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JR不採用問題で集会、早期解決訴える

2010-02-16 23:24:14 | 鉄道・公共交通/交通政策
JR不採用問題で集会 4千人参加、早い解決訴え(47news)

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 1987年の国鉄分割・民営化に伴う国労組合員らのJR不採用問題をめぐり、国労などが16日、東京都千代田区の日比谷野外音楽堂で集会を開催。雪交じりの雨が降る中、約4千人が参加した。

 組合員らに解雇が通知されたのが87年のこの日。高橋伸二委員長は「不採用問題は大きな正念場を迎えている。解雇された当事者の要求を実現させる決意をお互い固め合いたい」とあいさつ。

 北海道音威子府村から参加した杉山智子さんが家族を代表して「老後はどうなるだろうかと不安は大きくなるばかり。1日も早く元の生活と、路頭に迷うことを考えずに過ごせる日々を取り戻したい」と訴えた。

 不採用問題をめぐっては、与党3党が今年3月までの解決方針を確認。組合員らはJRへの採用や年金、解決金の支払いを求めている。
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1987年2月16日、国労組合員らが理由も告げられないまま採用通知をもらえなかった日から23年を迎えた。国労などは毎年この日に集会を開いている。

集会を主催した団体のひとつである、国鉄闘争に勝利する共闘会議によれば、国鉄清算事業団を引き継いだ鉄道・運輸機構は当事者らが求めた解決交渉を拒否したというが、「政治解決」を目指すと言いながら国会議員の来賓はゼロだったし、1時間足らずの集会の後にはデモ行進さえ行われなかった。こんな時だからこそ、自分たちを理由もなく解雇し、苦しめた相手を地獄の底まででも追いかけ、解決させる決意を見せつけなければならないにもかかわらず、集会の内容を見る限りでは、指導部の力不足は隠しようがない。

それに、指導部からは、結局のところ、なにがどのように進行しどのような成果を上げているのか、いつごろ解決の見通しが立ち、そして解決できるのかという、関係者が最も知りたい情報が目に見える形で語られたことは1度もない。この状態で「俺たちを信じろ」などといわれて、無邪気に信じられるほど当ブログはお人好しではない。指導部が自分たちに対する信頼と権威を高めたいと願うなら、密室交渉はやめて議論の経過を堂々と表に出すべきである。民主主義は対話と行動の中から生まれ、鍛えられるのだ。

国労組合員らが不当解雇されて23年間も闘ってこられたのは、「納得のいく解決がしたい」という当事者と家族の思いがあるからである。不甲斐ない指導部が不透明な形での早期決着を目指そうとするたびに、「納得のいく解決」を訴えてきた当事者と家族の意思が、依然としてこの闘いのあり方を規定している。そのことはきちんと押さえておく必要がある。その意味では、解決が長引いていることを悲観する必要はないともいえる。

国鉄は、政府が特別法によって設立した公法人であり、この不採用問題はそこで起こった出来事である。分割・民営化によって法的に国鉄を継承したのが鉄道・運輸機構である以上、解決の責任は政府と鉄道・運輸機構にある。そして、「非独立」行政法人とでもいうべき状況に置かれた鉄道・運輸機構が自主的な意思決定を許されていないとするなら、解決の責任を負うのは政府である。政府は、今こそ23年に及んだこの問題の解決のため、誠意を持って当事者との交渉に臨んでもらいたい。

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