崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

私の乱暴な決断

2012年11月07日 05時20分02秒 | エッセイ

 田中文科相の3大学の新設を認めない決断が話題になって改革の意味を考えさせられた。重要な判断基準によって決心し、決断を下して整理して行くのが改革政治であろう。その参反は別として私の乱暴な決断を振り返ってみたい。私は何回か変身するほど決断してきた。当時韓国の大学では教育者として学者として、役職や給料も、社会的評価も安定していたと思われた時、日本側から誘われて「日本ではよりよい研究ができる、日韓の壁は低くなる」というただその一つの基準で妻と一緒に移住を決心した。それは信念というより乱暴な行動のようなものであった。決心を先行してから準備を進めた。多くの方から助言、反対、損得などさまざまな話しに悩まされた。それに困難なことも多かったが「生活の質を変えた」のは事実である。乱暴な留学と、日本へ移住は私の人生に二大変化をもたらした。今はそのような体験、経験を繰り返す余力はない。若い時の良い経験はその後の人生に活かされるが、今の私には苦労に過ぎない。