Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

クラブ史上初の天皇杯準優勝(天皇杯決勝浦和戦)

2021-12-20 00:19:08 | マッチレポート21'




何だろうね、あんな幕切れだったのに、不思議なくらい悔しさとか無念さみたいなネガティブな気持ちがわいてこない。本当に心の底から「お疲れさま、ありがとう」という思いしかない。長く辛いことばかりだったシーズンの最後をこんな気持ちで迎えるなんて想像だにしていなかったわけで、ここまで連れてきてくれたチームには本当に感謝している。

一昨年の天皇杯決勝、昨年のルヴァンカップ決勝と何となく毎年来ている国立のカップ戦ファイナル。来る度に楽しいな、羨ましいなと思ってたけど、いざ自分のサポートするクラブがその場に立つことになると予想通り、いや予想以上に楽しかったというのが素直な気持ち。









試合前のあまりにもド派手な演出を見せられてこんなにも刺激的な中で試合やって2ヶ月後に本当にJ2に戻れるんだろうかと本気で自分が心配になってしまった。それくらいに素晴らしい演出だった。この旗はクラブで引き取らせてもらってどこかで使いたいよね。





もうさすがにルールを守らなすぎて浦和のコレオ見ても「ふーん」としか思わなくなってきたな。ガンバ戦のけん責内容を読んでちょっと引いた。



緊張していたんだろうけど、試合の入りはやっぱりもったいなかった。関根のドリブルにズルズルと下がってしまったのはガンバ戦の山見のドリブルに後手後手になった教訓が活かされていないなとちょっと残念だった。奪った後のエアポケットみたいのもセルフジャッジだし、失点の質としては最低の部類。ただ1失点までなら想定内だったと思うし、後半にちゃんと巻き返したことで試合としては成立させてた。警戒はしていたけど、関根と酒井の右サイドはやっぱり脅威だった。酒井の強さと関根の仕掛ける姿勢にはずっとヒヤヒヤした。サイド攻撃に関しては川崎より浦和の方が恐さがあったと思う。





「等々力の歓喜再び!」とばかりの劇的同点ゴール。左右の違いはあれど、北斗のクロスをブラジル人CBが決めるというもう準決勝の再現に導かれているとしか思えない流れだったけど、そう甘くはなかったね。ゴールだけでなく今日もよく守ったペレイラ。ここでも何度か書いてるけど、ペレイラは8月の4回戦群馬戦でCBのタスクに混乱して前半の飲水タイムで弓場とポジションチェンジさせられてるからね。あれからたったの4ヶ月でレアンドロ・ダミアンやキャスパー・ユンカーといったJリーグを代表するアタッカーを封殺してしまうんだから選手って分からないもんだよね。ペレイラの戦力化があまりにも遅かったのは本当に悔やまれる。


エンリケもすごかった。ユンカーがJ3くらいにいそうなレベルの選手にしか見えないくらいに完璧に止めきった。ユンカーのプレスの緩さが後半の逆襲のきっかけみたいなもんだったからユンカーを下げて江坂が勤勉に追うようになってからやりにくさが増したように感じた。ユンカーは本当にうちとの対戦ではさっぱりだよね。









西川周作118試合、高木駿121試合。大分トリニータでのリーグ戦出場試合数だ。Jリーグに限れば多分クラブ史上GKとして2人が1位と2位だろうと思う。どこまで交渉があったのかは分からないけど、この天皇杯での高木の活躍と浦和のACL出場で周作の大分移籍はなくなったんじゃないかな。今日は試合展開的にお互いに見せ場の少ない試合だった。周作、優勝おめでとう。





個人的には槙野はあまり好きな選手ではないのでより悔しいわけだけど、浦和にとってこの試合の最大のモチベーションはACL出場だったと思うんだけど、自分がゴールを決めてもその先はないというのはどういう気持ちなんだろうか。まあどうせ神戸で出られるからいいのか。





この5千万円はマジでデカいよ。有効に使おうね。あと思ったのは、先週、今週と日曜日のいい時間帯にNHKで中継されることで今まで日の目を見ずとも支えてくれたダイハツ九州を筆頭とするスポンサー様に少しでも恩返しが出来たこと。もはや大分トリニータのスポンサーを長年継続していただけるような(良い意味で)変態企業は宣伝効果なんて期待していないのかもしれないけど、それでもとりあえずJ1ラストイヤーにほんの少しの恩返しが出来たんじゃないかな。


高円宮妃殿下をお慕い申し上げております。もうサッカー関連の大会は全て「高円宮妃殿下杯」でいいと思っています。笑顔が素敵。行動力が素敵。





そして片野坂知宏と大分トリニータの物語もこの試合をもっていったん終了。片さん、本当にありがとうございました!試合後の円陣が長かったので熱いことをしゃべってるんだろうなと思ったけど、案の定そうだった。最後の最後まで片さんは片さんであり続けた。個人的にはずっと片野坂さんはスタジアムでは二流と言い続けてきたわけだけど、ラスト2試合で「勝負師・片野坂知宏」をまざまざと見せつけられたような気がした。6年間の惜別記事はまた別に。


この2試合に弓場将輝をメンバー入りさせたのは純粋な戦力面での抜擢以外の側面があると思っていて、それが来季以降のチームに残してくれた片野坂さんのメッセージに思えて仕方ない。試合に出ることはなかったけどピッチに最も近い場所でめちゃくちゃ濃い刺激を受けたと思うから、弓場には来季の開幕戦で北斗の隣を確保するくらいの強い気持ちを持ってほしいと期待している。


勝っても負けてもこの試合で今季は終了。最大の目標が達成出来なかったので良いシーズンだったとは言えないわけだけど、まずはしっかりと休んで来季に備えましょう。この敗戦でスーパーカップ、ACL、J2、ルヴァンカップという狂気の日程を経験することはなくなった(恐いもの見たさでちょっとは経験してみたかった思いがないわけじゃない)わけだから改めてJ1昇格に照準を絞ってシーズンをスタートさせてほしい。也真人−北斗−高木という背骨だけはとりあえず確定した。今日はメインスタンドに下平さんが来ていた。周囲の人が全然気付いていなかったのはちょっとどうなのと思ったけど、噂が出て以降他に誰一人として候補が浮上してこないというのはもう内定していると考えるのが自然でしょう。明日にも発表があるかもしれないね。そうすると選手の去就も一気に決まっていく。本当に楽しかった天皇杯の浮かれた気持ちも今日まで。また新シーズンを頑張りましょう。


大分トリニータ、天皇杯準優勝おめでとう!!
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