生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

やるならやる、やらないならやらない

2018-10-01 16:23:50 | 家族
台風24号が日本列島を縦断しました。今までにないほど強い風でした。昼間はたいしたことなかったので教会に行けました。

夜中に停電があり、4時間ぐらい水も止まっていました。東日本大震災を思い出しました。

今日は母の命日です。母が天に召されたのは3年前でした。

東日本大震災の時は、都内で一人暮らしをしていましたが、とても元気でした。

震災後、計画停電をすると言ってたのに中止になったとき、母が街頭でテレビ局のインタビューを受けました。83歳の時です。
「計画停電と聞いて何をしましたか?」と聞かれ、「朝5時に起きてご飯を炊き、おにぎりを作りました。」と答えたそうです。
「東京電力に何か言いたいことはありますか?」と聞かれ、「計画停電はやるならやる。やらないならやらないとはっきりしてください!」と大きな声できっぱりと言ったそうです。

母はテレビに出るかもしれないということを誰にも言いませんでした。ところが、姪が家で何気なくテレビを見ていたら、母(姪にとっては祖母)が出てきてそのように答えたので、とても驚いたそうです。

その日のうちに同じインタビューが3回も放送されたようで、遠くに住んでいる友人から電話がかかってきたと母が言っていました。見たかったです。

昨日は母の料理ノートを見て、里芋と大根と豚バラ肉の煮物を作りました。母は計量スプーンを使わない人だったのでレシピは大雑把に書かれています。砂糖少々とかひたひたの水。味を見て足りなければ醤油を足すなど……。なので母の味を再現することができません。昨日はかなり近づいた味になったと思いますが、母が食べたら、「まだまだ」と言いそうです。

母は料理が好きで、和食、洋食、中華どれも得意でした。もっと手伝って母の料理をマスターすればよかったと反省しています。

母は食べることが好きで、胃がんの末期でも意欲がありました。わたしが食べさせにホームへ行くと、少しずつですが、お粥、豆腐料理、白身魚など食べてから、「茶わん蒸しはないの?」と尋ねました。

施設の人が茶わん蒸しは食べられますねと言ったので、今日茶わん蒸しが出るのかと思ったようです。

「あとでプリン食べるの。3時のおやつで半分しか食べられなかったから、残りを冷蔵庫に入れてあるの」
と、嬉しそうに言っていましたが、食べることはありませんでした。その夜の10時前に天国に召されたからです。87歳でした。



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