崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

韓国の旅客船沈没

2014年04月17日 05時10分43秒 | エッセイ
昨夜韓国のKBS9時のニュースを視聴した。韓国の旅客船「世越号」セウォル号が韓国珍島付近で沈没した状況を生中継報道した。ニュースを伝える数十人のアナウンサーやレポーターが「○○○から」字幕「○○○」「KBS○○○です」と過剰なまでに自分の名前を繰り返し耳触りであったが、あまりテレビ視聴はしない私もこの惨事のニュースは最後まで見守った。救助活躍は漁船や軍船、行政それぞれ熱心さをもって協力的であり感動した。まだ事故原因、行方不明者数などが不明である。ある乗客の家族は「船内にいる子どもから携帯電話でメッセージが届いた」と訴えた。船内に取り残されたという生徒から兄に携帯電話でメールが届いたという。生存者がおり、救出を求める内容で、「今ここは船の中、何も見えない。男子数人と女の子が泣いている。まだ私は死んでいない」と記されていたという。いる場所を言ってくれないので海洋警察庁は「確認できない」という。(photo:連合=合同)
 家族の怒りが爆発している。いち早く現場を訪ねた総理に暴言や暴行を行ったという。韓国のドラマなどで患者の家族が医師に暴言をはくことは頻繁にみられることである。それは患者への愛情の表現でもあり、韓国では容認される。今はまず救出に全力を尽くすべきであるのに、日本からみると異様な感があると思われる。日本では非難などは後から長引くのが常であろう。沈没船内のアナウンスの間違い、政府や関係者の乗客の被害者の数字の不正確さ、船長が代理者であり一番早く脱出したとか、朴大統領への侮辱発言や非難などの声もある。また多くの家族や関係者たちは夜明けまで埠頭で海を眺めて、行方不明者の無事を祈っている。このような多くの人々に応え、一人でも多く救出されることを祈る。