
『翻訳者あとがき讃 翻訳文化の舞台』
商品説明
日本の近代文化は翻訳の歴史。翻訳書一冊一冊の熱気をみれば、
見事な日本近代史になる。
堺利彦訳「小櫻新吉」、小野理子訳「桜の園」など、近代百年の
翻訳書を取り上げ、訳者のあとがきを掲載。訳者についても紹介する。
【「TRC MARC」の商品解説】
取扱開始日:2016/02/23
出版社:未知谷
サイズ:20cm/222p
利用対象:一般
ISBN:978-4-89642-490-4
著者紹介 藤岡 啓介
略歴〈藤岡啓介〉1934年東京生まれ。早稲田大学文学部露文科専攻、
中退。株式会社インタープレス設立。電子辞書編纂、執筆、翻訳を業と
する。著書に「英文を読み解き訳す」など。
----
この一週間、いや、そろそろと書き始めていたのは、もっと前なので、
この3か月と言った方が正しいのだけれど、「あとがき」のことが頭を
離れず、メモ程度にいろいろと書くのではあるけれど、とても読める
ようなものではなく、悶々としていた。
何とかようやく書き終えたのが、締め切りぎりぎりの先週末、安心と
いうのか肩の荷が降りた感じがしていた。ところが、もう一度読み返
してみると何てひどい。文体も内容も、とてもではなく、ただただ慌
ただしく書いてみただけという感じだ。
何しろ、1840字以内という字数制限があるため、どう書いても書き
たいことの3分の1しか書けない感じがし、この数日は異なるヴァー
ジョンをいくつも書いては張り合わせてみたり、削除してみたり、
ああでもない、こうでもないとあれこれと悩み、もう、いっそのこと
みんな投げ出してしまいたいほどの絶望感に襲われ、自らの非力に
落胆する毎日だった。
ところが、先ほど『翻訳者あとがき讃 翻訳文化の舞台』という書が
つい最近、出版されていたことを知った。
このような書物が出ていたとは!もっと早く知って読んでいれば、
これほど悩むことも
苦しむこともなかったのかもしれないと後悔しきり。
編集者が索引にかかりきりで時間がかかるとのことで、締め切りが
延期になって一息つけて何とか2ページに纏めたけれど、これでいい
のかどうか、2月の寒の戻りが身に浸みるような気分だ。しかしながら
これ以上どうしようもないのでこれを送るしかない。
共訳者の皆さん、ごめんなさい!
「あとがき」なんて、ささっと書けるものと勘違いしていた。
このように重大なことに気づいたのは、まだ春浅き如月の宵のこと
だった。
商品説明
日本の近代文化は翻訳の歴史。翻訳書一冊一冊の熱気をみれば、
見事な日本近代史になる。
堺利彦訳「小櫻新吉」、小野理子訳「桜の園」など、近代百年の
翻訳書を取り上げ、訳者のあとがきを掲載。訳者についても紹介する。
【「TRC MARC」の商品解説】
取扱開始日:2016/02/23
出版社:未知谷
サイズ:20cm/222p
利用対象:一般
ISBN:978-4-89642-490-4
著者紹介 藤岡 啓介
略歴〈藤岡啓介〉1934年東京生まれ。早稲田大学文学部露文科専攻、
中退。株式会社インタープレス設立。電子辞書編纂、執筆、翻訳を業と
する。著書に「英文を読み解き訳す」など。
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この一週間、いや、そろそろと書き始めていたのは、もっと前なので、
この3か月と言った方が正しいのだけれど、「あとがき」のことが頭を
離れず、メモ程度にいろいろと書くのではあるけれど、とても読める
ようなものではなく、悶々としていた。
何とかようやく書き終えたのが、締め切りぎりぎりの先週末、安心と
いうのか肩の荷が降りた感じがしていた。ところが、もう一度読み返
してみると何てひどい。文体も内容も、とてもではなく、ただただ慌
ただしく書いてみただけという感じだ。
何しろ、1840字以内という字数制限があるため、どう書いても書き
たいことの3分の1しか書けない感じがし、この数日は異なるヴァー
ジョンをいくつも書いては張り合わせてみたり、削除してみたり、
ああでもない、こうでもないとあれこれと悩み、もう、いっそのこと
みんな投げ出してしまいたいほどの絶望感に襲われ、自らの非力に
落胆する毎日だった。
ところが、先ほど『翻訳者あとがき讃 翻訳文化の舞台』という書が
つい最近、出版されていたことを知った。
このような書物が出ていたとは!もっと早く知って読んでいれば、
これほど悩むことも
苦しむこともなかったのかもしれないと後悔しきり。
編集者が索引にかかりきりで時間がかかるとのことで、締め切りが
延期になって一息つけて何とか2ページに纏めたけれど、これでいい
のかどうか、2月の寒の戻りが身に浸みるような気分だ。しかしながら
これ以上どうしようもないのでこれを送るしかない。
共訳者の皆さん、ごめんなさい!
「あとがき」なんて、ささっと書けるものと勘違いしていた。
このように重大なことに気づいたのは、まだ春浅き如月の宵のこと
だった。