崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

人権侵害

2014年04月26日 04時50分53秒 | エッセイ
兄弟喧嘩をみて親は兄には兄として我慢すべき、弟には兄に反抗してはいけないと、両側を叱る否定的な態度をとるのが一般的である。それは仲裁させる一つの方法である。しかしもう一つは両方とも正しい点を誉めながら仲裁させることがある。教育的には後者が効果があると教育学的に言われる。歓迎一色の日本から韓国へ着いたオバマ米大統領は記者会見で従軍慰安婦問題について「戦時中であっても人権侵害だ」と発言した。多くの人はワンダーフールリップサービスに聞こえるかもしれないが、私はクリスチャンとしてのオバマ大統領の人道主義的発言として大歓迎したい。日本の政治家に意見を求めると「差し控えさせていただきたい」と繰り返されるだろう。
 彼は韓国の朴大統領に過去の苦痛を拭い去る道を探ることが、日韓両国民の利益だとして未来志向を促す趣旨で話をした。日韓関係の最悪の状況に日韓両国にそれぞれ味方をして喧嘩を誘発させるのではない。彼の発言は政治的な手腕の言葉ではあろうが、真意は両側を認めながら喧嘩を仲裁させようとすることだと私は思う。日韓関係改善のため、特に朴大統領に誠意ある対応を求め、日韓双方に解決を促したこととして適切である。両国は「過去は誠実、公正に認識されなければならない」という言葉を真摯に理解すべきである。