今年のG7先進国首脳会議「伊勢志摩サミット」が始まった。過去最大規模の保安態勢の力もあって、今の所は平穏な状況。願わくば、明後日の期間終了まで通して頂きたい所だ。又、本会議のある三重県下以外にも、G7以外の首脳各位による関連会合なども開かれる予定だけに、当地名古屋を含む大都市圏が不穏な勢力に狙われる可能性も大きくある。主な空港、鉄道駅などでコイン・ロッカーやゴミ入れなどの使用が一時停止されるのは当然の措置。本会議場、賢島への出入り制限もやむを得ない所であり、不便はあるにせよ「何が一番大事か」を国民的に良く考えて、この行事への深い理解をしなければならないだろう。
その一方で、先日の沖縄県下での女性不審死・死体遺棄事件に関与したかどで、米軍関連の容疑者が逮捕された事件への対応なども、米合衆国に対し、引き続いて誠実な所を求め続ける必要があろう。被害に遭った方への弔意も併せて表しておきたい。既に、安倍大臣よりオバマ合衆国大統領に対し、抗議の意と対応を求める見解が出されてはいるが、引き続き推移を見守る必要があるのも事実である。
本題に入りたい。先日、某TV番組にて、民間企業にてこれまで一般的でなかった副業を認める動きが増している事を紹介していた。「これからの働き方が変わるかも」との大袈裟な副題付きで。これは果たして福音と言えるのだろうか?
副業認知の背景には、これまでの業態を見直して、経営多角化を図る企業側の事情が色濃く出ている様にも感じられた、と言うより、気になった所でもある。従来の民業では、他に職を兼務する副業は、主に時間的、労力的の両面より本業への悪影響が懸念される事と、本業企業への忠誠心が揺らぎかねない事から、原則禁止とする企業が多かった。前述の番組によれば、これが最近変化して来ていると言うのだが、本当に大きく変化しているのだろうか?
確かに「職業選択の自由」は日本国憲法でも認められてはいるし、人道面、精神面にあっても、本当に進みたい方向の仕事に就けばそれは良いのだが、働く方にも副業を持つか否かの選択権があろう。毎度の事だが、報道側には副業の問題にしても「副業に就く機会を多くできる」だけの話であって、働く側に熟考を促す様な主張や表現が見られないのは遺憾。恋愛や結婚でもそうだろうが、副業にしても、結局は「選択と責任」の問題が大きくあり、個人としてそこの所をきちんと誠実に処さなければ、健全に育てる事は叶わないだろう。困るのは、一旦副業が広く認められる様になると「副業のない奴は無能者」なるレッテル貼りがすぐ安易に行われる事と、魅力的に見える話でも、いざ実行すると、意外に困難で心身の負担も大きく、結局は労働強化になってしまったと言う事になりかねない所も大きくあるからである。
この報道を見るに、最近の副業認知とその規制緩和は、あくまでも経営多角化を図る企業側の都合が大きくある様に思えてならない。先にも記した様に、職業選択は基本自由につき、働く側の積極的意思で行う分には構わないが、世の企業には、古(いにしえ)と変わらず組織への忠誠心を尊ぶ所もあれば、物理的に本業とのバランスが不可能な所も少なくないだろう。社会的な認知はまだ少数だと思う。又、勤務面で過労に繋がる様な無理をすれば、一つ間違えば「ブラック企業」の烙印を押されかねない面もある。こんな現状で「日本人の働き方が変わるかも」などと煽るのは、明らかに早計である。
お知らせ一件。今年初から春にかけての拙写真貼「花曇りの下で16's」が一応の完成です。拙記事左側のHP「HAKASEの隠し部屋」内の写真貼ブログ最新記事下部よりお入り下さる様。拙記事下にも入口を設けます。今回画像は、昨秋訪れた、今回の伊勢志摩サミット会場よりそう遠くない、南紀は熊野市内の海岸の様子。美しい海、そして時間までがゆっくりと流れる様な、長閑(のどか)な漁村風景が忘れられません。海沿いを行くJR紀勢線の列車、国鉄期の旧世代気動車は今春引退、今は新車が活躍しているはず。渡辺貞夫さんの今回楽曲は、亡きピアノ奏者 菊池雅章(きくち・まさぶみ)さんとの共演「コンファメイション(Confirmation)」。これも下記アドよりどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=Msuib9MYjSs
(写真貼入口はこちら) http://yahoo.jp/box/H0KHix