西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
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新刊書『ロマン主義文学と絵画: 19世紀フランス「文学的画家」たちの挑戦』

2015年05月31日 | 新刊書(国内)
『ロマン主義文学と絵画: 19世紀フランス「文学的画家」たちの挑戦』
商品の説明
内容紹介
フランス文学と芸術の関わりは深く、画家や音楽家、彫刻家を主人公とする芸術家小説をはじめとして、美術や音楽に関連する作品が数多く見出せる。本書はそうした作品を題材に、絵画がフランス・ロマン主義文学の中でどのように扱われているのかを、ジェンダーの視点を加味しつつ探るものである。例えば「近代小説の祖」と呼ばれるバルザックは、作品中で女性を描写する際に、しばしばラファエロの聖母像などの絵画を引き合いに出している。
人物描写において絵画の比喩が用いられるようになったのは、バルザックの生きた時代、すなわち一九世紀前半からのことである。その背景として、1大革命後にルーヴル美術館が一般開放されたこと、2複製画やリトグラフ(石版画)が普及したこと、3経済的に余裕のできたプチ・ブルジョワが、文化的教養を求めてサロン(展覧会)に通うようになったこと、などが挙げられる。この時代、大衆にとって絵画がより身近な存在となり、その結果、登場人物のイメージを喚起させるために小説内で絵画を比喩として使うことが可能になったわけである。
文学作品で絵画が言及される場合、それがどのようなメタファーとして使われているのかを注意深く見定める必要がある。とりわけ人物像には、「男らしさ」「女らしさ」に関する当時の社会的通念が無意識のうちに投影されている。本書ではこうしたジェンダーの観点から、バルザックやテオフィル・ゴーチエ、マルスリーヌ・デボルド=ヴァルモール、ジョルジュ・サンドらロマン主義作家の作品を取り上げ、絵画受容の相違点(とりわけ男性作家と女性作家の視点の違い)を浮き彫りにする。
バルザックは自らを「文学的画家」と呼び、絵筆の代わりに言葉を使って画家と競おうとしていた。そこには、芸術家たちが分野を超えて連帯し、互いに影響を与え合った時代の空気がみてとれる。本書では、そうしたロマン主義の文学作品と絵画との相関性を探ることで、文学作品の読解に新たな視角を加えることができればと思う。(むらた・きょうこ)

単行本: 217ページ
出版社: 新評論 (2015/3/2)
言語: 日本語
ISBN-10: 4794809980
ISBN-13: 978-4794809988
発売日: 2015/3/2
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『サルトル伝 1905-1980 上』『サルトル伝 1905-1980下』

2015年05月30日 | 新刊書(国内)
アニー・コーエン=ソラル/〔著〕 石崎晴己/訳  藤原書店 2015   

本の内容
20世紀最高の哲学者の全体像。サルトルは、いかにして“サルトル”を生きたか。「世界をこそ所有したい」―社会、思想、歴史のすべてその巨大な渦に巻き込み、自ら企てた“サルトル”を生ききった巨星、サルトル。“全体”であろうとしたその生きざまを、作品に深く喰い込んで描く畢生の大著が、満を持して完訳!
サルトルは、いかにして“サルトル”を生きたか。
数多あるサルトル評伝のなかでこれが決定版!! 幻の決定版サルトル評伝が遂に完訳!

歴史、社会、思想のすべてをその巨大な渦に巻き込んで、自ら企てた“サルトル”という試みを生ききった巨星、サルトル。既存の文法を破壊し、打ち立てた新しい規範をまた破棄し、無限の闘いに捧げたその生涯を、作品に深くくいこんで描く畢生の大著! 自らの内部で輝く知性のみを恃んで生きる世紀の天才・サルトルを描ききった、世にもダイナミックな伝記。(「近刊情報」より)

内容紹介
世紀を越えてなお暴力とテロリズムが横溢する現在、一層の存在感と影響力を増す20世紀最大の思想家サルトル―気鋭の研究者たちが芸術・文学・哲学などの多面的角度から、いまを生きるサルトル思想を解読する。生誕百周年にあたって開催されたシンポジウムの全容を記録する画期的論集。

目次

ヒューマニズムと反ヒューマニズム―『サルトルの世紀』をめぐって
文体への郷愁?―ジャン=ポール・サルトルの哲学的文章に関する考察
他者による自伝―『言葉』と『家の馬鹿息子』をめぐって
『家の馬鹿息子』と発達心理学
作者と読者の間―「交わり」commerceの概念の文化的源泉
解放された芸術
ティントレットの空間―サルトルにおける「奥行き」の問題
サルトルの美術批評とアメリカ滞在
サルトルと映画の詩学―ロマン/vs/レシ
サルトルとロボット〔ほか〕

5月31日付け『日経新聞』の書評欄で大きく取り上げられていました。
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アルベール・カミュへの手紙 (マリア・カラス)

2015年05月29日 | 手帳・覚え書き

ただそれだけのことなの
あたしがあなたを愛しているということ
近くにいようと遠くにいようと 
あなたはいつでもどこにでもいて
あなたは生きている
そのことだけで
あたしはしあわせでいっぱいなのです

“C’est tout simplement que je t’aime et
que tu sois près ou loin, tu es toujours là partout et
que le seul fait que tu existes me rend pleinement heureuse.”

(Lettre de Maria Casarès à Albert Camus)
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ピアノ・エラール リスト

2015年05月28日 | 手帳・覚え書き
BEETHOVEN - transcriptions by Franz Liszt - Yury Martynov on a Erard piano (1837) - Album TRAILER

https://www.youtube.com/watch?v=jgTvdMUIokU
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Conférence :"George Sand à Nohant" par Michelle Perrot

2015年05月27日 | 手帳・覚え書き
CERCLE AMICAL DU BERRY
CONFERENCES du 2ème trimestre 2015
(Participation libre aux frais)
Espace Bernanos, 4 rue du Havre -75009 Paris - (métro: Havre-Caumartin, Saint-Lazare, RER Auber).

Mercredi 10 juin : 18h30


George Sand à Nohant
par Michelle Perrot,
professeur émérite de l'Université Paris VII

George Sand n’aimait pas Paris où elle a cependant conquis sa célébrité.
De Nohant- la maison qu’elle avait héritée de sa grand-mère paternelle -
elle fit un lieu de vie (amoureuse, amicale, familiale), de sociabilité intense
et d’expériences multiples, du domestique au politique, de la botanique
au théâtre. Un lieu de création musicale (Chopin y composa ses Préludes),
littéraire (elle y écrivit l’essentiel de son œuvre), et d’échanges ininterrompus.
La Correspondance (26 volumes édités par Georges Lubin) et les Agendas (1852-1876)
constituent une mine inépuisable pour la connaissance de Nohant au quotidien que,
dans la foulée d’un livre en cours, on se propose d’explorer.

Professeur émérite à l’Université Paris 7-Diderot, Michelle Perrot, historienne, écrivain,
a publié de nombreux ouvrages notamment sur l’histoire des femmes. Parmi les titres
récents, on signalera: « Histoire de chambres », (Le Seuil, 2009, Prix Femina/Essai),
« Mélancolie ouvrière », (Grasset, 201), « Des femmes rebelles: Olympe de Gouges,
Flora Tristan, George Sand », (Elyzad, 2014). Elle a édité divers textes de George Sand :
« Politique et Polémiques », Imprimerie Nationale, 1996 (Belin, 2004), «La correspondance
avec Armand Barbès » et « Le Journal d’un voyageur pendant la guerre » (Castor Astral, 2004).
De 1990 à 2014, Michelle Perrot a co-produit les “Lundis de l’Histoire” sur France Culture.


Un dîner (réservation lors de la conférence) dans une brasserie voisine, pour 15/20 euros,
permet de prolonger les échanges avec le conférencier. Bienvenue à tous.

Renseignements : cercleamical.berry@laposte.net
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『境界を越えて』

2015年05月26日 | 新刊書(国内)
『境界を越えて』 単行本 – 2015/3/10
C・L・R・ジェームズ (著), 本橋哲也 (翻訳)

内容紹介
スポーツと植民地解放闘争を結びつけた歴史的名著。
英国植民地であった西インド諸島トリニダードに生まれ、最も英国的なスポーツ=クリケットに
育まれたひとりの黒人革命家が、この競技の倫理とこの競技への民衆の熱狂に政治的解放の
原動力を見いだすさまを描いた自伝的著作。 「
ジェームズは独学者にして運動選手、そして早熟な小学生の面影をつねに宿している人物であり、
歴史や政治や理論について革命家の見地から関心をもちつづけ、思想や矛盾に対しても知識人と
しての感度を失わず、すぐれた文学や音楽や会話のもつ純粋にスポーツ的冒険要素に鋭敏であった」
(E・W・サイード『文化と帝国主義』)。

内容(「BOOK」データベースより)
英国植民地であった西インド諸島トリニダードに生まれ、最も英国的なスポーツ=クリケットに
育まれたひとりの黒人革命家が、クリケットの倫理とこの競技への民衆の熱狂に政治的解放の
原動力を見いだすさまを描いた自伝的著作。

単行本: 456ページ
出版社: 月曜社 (2015/3/10)
言語: 日本語
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リマインダー:サンド学会2015年春季研究会

2015年05月25日 | 手帳・覚え書き
サンド学会2015年春季研究会
日時:5月30日(土)10:00-12:00
場所:明治学院大学 本館1360(3階)

http://blog.goo.ne.jp/csophie2005/e/0244e59fdfc93d6df94952a5150bf699
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Le Nohant de Chopin

2015年05月24日 | 手帳・覚え書き




https://www.facebook.com/MaisonDeGeorgeSandANohant/photos/pcb.1058088177538015/1058087124204787/?type=1&theater
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理想の世界

2015年05月23日 | 手帳・覚え書き





「すべての芸術は現実世界の中に理想の世界を具現化することにある、わたしはそう感じています」

ジョルジュ・サンド   1843年4月20日  ウージェニー・スューへの手紙



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Une soirée magique au château

2015年05月22日 | 手帳・覚え書き
Le château de Flamarens a fait revivre, l'instant d'une soirée, Chopin et George Sand. Dans la grande salle,
un feu crépitait et donnait une ambiance chaleureuse et intimiste propice à cette pause romantique et à la
prestation d'Alexandre Dupouy, jeune pianiste talentueux, qui a interprété les œuvres de Chopin, vivant
sa musique intensément.

http://www.ladepeche.fr/article/2015/04/01/2078612-une-soiree-magique-au-chateau.html
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