崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「生食文化」

2015年07月23日 03時56分14秒 | 講義
新しく留学を希望する三十数名の高校生たちと先生たちが来校した。雨の中下車する一人一人を迎えた。私が赴任した時はまったくいなかった留学生。学長、副学長をはじめ多くの方々のご協力で今では数も多く、教育状況も安定してきている。最初は同僚たちからも反対され、悪い陰謀でも企てるのではないかという見方をする人もいる中で進めてきた。元学長に長く提案し、説得したが大いに賛成すると言いながら一人だけであれば良いと言われたこともあった。今は百数十人に至っている。私は大学の経営を超えて留学を通して国際化を強く期待して推進したのである。今、留学生に「日本文化論」を講義している。先週は日本食の特徴を魚を生で食べる「生食文化」と「納豆文化」を講義し、授業の様子を録画していただいた。日本留学の経験者である私が留学生を対象に講義し、体験的な日本文化論を公開しようとする。
 同僚である地理学者の川村博忠氏がベルギーの国際地理史学会に参加発表して帰国された。中国や韓国など東アジアからの参加者が少なく、日本の学者の熱意があったというような話を聞いた。EUROを使ってタクシーに乗り、昔ヴィーンで留学した経験を生かした数日間の話を楽しく聞かせていただきながら一緒に昼食をとった。彼は80歳近くてもご自分の健康管理の話は少なく、奥さんの話が多い。10時間以上の飛行時間の負担などには触れない。疲れを知らず青年のように夢を持っている。去年厚い著書を出版されたのにまた新しく執筆を計画している。