生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

空(むな)しさについて(その2)

2008-03-12 16:42:05 | 聖書から

わたしは14歳のころから空しさを感じていました。そのころはキリストをまだ知らず、聖書を読んだこともキリスト教のメッセージを聞いたこともありませんでした。

中2になったとき、友達が一人もいなくなって孤独に追いやられました。また、そのころ喘息で年に何度も発作を起こし、薬が効かないため、呼吸困難の壮絶な苦しみに何時間も耐えなければなりませんでした。そのため、物事をつきつめて考えるようになりました。

なぜ学校へ行って勉強しなければならないのか? 人はなぜ存在しているのか? 死んだらどこへいくのか? 人の一生は運命によってすべて決まっているのか……?等。それは、本を読んでも両親に尋ねてもわかりませんでした。
小学生の時描いた絵を長い間壁に貼っていました。その絵がすっかり色あせ、角がめくりあがり、画用紙が茶色く変色しているのを見て、母が捨ててしまいました。
珍しく先生に誉められた絵でした。描いた当時は価値ある物だったのですが、数年後にはゴミになってしまったのです。

絵だけではありません。どんな物でもどんどん古くなっていらない物になってしまいます、人間も年をとって、いずれはみんな死んでしまうのだ思うと「空しい」と感じ、生きる意欲をなくしました。

そういうわけで中学2年の間ずっと死にたいと思っていたのです。
楽しいことがあってもそのときだけです。美味しい物を食べて満腹してもすぐおなかがすくのです。人間は意味のないことを繰り返しています。行き着く先は死なのに、死について誰もまともに話してくれません。「死」や「老い」の話をしようとすると、両親は話をいつもはぐらかしていました。

「人間、死んだらどうなるの?」としつこく尋ねると、母は「死んだら何もなくなる」と言いました。がっかりしました。神なき世界は、まさに空の空です。
わたしは、このころから求道していたのでしょう。

伝道者の書の最後には

結局のところ、もうすべてが聞かされていることだ。神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。(12:13)

と書かれています。

人間が神を恐れず、神の命令を守らず、神なき世界に生きているから「空の空。すべては空」なのだと思います。

けれども、この世の生活が人間にとってすべてではないのです。死は終わりではなく、魂が天国へ移される時です。キリストを信じる者は永遠の命が与えられているのです。地上での生活は、永遠への備えの時でもあります。だからこそ神の命令を守ることが人間にとってすべてだと伝道者(コヘレト)は熱く語っています。

神さまを知ったときわたしは空しさから解放されました。

あなたの若い日に、あなたの創造者を覚えよ。(伝道者の書12:1)


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