Model 107

1985年の107
じっくり時間をかけてお気に入りの一台に仕上げます。

添牛内駅跡 深名線 9月3日 2014年

2015-02-18 | Weblog
青空に映える屋根の赤さが印象的な添牛内駅跡です。

「添牛内駅」、とても不思議な響きの駅名はアイヌ語の「ソSo・ウシUs・ナイNai」→「滝・多い・川」(北海道新聞社 北海道 地名 分類 字典 より)の音に漢字を当てはめたものです。

北海道の名称でとても多い例で、「神居古潭(カムイコタン)」のように、アイヌ語と漢字の表現が“ナイス・ショット”な例もありますが、「添牛内」はその漢字の構成からは全く意味が想像できない不思議な例でもあります。

添牛内駅舎跡は国道から20mほど入ったところにありました。

駅前のアスファルトには色の異なる丸い跡を見ることが出来ます。

やはり、政和駅のタワーのようなモニュメントがあったのでしょうか?

ネット上にアップされていないか探しましたが、「これだ!」というような写真は見つかりませんでした。

屋根の色は今のような鮮やかな色ではなくて、「ミント・グリーン」の彩度を落としていったというか…カラーピッカーのRGB座標で言うと、R:177  G:190  B:198  辺りでしょうか…

壁の下見板張りもこの様な色調でペイントされていたようです。



壁の板張りは、上部が“横張り” 下部が“縦張り”となっています。

ペイントが剥がれて下地が出てしまっていますが、まだペイントが残っている部分を見ますと、確かに「ミント・グリーン」のくすんだ色に見えます。

ちなみに「国鉄制定色一覧」では“淡色1号”という塗り色が駅舎に塗られていた塗料に近いようです。

座標は R:158  G:174  B:156  ですから割と似ていると言えるでしょう。

勿論、風雨や紫外線に曝されて色調の劣化はあったでしょうから、塗装したばかりの色とは異なっているとは思います。

さて…いつものように作法に則って観賞を始めますが…

雑草と障害物が多くて気分が滅入ります。

通り抜けられるかな…?

正面から見て右側の妻の部分はパネル材などが立てかけられていて、壁の状況は見ることが出来ませんでした。



ごそごそしながら、ようやくホーム側に出てきました。

やはり雑草の勢いが相当で歩きづらいです。

壁面には鉄道関連のスイッチボックスと思しき機材が残されています。

ベニヤ板が3枚横に貼り付けられていてその上には蛍光灯の残骸みたいなのが残されています。

おそらくここが駅舎からホームへの出入り口であったと思います。

軒先を見上げると、規則正しい間隔の切り込み痕が確認できます。

ホーム側の付け庇を撤去した痕なのではないでしょうか?

右側を見ると人の歩いた跡が確認できます。

たまに訪れる人が居るようです。



気分は進みませんが、ブッシュの中へ顔を出して「ホームの縁石」を確認しました。



路盤がある辺りはこの様な状態です。

さすがにこれ以上中に分け入る気分にはなれません。

今度来る時にはBd-1ではなくて、「長靴を積んでこよう」と思ったのはこんな時でした。

長靴より、ウエーダーの方が良さそうですかね…



この辺りは雑草も少なく人の出入りがあるような雰囲気です。



ベニヤパネルが取り外されていてアルミサッシのガラス窓があります。

中にはカーテンがあり誰か住んでいるのでしょうか…




こちらの妻側の方が通り抜けは容易です。

人が通った跡があります。



写真に“普通に写ってしまう”ほどデッカイ蜘蛛です。

捕食の対象生物がかなり豊富なのでしょうね。

うっかり“ネット”に引っかからないように慎重に通り抜けます。



妻側上部は例によって 「ハーフティンバー(half timbering)真壁」の仕上げ、その下は「下見板張り横張り」になっています。

中央部も同じ仕様の横張りですが、なんとなく左右の板張りとは仕上げが違うような(後から取って付けたような)気がします。

多分、ここは「窓」か「出入り口」があった名残なのではないでしょうか…

画面左側…さっきの蜘蛛が写っていますよ。

デカイです!



駅前に戻ってきました。

この写真からは人が住んでいる雰囲気が窺い知れます。

赤矢印部を見て頂くと、今ではすっかり珍しくはなりましたが電話の“4号加入者用保安器”が見えます。

しかし、携帯電話がすっかり普及した今日では“家電(いえでん)”はあまり必要がないようで電話の引込み線は確認できませんでした。

空を見上げると“電力線”が建物の妻部に引き込まれているのが確認できます。

そして壁面には“電力量計”が取り付けられています。

これって、人が住んでいる気配としてはかなり濃厚なのではないでしょうか?

廃屋には必要の無い設備ですものね。



赤い屋根が青空と見事なコントラストの駅舎正面に戻りました。

屋根の赤さが相当インパクトあります。



駅前のスペースから国道を見ます。

左側が「朱鞠内方面」右側が「深川方面」となります。



もう一度振り返って「添牛内駅舎」を見ます。

この駅舎を見ると…なぜか童話の「赤ずきんちゃん」を思い出しました。

屋根の赤さがかなり印象的なせいでしょうか…

「赤ずきんちゃん的添牛内駅跡」…思考が結構短絡的なオジサンでありました。
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