ポポロ通信舎

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「メイドインジャパン」は三洋?

2013年02月06日 | 映画・芸能

三洋OBと久しぶりに会いますと必ず今放送中のNHKの企業ドラマ『メイドインジャパン』の話になります。「三洋によく似ているな~」「日本の家電の苦しさがうまく描かれているな~」と注目度は高い。私も興味を持って見ています。

このドラマ、NHKの60周年記念番組ということで、制作にはかなり力が入っています。良い作品です。

脚本家の井上由美子はまだ40代、よくここまで家電メーカーの様子を描いたものだと感心してしまいます。彼女は、テレビ朝日で放送中の現代版「嫁 vs 姑」(黒木瞳と相武紗希が出演)のコミカルなドラマ「おトメさん」の脚本も書いています。

経営危機の中「余命三カ月」の大手家電メーカー、タクミ電機の再建戦略室長、矢作篤志を唐沢寿明が好演している。かつての同僚、迫田貴弘(高橋克実)は今は大陸に渡って中国メーカーの製造技術指導者。タクミ電機のリチウムイオン電池部門の切り捨てによって、迫田は親友、矢作からリストラされた形で職を転じた・・。

ドラマの内容は、日本の家電企業、成長の電池部門、同族経営などがベースで確かに三洋電機との共通性は感じられますが、似て非なりであくまで架空のストーリーです。脚本家の井上由美子は兵庫県神戸出身、立命館の卒業生というだけに土地柄、関西家電の知識は肌で得やすい環境で育ったのかもしれません。

それぞれの社員に家庭がある

社員、一人ひとりにそれぞれ配偶者がいて子どもたちがいる。そこで働く人たちが企業の業績の変化で、大いに家族を含めて人生そのものまで翻弄される。ドラマでは登場人物の家庭の事情にカメラを向けているところも良かった。それは国を越えて中国の人たちにとっても同じこと。一人ひとりに家庭があって毎日働いていることに変わりはありません。国境を超えて誰もが幸せになる道は・・。競争社会ではそれはしょせん夢物語なのだろうか。

「メイドインジャパン」最終回は今週末、2月9日(土)21:00~


【写真】東京三洋電機自販機製造工程(1984年)。武取締役と西本淑子さん(群馬テレビ)=当時。直接文中とは関係ありません。

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メイドインジャパン (リンダブックス)
井上由美子 著
泰文堂
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