昨日今日の土・日曜、当地愛知とその西方、京都・滋賀の両県辺りは、梅雨の中休みの風情であった。スッキリとは晴れぬものの、降雨を免れ、一応の行楽日和。俺は、混雑する京都市内を避けて滋賀・大津に宿を取り、かねて訪ねたいと思っていた、京都市内は五条大橋の界隈を覗いて参った。今は国道1号の幅広い道路橋に変貌し、昔日の面影は余りないのは事実なるも、若き日の源 義経が、これも若かりし武蔵坊弁慶と対峙した頃の面影が少しは残っていたのも事実である。まあ半分は伝説につき、信憑性100%とは参らないかも知れないが。とりあえず、今回は橋上より眺めた加茂川の模様を載せておきましょう。
さて、読物の方、偽!弁慶が寝酒を仰って眠りについた翌朝、一足早く目覚めた偽!義経が同!弁慶の居所を訪ねる下りより。予めお断りだが、偽!義経は、この居所の合鍵を偽!弁慶も同意の上、保有している。
偽!義経「さてさて、弁慶の奴め、どうせ朝が弱いから、まだ夢現(ゆめうつつ)であろう。どれ、試してみるとするかな。」そして、扉の外より「弁慶!開扉せよ!」と声をかけるも応答なし。「何、気にする事ぁない。ちゃんと生きてるのは分っておる。返事なきは、爆睡してるって事さね。」
偽!義経。今度は合鍵を行使して強制的に開扉。これにも、偽!弁慶の反応はない。「やれやれ、昨夜はどの位飲んだのや?それに、どうせ18禁画像も見てたのだろうが。」偽!弁慶の寝室を覗くと、案の定、高鼾(いびき)である。「この明るいのに、困った事やな。どうせ昨夜来の淫夢の続きでも見てるんだろうが!」念の為、寝床を観察してみたが、特に目立った粗相の跡はない。「良からぬ夢見て、夢精とかの粗相がないのは、さすが弁慶やな。」とも思う偽!義経であった。「これ弁慶!ええ加減に起きよ!」と数回揺さぶってみたものの、偽!弁慶が目覚める気配はない。
「さてと・・・」と偽!義経は思った。「ダメージがないレベルで頭を殴るとか、向う脛を蹴飛ばすとかの荒業もあるにはあるが、ここはちと、ひねったやり方をしてみるとするか。」現に、偽!弁慶は以前、他の武将との軍事緊張の折、敵方を欺く為に、偽!義経に対し、安全に留意しつつ、殴打行為を実行した事があるのだ。
偽!義経「今回は、それはやらぬ。弁慶め。そんなに眠りたかったらせいぜい熟睡させてやるわい。こんな時の為に、俺もちと道具を用意したのや。」と木魚とバチを取り出した。「良いか。西洋の言伝えに『羊が、柵を飛び越えた』とのまじないを唱えると良く眠れる、との話を聞いたが、その文句を崩したまじないをかけてやる。名付けて『坊さんが、屁をこいた』や!食らえ!」
そして、木魚を叩きながら「坊さんが~、屁をこいた~!」とやり始めた。失笑
「坊さんが~、1発屁をこいた~! 坊さんが~、2発屁をこいた~!・・・」そして11発目、とうとう偽!弁慶は眠っていられなくなった。苦笑
偽!弁慶「これは殿!お早うございます。」居住まいを正そうとするのを、偽!義経は止めた。「まあ良いやないか。たまにゃ寝たまま聞けや。もう知っとる思うが、今日は大黒様との会見日だったよな。」
偽!弁慶「これは、うっかりしておった!坊様のガスに当てられたせいですか?苦笑 左様でしたな。拙母の事共をも、色々とお伺いせないかん所でして~・・・」
偽!義経「まあ、ガスの事もあるわな。こちらも苦笑 しかして朝の内に気がついて良かったやんか。俺も、今の内にお主のとこを覗いといて正解やったわ。所で、日中より夕方は不都合やったな。」
偽!弁慶「左様ですなあ。まあ仰る通りの所でして~・・・。」
偽!義経「では訊くが、朝飯位食う時間はあるかな?」
偽!弁慶「ええ。その位でしたら大丈夫ですよ。」
偽!義経「よしゃ!すぐ出かけよ。話はそれからや。」
偽!弁慶「心得ました。」寝床の収納と洗顔、着替えが済むと、2人はすぐに出かけた。
以下次号。本編は、フィクションであります。