崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

熱意の議論と冷淡なメディア

2015年07月26日 05時32分16秒 | 旅行
 昨日朴裕河氏の講演会「帝国の慰安婦の著者が語る慰安婦問題」には100人ほど集まり、コメント、質疑など総合的に2時間たっぷり行った。以前科研の研究会に朴氏をゲストスピーカーとして推薦したが実現されず今度別途に行ったものである。研究会の形をそのまま公開するということで広く広報はしていない。私のフェースブックとブログに発信したものと毎日新聞と朝日新聞のご協力でお知らせしていただき、聴衆50人位のものになろうと予想して資料を50部ほどとした。しかし70人の記帳、他に学生20人、教職員などあわせると100余人ほど、予想の2倍の聴衆の方々が来られた。東京、北海道、広島、福岡などからも来られ、地元の知人たちも参加した。中には我がマンションの住民も数名参加した。福岡のRKBテレビからは高藤秋子記者とカメラマンなど3人が来られ終始撮影、別途インタビューも行った。西日本新聞の平原記者も取材、中国新聞の伊東氏も懇親会まで参加してくださり、報道関係の方々に感謝である。しかし地元の下関のメディアからは一人の参加者もなく、それが話題になった。ある人は西日本新聞の支局を再開すべきだとも言っていた。それよりメディアにも言論の自由がないと断言した人もいた。
 朴氏の講演は主に『帝国の慰安婦』の論点となる部分を紹介。売春、慰安、帝国の植民地と戦争、戦後処理において家父長制による女性差別などが指摘された。世界日本研究者たちの声明文をもって賛成するところを指摘した。コメンテーターの原田環氏は韓国をはじめ世界諸国における問題から普遍的な扱いはどうであろうかとコメント。10人の質問紙を読み上げ総合して発表者のレスポンスを聞いた。和解と謝罪の問題に触れた。私はクロージングとして日本は宣伝はしていないが補償としての行動をしていること、再三謝罪しても韓国等からは謝罪と受け止められていない現実に総理大臣以下、閣僚が机を並べで謝罪するのはどうだろうかと述べ、エンドとした。懇親会では東京からこられた拉致家族支援する会の会長であり、東京キリスト教大学教授の西岡力氏が世界日本研究者たちの声明文に対応する日本人たちの声明文が8月に発表するという内容の説明がなされた。争論になりそうであったが、料理を前にしていることからその時点で議論は止まった。