県内初、認定社会福祉士が誕生 相談窓口の連携に力
高い専門性と実践力で地域福祉の増進を図る認定社会福祉士に、本年度県内で初めて花巻市の高橋岳志さん(41)=障害分野=と、宮古市の木村守男さん(66)=地域社会・多文化分野=ら3人が認定された。従来の個別支援に加え、他職種と連携しながら利用者を取り巻く環境の改善を含めた総合支援を行う。
認定制度は社会福祉士のキャリアアップのため2012年度にスタート。高齢化や児童虐待、生活困窮など複雑化する相談内容に対応するため、高齢者福祉や医療、児童家庭などの分野を超えた各相談窓口や関係機関をつなぐコーディネーターの役割を担う。
高橋さんは触法障害者らの更生支援を始めるほか、障害や高齢でアパートが借りられない人の居住支援などを強化。乳幼児から高齢者まで家族を総合的に支えるホーム・ソーシャルワーカーの役割も果たす。
木村さんは障害者入所施設などで働き、04年に社会福祉士事務所を設立。成年後見制度の利用促進や普及に取り組んできた。認定を受け、介護や医療、福祉が連携する仕組み作りに力を入れる考えだ。
県内では本年度、盛岡市の坂口繁治さん(58)=児童・家庭分野=も認定された。
(岩手日報 2016/05/09)