崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

戦争に倫理があるのか

2009年06月11日 06時08分00秒 | エッセイ
先日東大でアメリカ人の元プリンス大学教授のマイケル・ウォルツァーという政治学者の戦争における「正義」について議論された。戦争もスポーツのように宣告してから勝利と敗戦で終わるもの、スポーツのゲームや社会劇のようなものと考えることができるという。国民が国家に正義ある暴力を委ねる制度で国家権力が死刑や戦争もする。未だに民族や国家のためにテロをが行われている。私は「平和」と「正義」という戦争に名分を与えてはいけないという発言もした。
 朝鮮戦争やベトナム戦争は統一戦争ともいわれる。その戦争によって7万人以上が犠牲になった。今現在は数人の拉致や一人の幼児殺害が大きく報道されて問題になるのに、戦争で死んだ人は戦死者の名簿にも載らないことも多い。
 日本は日清戦争などでアジアの平和を守るためにという名分で戦争を起こした。国民は政府の「正義」など名分をそのまま信じてはいけない。本当に正義を守る価値観で育った「良き人」による政治が行われ、平和が保たれるように願う。