Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

フードバンクの健全な整備を

2015-10-25 12:20:44 | 社会・経済
2015=平成27年10月も下旬を迎え、当地愛知の気候も、晴れの日中と言えど気温上昇の度合いがさすがに鈍って来た様だ。その一方で、夜間の気温も同様に低下して昼夜の温度差は依然大き目。加えてこれからは、冬のはしりの季節風が強く吹く日も増えるので、健康安全面は引き続き留意と言う所だろう。報道によれば、今冬は健康の大敵 インフルエンザとノロウィルスの各新種が流行の気配とか。拙両親を含む高齢層の各位は、特に厳重警戒を要するかもだ。かく申す俺も後半生。嗽(うがい)、手洗い、マスク着用などの基本事項徹底をメインに、注意を新たにしようと思います。

政治社会の面では、安倍改造内閣発足後初の臨時国会の可否が注目だろう。確かに、新しい閣僚の所信表明を伺う事などは、それは国民の権利だし、環太平洋経済連携協定TPPの我国内の扱いや関連法制整備、世界記憶遺産登録に際し、一部国より歴史事実に顧慮しない登録の動きがあり、それに伴いもう一方の当事国たる我国の、国連関係機関向け拠出金見直しをどうするかなどの難問も抱えている。俺自身は、安倍大臣の外交日程などの多忙は分るが、短期間でも臨時国会の日程を融通下さる様尽力をお願いしたい所。勿論、内容は法案審議に限定する事を原則とし、野党各党も限られた日程を有意義に使う事に最大限の協力をしなければならず、間違っても、一部閣僚で生じた、政治資金問題を糾すだけの場にしてはならない。幾ら不正があったと言えども、そんな事は臨時国会とは別の会合で追及すべき。そんな節度と見識もない様では、臨時国会のあり方を規定した日本国憲法第53条の尊重とは到底言えないであろう。世界記憶遺産の問題は、又次回以降に改めて取り上げようと思います。

前置きが長くなってしまったが、本題を。TV報道でもしばしば取り上げられるが、形の不良な野菜や、品質は良いが包装にダメージがあり、店頭に出せない食品などを有効に利用する、「フードバンク」を広める動きが高まっていると言う。今回は、この事を若干の偏見を交えて見て参ろうと思う。
ネット辞典ウィキペディアでも読めるが、フードバンクとは、包装の傷みなどで品質に問題がないにも関わらず、市場で流通できなくなった食品等を、企業から寄付を受け生活困窮者などに配給する活動 及びその活動を行う団体を指す。
食品メーカーや外食産業などでは、品質には問題ないものの、包装不備などで市場での流通が困難になり、商品価値を失った食品が発生する。従来は廃棄されていたこうした食品の提供を原則無償で受け、生活困窮者を支援する非政府組織NGO、非営利組織NPOなどの市民団体を通じて路上生活者や児童施設入居者などの生活困窮者に供給する。賞味期限切れなど品質に問題のある物は対象にしない。提供する企業にとっては、廃棄コストを抑制できるだけでなく、食品廃棄物の発生を抑え、福祉活動への貢献と言う面で、企業価値、イメージの向上にも繋がって来る。

フードバンクの祖国は米合衆国。昭和中期の1960年代、同国内のあるボランティア活動家が、食品小売店において、まだ供食できる食品が多く廃棄されている事への疑問からだった様だ。この活動家が、こうした店舗から件の食品を寄付してもらえる様交渉、併せて地元教会に、食品の備蓄倉庫を貸してもらえる様依頼して、今のフードバンクの原型が生まれる。約10年後の1976=昭和51年頃には今、問題視される規格外や余剰の野菜なども受け入れる様になって、ほぼ今様の体裁を整え、現在は全米に約200のフードバンク団体を擁する様になったとか。

我国での活動は、ずっと遅れて今世紀初頭に入ってからで、東京都内に留学していた元合衆国軍人の活動が初めだったと言われる。活動内容は勿論、我国の実情を顧慮しつつ、米合衆国に近い形で行われ、最初から日本人によって立ち上げられたものでない所が惜しまれるも、今は関西圏や当地愛知をも含む、複数の都道府県にも広まり始めている様だ。
そうは言っても、我国でのフードバンク活動はまだ途上。まだまだ低い知名度を上げる事を初め、広い社会的認知を取り付ける事がまず課題だろう。最近は、規格外農産物や包装に難のある商品を格安で売るネット通販なども台頭して来て、フードバンク活動も、難しい所に来ている面もある様だ。この活動は、例えば震災や大水害などの救援時に力を発揮する事が期待され、平時より行っている(本当に困っている)母子家庭や路上生活者などへの支援と並んで、そうした捉え方をする必要もあるのではと心得る。ただ、食品の受け取りに際しても、実は食うに困らない向きなどによる不正とかが行われる可能性もあり、そうした懸念にどう対処するかの思考も求められよう。組織面では、例えば暴力組織や過激派の様な反社会勢力による不当な介入の対策とか、特定政党による政治利用などされぬ様留意する事も必要だろう。食糧の無駄が許されないのは事実だが、善意の活動は全体の為であって一部の為ではない。米国に準じ、万一にも扱う食品が元の事故トラブルが生じた場合も、明白な悪意や重過失でもない限り、提供者が問責されない法整備も必要だ。又、気候によって供給が変動する食品を扱うだけに、どんな状況下でも無償寄付を受けられる態勢を貫く努力も、それは求められるだろう。

とまれ、本当に困った人々を助けるこうした活動も、欧米のただ真似ではない我国の風土に合った方法があるはずなので、その所は提供する方も受ける方も留意する必要があると思うものだ。
今回画像は、一昨年捉えた、新潟県下の港町、上越市直江津のJR駅プラット・フォームの様子。いつ参っても駅弁が入手し易くて心強かったが、残念ながら、一方で旅の美味からも多くの余剰食品を生じているのも事実。他方、今春の北陸新幹線開業のあおりでJR在来線列車が大きく減便されてしまった。果たして、以前の風情が残されているか、やや心配な所ではありますね。
コメント (2)
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