリング」と聞こえてしまいます(笑)

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悩むウィル教師、生徒達から元気もらう Glee - Don't stop believin

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座頭市は上州人だった

2012年06月04日 | 映画・芸能

「全盲の弁護士、大胡田誠さん」に続いて、今日は全盲の任侠「座頭市」について取り上げます。1962年から映画化された『座頭市』シリーズを今、見始めています。

座頭市:「テメー達はそれでも人間か。自分の懐(ふところ)さえ温ったければ、他人の子はどうなっても、かまわねぇーっていうのかい!」

悪人共:「それがワシらの稼業だ!」

これはシリーズの『座頭市血笑旅』の中で刺客を前に啖呵を切る市のセリフ。ふとしたことから市の身代わりになって死んだ若い母親の残した赤ん坊を育てながらの旅暮らし。「テメー達はそれでも人間か。自分の懐(ふところ)さえ温ったければ、他人の子はどうなっても、かまわねぇーっていうのかい!」の言葉を聞いた時、私は思わず原発推進派・誘致派を連想してしまった。原子力マネーをたんまり懐に入れさえすれば、後々に子どもたちが放射能でどんなに苦しもうが知ったことではない、ってことに通じると思った。

忠治を尊敬していた座頭市

座頭の市さんの生まれは上州笠間となっている。「カサマ」の郷は木枯し紋次郎の三日月村と同じで架空の地名だろう。ただ原作者は市を上州(群馬)の侠客としたことは確かだ。物語の中で、国定忠治の大親分も登場する。生涯、十手は持たず悪代官(公権力)に屈しなかった忠治は、座頭市の尊敬する「任侠の師」。座頭市も忠治に負けず劣らず悪代官、悪奉行に対しても正義の剣をゆるめることはない。そこがまた痛快なのだ。

『血笑旅』では、赤子のおしめを替え、おしっこを顔に浴びながら“育児パパ”に徹する座頭市(勝新太郎)=写真。何も出ない男の乳を与える健気な剣豪座頭市の別の顔が笑いを誘う。私が中学生の頃の作品集を今、あらためて鑑賞している・・。

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期待以上の映画『お菓子放浪記』

2011年08月27日 | 映画・芸能

「大人たちが勝手に始めた戦争なんかで死んでたまるか!」

「大人たちが勝手にばらまいた放射能なんかで死んでたまるか!」

昭和の敗戦、そして平成、第二の敗戦。いつの時代も犠牲になるのは子供たち。

この映画、題名からしてお菓子にちなんだ甘い物語かと思い、それほど期待はしていなかった。失礼ながら居眠り覚悟で上映会場の大泉町文化むらに向かった。

良い映画でした!!映画『エクレール・お菓子放浪記』。

ここまで社会性のある反戦、福祉映画だとは思いませんでした。期待以上でした。上映の構成団体が社会福祉協議会、民生児童協、保護司会、更生保護女性会などの活動中の福祉団体であることがうなずけます。

映画は宮城県石巻市を中心に昨年末、ロケが完了。今年3月の大震災では、エキストラで出演された地元の方々の命も多数奪われた。銀幕の中で映し出された美しい自然の風景、建物は今は姿を変え消え去ってしまった。ご冥福をお祈りいたします。

今は死語になっている「感化院」(児童自立支援施設)。そこから養子となる主人公の少年アキオ。強欲な養母に失望し逃げ出し旅一座へ、そしてあげくは戦災孤児に。上野の浮浪児(親保護者のいない住居のない子供)の頭目(リーダー)となり、ある日「のど自慢」に出場。

曲は「東京ラプソディ」が転じて「お菓子と娘」。アキオの歌唱力と曲調の上品さのコントラストが絶妙。この曲、シャンソンのコピーかと思ったら、戦前の作曲家、橋本国彦の1928年の作品、歌詞は西條八十、れっきとした“国産”だった。

「お菓子と娘」の曲が耳に残り、帰路からずーと自宅に戻るまで・・、そして今も時々思い出し口ずさんでいます。「お菓子の好きなパリ娘~♪」

 

映画『エクレール・お菓子放浪記』予告編

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夢見つづける『星守る犬』

2011年06月22日 | 映画・芸能

癒し系ワンちゃん映画『星守る犬』を見てきました。

以前、たわいのないブサかわ犬『わさお』を見たのは、ちょうど大震災前(当広場3/10記述)。同じ観客席に座ってみたが精神状態があの時とまるで異なる。
いつものポップコーンから手持ちは放射線量計に変わった。線量計をちらっとのぞくと、密閉した館内はこの近辺では初めて見る低い良数値。

0.04μSv/h

さて、映画の方は意外に一睡もしなかった。ちなみに『わさお』は2回眠るzzz
『星守る犬』には『わさお』とは、ちがった社会性が垣間見られた。
画面に映し出された新聞の見出しには「小泉自民党 圧勝」「リーマン 不況」の文字。
格差拡大の世相は、おとうさん(西田敏行)のリストラ、熟年離婚に投影されている。ただユーモラスな俳優の起用で、それほど深刻な感じで描かれてはいないのだが。

『星守る犬』の意味は、「犬がもの欲しそうに手に届かない星を見続けている姿から、望みどうりにならないものを求める人」のことを指すそうだ。人は誰でも生きている限り星を守る人、とか。

大きな夢はもたない堅実な読書家の市役所福祉課勤務の青年(玉山鉄二)と、対照的に夢は大きな少女(川島海荷)の二人旅・・
孤独なおとうさんに最期まで連れ添う大型の忠犬のハッピー・・
舞台は北海道、東北、東京。三陸のロケは震災前だった・・

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チャイナ・シンドロームより先に・・

2011年04月18日 | 映画・芸能
原子力発電所の事故を描いた米映画「チャイナ・シンドローム」1978年制作。

この映画はスリーマイル島事故(1979年)よりも先に完成したもので、それだけに先見性をもった社会派作品として当時、その評価はとても高かったようです。原発事故をテーマにした物語は希少です。

TV局の女性キャスター(ジェーン・フォンダ)がカメラマンたちと、原発を見学するところからお話は始まる。
深刻な事故を、決して事故とは認めない電力会社上層部。しかし電力会社を愛しながらも安全性については疑問を抱いているベテランの技術社員(制御室長)の苦しい立場。そこには、巨大な利権がからむ経営・採算の論理と点検・安全の論理がぶつかり合う。

原子力規制委員会の査問もあるが、おざなり。
もし万一事故が起これば州(カルフォルニア)が廃墟になる・・
今日的にも意義のある傑作です。ぜひ一度、みなさんにもご覧いただきたい。

ふりかえって今、わがレベル7の状況に遭遇していますと、この映画が発した警告の「先」まで私たちは来てしまったような気がしてならない・・

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チャイナ・シンドローム コレクターズ・エディション [DVD]
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ブサかわ犬映画『わさお』

2011年03月10日 | 映画・芸能

映画『わさお』を観ました。

犬好きの家族に連れられて。

むずかしく考えてはいけない映画です。

ストーリーの厳密さ、真実味は『わさお』くんに免じて問わないこと。

不細工でめんこい(可愛い)からと誰がつけたのか“ブサかわ犬”。

毛がわさわさしているから名前は「わさお」。オスの秋田犬(雑種?

舞台は青森県の鰺ヶ沢町。(あじがさわ)と読むんですね。

わさおは、鰺ヶ沢の町おこしには大いにお役に立ったと思います。

主演の薬師丸ひろ子が良い味を出していました。清純な優しい中年女性に。

途中、前後二回居眠りをしてしまいました。わさおのような目で。。

YouTubeブサかわ犬「わさお」

 

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わさお ストーリー・ピクチャーブック
クリエーター情報なし
毎日新聞社

 

 

 

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江姫はゴーマニスト?

2011年01月27日 | 映画・芸能

NHKの大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』を観ています。

第3回『信長の秘密』(1/23放送)で江姫(上野樹里)と後の千利休こと千宗易(石坂浩二)との対談が面白かった。と言いますのは、この会話は私が中学1年生の時、キリスト教会の先生(女性)と交わした会話にそっくりだったからです。江の疑問が「信長様」だったのに対し私の疑問は「神様」だった。

江姫「伯父上(信長)が何を言っているのかわからない」
千宗易「好きかそうでないか、織田(信長)様が好きならばそれでよろしいのでは」

江姫「私は伯父上をもっと知りたい」
千宗易「あんたさんは傲慢(ごうまん)や。何でもかんでも知りたがる。それは姫様の我(が)、わがまま、思い上がり、つまり傲慢ですわ」

江姫「傲慢?・・わがまま?・・思い上がり?・・」

私も教会の先生に、なぜ、なぜを問い続けました。それに対して先生は「信じるか信じないかです」と。そして挙句は「あなたはゴーマンです・・」と。
今思い直すと、教会の先生は、千利休と同じ気持ちで私に「傲慢」と言う言葉をつかわれたのでしょう。しかし当時の私は、それを、素直に捉えられなかった。少年ゴーマニストのゆえんでしょう。江は利休の話を悪意には受け取っていない。ゆえにゴーマニストにあらず。。

当ブログ2009年12月05日『ぼくたちが聖書について・・』をご参照ください。

 

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映画『弁護士 布施辰治』

2010年11月27日 | 映画・芸能
きょうは、ドキュメンタリー映画『布施辰治』を太田市内で観ました。

北朝鮮が、韓国の延坪島を砲撃し、一段と緊張が高まっていますが過去、朝鮮独立運動に尽力し、朝鮮人の人権を擁護。戦後は、朝鮮建国の憲法私案も作成した日本人弁護士、布施辰治の一生を知ることができたのは有益でした。

上映に先立って、角田義一前参議院議員から、同氏の父の儀平治(1906-1997)氏も「布施辰治と同じように、反権力で運動してきた。菅総理は、全力で今の(南北)緊張状態を解決することを願う」と挨拶されました。

布施の言葉をかみしめてみたい。

弱きを助け強きをくじく
「任侠、これ弁護士の使命なり」

「世の中に一人だって見殺しにされていい人類はいないのだ」



【布施辰治】ふせ たつじ 1880-1953弁護士、社会運動家、宮城県石巻出身、明治法律専門学校(現、明治大学)卒。米騒動、朴烈事件など手がけ、3・15事件の弁護を理由に逮捕され弁護士資格を剥奪。自由法曹団、解放運動犠牲者救援会の中心人物。戦後、弁護士資格取り戻し、三鷹事件弁護団長。内臓ガンで73才逝去。2000年、韓国MBS「発掘 日本人シンドラー布施辰治」を放映。2004年韓国から愛国の士として建国勲章。2005年母校、明治大学で受賞記念シンポジウム。

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ドキュメンタリー映画「弁護士 布施辰治」(予告編)


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