イギリスのクリスマスに欠かせないと言われる「クリスマスプディング」
アガサ・クリスティの短編集「クリスマス・プディングの冒険」でも英国の古風なクリスマスを舞台にエルキュール・ポアロが活躍しました。
日本ではなじみがないお菓子ですが、以前は年に一度作るのが楽しみだったクリスマス・プディング。
「作ってみたい!食べてみたい!」というリクエストをいただいてレッスンさせていただきました。
クリスマス・プディングは11月に行った「仕込み」➡熟成、12月先日行った「仕上げ」とレッスンに2回お越しいただいてやっと完成しました。
ふたをしっかりとして熟成中のプディング💓
ゆでるのが楽しみです。
パン粉、小麦粉、バター、りんご、ラム酒やブランデーに漬け込んだレーズンやオレンジピール、ナッツにビール・・・
一番印象的な材料は「ケンネ脂」
ケンネ脂・・・すき焼きをするときに使う真っ白で美しい脂・・と言えばわかりやすい?
筋がなく綺麗なケンネ脂は信用できるお肉屋さんで分けていただきます。
たくさんの材料を刻んでしっかりと混ぜて、バターとブランデーをたっぷりとしみこませたふきんに包んで型に入れて熟成させます。
イギリスでは蒸したプディングを軒下につるして一か月・・・とか?と聞いたことがありますが、日本ではそうもいかないので冷蔵庫で熟成させました。
それを食べる前に3時間以上、型ごと茹でてやっと完成します。
有名なチャールズ・ディケンズの「クリスマス・キャロル」でも「洗濯屋、料理屋、お菓子屋のとなりにいるような・・・」とプディングをゆでる匂いを表現されている印象的な一節。
洗濯屋=湯気がたつ布巾の匂い、料理屋=ケンネ脂、お菓子屋=お砂糖とバター、レーズンなどの香り
まさにその通りの香りを感じながら3時間。
たべられるまで気が遠くなりそうなプディングですが・・・
コニャックソースをかけてなじませたあと、さらにフランベしたプディングのお味は絶品です!
茹でたてフランベ仕立てのプディングはホロリと柔らかく、甘く上品な香りが鼻をくすぐります。
プディングを茹でている間の時間を使って「スペキュロス」も焼きました。
スペキュロスはベルギーのスパイスクッキーです。
サンタクロースのモデルとなったといわれる「サン・ニコラ」をたたえて焼かれるスペキュロス。
シナモン(ニッキ)が使われるせいでしょうか?異国のお菓子なのに日本人のわたしたちにはなぜか「懐かしさ」を感じる不思議なクッキーです。
ワイワイと作ったあとは、みなさんに手伝っていただきながらクリスマスのテーブルセッティングをしてティータイム🎄
ひと足早いクリスマス気分を満喫しました。
リクエストくださり2回にわたってご参加くださったみなさま、ありがとうございました。
ご自身の型に仕込んだクリスマス・プディングはお家で茹でてご家族皆さんで楽しんでくださいね!