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西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
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ゴーチエのポリーヌ・ヴィアルド評

2015年05月18日 | 手帳・覚え書き
ヴィクトル・ユゴーの演劇『エルナニ』の上演は、三一致の法則を厳守しようとする古典劇遵守派と
規律で束縛されない自由な演劇を目指すロマン主義派との闘いの場となり「エルナニ合戦」と呼ばれた。
この合戦で大きな役割を演じたのが、文学青年のグループ「若きフランス」のTh.ゴーチエやG.ネルヴァル
だった。
詩人で作家、そしてバレエ批評の始祖としても知られたテオフィール・ゴーチエ。そのゴーチエもまた
ポリーヌの舞台について批評記事を書いているが、その中で次のように歌姫を惜しみなく称賛している。

(ポリーヌ・ヴィアルドは)最も格調高い歌い手という称号に相応しい。
(・・・)中音階を歌う声は、どこかゆらめくように優しく、人の心に染み入る。
彼女の歌唱法は、ガルシア・メソッドに基づいている。何をか言わんやである。
(・・・)彼女の歌は驚くほど訓練を重ねており、歌い方は透明で正確である。
(・・・)めったに目にすることのない貴重な歌い手だ。
彼女は卓越した音楽家である。(・・・)ガルシア嬢の成功は、疑いの余地はない。


Cf. Théophile Gautier, Histoire d’art dramatique en France, Hetzel, 1854.

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