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 ♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して73年、
PBA『世の光』を文字で 

■ナルドの香油 / 関根弘興

2019年11月15日 | Weblog
2019/10/4放送

 世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか? 関根弘興です。

 新約聖書の中の福音書にはイエス・キリストの生涯が記されています。しかしどの福音書を読んでもイエス・キリストの最後の一週間に最も多くのページを割いています。イエス様の最後の一週間は昼間はエルサレムで過ごされ、夕方になるとエルサレム郊外のベタニヤに戻られました。このベタニヤには以前イエス様によって死からよみがえらせていただいたラザロが住んでいました。

 イエス様はベタニヤに来られ、シモンという人の家に行った時のことでした。そこにはラザロや姉妹のマルタ、マリヤもいました(参照 ヨハネの福音書12章1-2節)。この家のシモンは「ツァラアトに冒されていた」と書かれています(参照 マタイの福音書26章6節、マルコの福音書14章3節)。これは一種の皮膚病で、当時ツァラアトに侵された人は穢れたものとみなされ、家族からも社会からも隔離されて生活しなければなりませんでした。しかしツァラアトが癒されて祭司に身体を見せて癒されたことを宣言してもらえば社会復帰ができたんですね。このシモンは多分イエス様にこの病を癒していただき、祭司の元に行って承認を受け、自分の家に戻ってくることができたのでしょう。そして感謝のためにイエス様を食事にお迎えしたのではないかと思います。そして近所の人たちも招かれて、感謝と喜びの宴が開かれていたのかもしれませんね。

 するとそこにマリヤが大変高価なナルドの壷の香油を割り、イエス様に注ぎ始めました。ヨハネの福音書には、「マリヤは、非常に高価な、純粋なナルドの香油三百グラムを取って、イエスの足に塗り、彼女の髪の毛でイエスの足をぬぐった。」(ヨハネの福音書12章3節 新改訳第三版 )と書かれています。

 当時このナルドの油は300デナリで売れる程の高価なものでした。1デナリが当時の1日分の労賃ですから、300日分の労賃に匹敵する程の高価なものだったわけですねえ。マリヤは自分の兄弟をよみがえらせていただき、またイエス様の語る言葉にも励まされ慰められました。イエス様への尊敬や感謝、賛美の思いを込めて惜しみなく高価な香油を注いだのでしょう。その香りは家中に広がってきました。

 イエス様が十字架につけられたこの週は、人々の偽りや企み、妬み、裏切り、それは人間のきたないものが溢れていました。しかしこのマリヤのこの姿からは麗しい感謝と賛美の香りが溢れれています。あなたはどんな香りで人生を満たしていきますか?

     (PBA制作「世の光」2019.10.4放送でのお話しより)

***

 さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのはお勧め。こっそり覗きたければ一人で。それとも友だちをけしかけてつるんでもいいし。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。事前の連絡なしでも、ちょっときてみました、いいですか? と言えばいいでしょう。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。

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