
マジでこの山形遠征は全く行くつもりがなかった。日程が発表された時点でGW最終日ということもあって候補にすら入れていなかった。22年、23年、24年と3年連続で現地に足を運んだ身としては「行かない」よりも「行きたくない」が正直な気持ちだったかもしれない。山形は一番直近の昇格の場であるにも関わらずそれでもそんな気持ちになるくらいに良い印象がない。それと遠征のモチベーションとして月山も蔵王も行ったし、さくらんぼ狩りもしたのでもう山形に思い残すことはなかったはずなんだよ。でもヤマハスタジアムからの帰りの運転中にふつふつと沸いてきた今の大分トリニータの試合がもっと観たい欲。そして鳥栖戦、熊本戦を映像で観てもう迷う選択肢はなかった。自分が山形遠征に行ったとしてホームゲームじゃないわけだからチームやクラブに与える影響なんてほぼほぼ何もないわけだけど、チームのポジティブな状態に触発されてサポーターが遠征をしたくなるというのは極めて健全な関係性だと思う。サポーターは熱量をチームに伝え、そして経済的に支援する。チームはそれにプレーで応える。この関係性が大事だと思う。無償の愛はどこかで関係性が崩壊してしまうと思う。


で、また鬼門・山形を突破することは出来なかったわけだけど、これは相性というよりも日程の影響が大きかったと思うよ。連戦中ターンオーバーは使わずに鳥栖戦、熊本戦を勝ちにいった大分と、ターンオーバーを使いながら全ての試合で勝ち点3を目指した山形。結果としてこの連戦で大分は勝ち点9、山形は勝ち点4と連戦のマネジメントの差がハッキリと出た。疲労や準備時間のなさからやりたいことが必ずしも出来るとは限らないのが連戦の難しいとこだから、ずっと連戦は結果が全てだと思ってきた。だから満身創痍で迎えた遠い山形でのアウェイゲームは勝ち点1で十分だったわけで、先制点を奪われてしまった時点でこの試合に関してはノーチャンスだったと思う。だからと言ってこの結果ややり方に文句を言うつもりは毛頭ないし、選手たちがここから感じ取ることや学ぶことがあればそれで十分じゃないかなと思う。大事なのはシーズンを通してのマネジメントであって1試合だけを切り取って「ほら、やっぱり」とか「こういうところだぞ」とかはあまり言いたくない。




ただやはり普段レギュラーと位置付けられていない選手たちはもっと危機感を持ってほしい。確かにガラッとメンバーが変わると難しさはあると思う。例えば10人はレギュラーメンバーでそこに1人だけ入ったとすれば良さは出せるかもしれないけど、複数人が同時に変わると簡単ではないと思う。それでももっと分かりやすくアピールしてほしかったなとは思うよ。ここだけはオレのストロングだからこういう使い方をしてほしいというのを監督や他の選手に見せてほしかったけど、残念ながら今日そういうプレーを見ることは誰からもなかった。ここまで地道に積み上げて悪くないシーズンを送れていると思うけど、何人かの絶対に外せない選手のうち1人でも負傷等で離脱した瞬間に暗転してしまいそうな雰囲気は拭いきれない。その筆頭が吉田真那斗だと思うし、今日の右WBが戸根→野嶽→松尾とスイッチされていくのを見て、その不安感はより大きくなったと言わざるを得ないよ。

片野坂さんがこの試合をどう位置付けていたかはトリテンを待ちたいと思うけど、前半終了の笛が鳴ると同時にノムとデルランに頭から行く旨を伝えていた。それだけ前半の出来に不満があったんだと思う。片野坂さんだってもっと選択肢を持ちたいはずだし、このままじゃJ2に跋扈する策士たち(1人除く)に対策されるのも時間の問題だと思っているんじゃないかな。やっぱりたくさんの選手に奮起してほしい。これはチャンスなんだから。プロ選手としての存在価値を示してほしい。
1失点目はまさに野嶽のCB起用で懸念していたシビアな対人局面に晒された時に負けてしまうというものが現実になってしまった。その前にこの試合で野嶽は終始動きが悪かったので、休ませるべき1人だったんだろうなと結果的には思う。2失点目は伸太郎のシュートが見事だったと言ってしまえばそれまでだけどハマタローの繋ぎなのかクリアなのかが中途半端だった。これまでそこのリスクは取ってこなかったはずで何でこんな中途半端な対応だったのかは聞いてみたい。3失点目は前がかりになった裏を取られてしまったので、もうあの状況になった時点で仕方なかったかもしれないけどそれでも先にハマタローがボールに追いついたように見えたから、何だよとは思ってしまう。おそらく蹴ったら相手に当たってゴール方向に転がってしまうかもという一瞬の躊躇があのミスを引き起こしたんだろうと思う。2年前の西川幸之介のチョンボといい、やっぱりこのスタジアムは何かあるんだろうな。

その3点目を決めた高橋潤哉は山形ユースの出身。ユース出身者が9番をつけてさらにゴールを決めるってJ2だと意外と難しいもんだと思うんだよね。誰が決めても嬉しいだろうけど、山形サポからしたらその喜びはより大きいだろうね。

高橋潤哉は山形ユースから駒澤大に進んで沼津や福島を経由して山形に戻ってきた。駒大時代はキック&ラッシュの駒大スタイルに見事にマッチした力強いFWで関東大学リーグでもかなり目立った存在だった。この1枚は明治大時代の上夷克典とのマッチアップ。



今日は試合の前に山形市球技場で開催されたプリンスリーグ東北の山形ユース−聖和学園の試合も観てきた。山形ユースの監督は秋葉勝さん。他サポからするとこの人こそミスターモンテディオって感じがあるよね。高橋潤哉だけでなく半田陸も輩出していて山形アカデミーも徐々に存在感を高めている印象。この13伊藤翔は器用で力強くて良さそうなFWだった。

試合前に岩瀬さんのところに挨拶に行ったペレイラ。なかなか試合前に行く選手いないし、さすがは陽気なブラジリアンだなと思ったよ。

気になって数えてみたら今回で9回目の山形遠征だったらしい。初めて行った2009年はもう降格目前の悲惨な状況、2012年はまだ寒い3月の雨が降る日で本当に大分サポーターが少なかった思い出、2018年はあんなに強くて昇格も決めたのに結局勝ってないという、2022年以降は語りたくもない。次こそは勝ってやるぜと息巻きたいところだけど、マジでもう山形遠征にモチベーションが全くわいてこないんだよな。出来ることならしばらく違うディヴィジョンで戦いたいものですな。もちろん我々が上で。次は新スタジアムが出来上がって頃に新しいモチベーションを携えてお邪魔したいものです。
ゴールデンウィークの後遺症と言うべきか次の富山戦も中4日。ただおそらく今日中に大分に帰れていると思うし、鳥栖戦、熊本戦あたりを見ていると中4日あれば回復と準備はそこそこ出来そうだなとも思うので楽しみにしたい。山形と違って富山遠征は2016年のJ3の時以来なのでモチベーションは高いけど、残念ながら日帰り。山形も日本酒がうまいけど富山にも良い日本酒がたくさんあるし、何と言っても富山は魚がうまいからとにかく楽しみ。勝って今度こそは祝杯をあげたいね。
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