つのだじろう原作の漫画「恐怖新聞」がテレビドラマになるとか。これは非常にありがたいことでありまして、私なんぞはよく「○○すると100日寿命が縮む」とかいうボケをかますのですが、最近の若い人にはまったく通じないんですね。それがまた使えるようになると思うと感無量ではあります。
そもそも「恐怖新聞」は、「1日読むごとに100日寿命が縮まる」と言われるものでありまして、購読契約もしてないのに深夜にいきなり部屋のガラス窓を突き破って届いたりします。最近では、アベノマスクがガラス窓を突き破って届くコラージュを見かけましたが、あれも元ネタを知らないと楽しめません。
この原作は1973年から約2年に渡って週刊少年チャンピオンで連載されたものですが、つのだ先生はというと、同じ年の12月から少年マガジンで「うしろの百太郎」の連載も開始しており、オカルトブームの火付け役になったとも言われます。ただし、当時私はジャンプの読者でありましたので読んでませんでした。
ちゃんと読んだのは大人になってからというか、就職してから昼食のために立ち寄る喫茶店に「うしろの百太郎」が全巻が揃ってて、そこで読みました。こちらを読めば「恐怖新聞」も読まねばならんと思って買ってみたのですが、「うしろの百太郎」に比べて「恐怖新聞」は救いがないのでいけません。
子供の頃は「100日くらい寿命縮んでもたいしたことないじゃん」と思ったのですが、4日読めば1年縮むわけで、40日で1年、年間通じて読めば10年くらい早く死ぬということになります。それはそうとして大人になると100日は大事ですね。
この漫画がヒットした1970年代の後半では、日本人の死亡率1位が「恐怖新聞の読み過ぎ」と言われており、私も学生時代はよく恐怖新聞の勧誘員が洗剤持って部屋に来たものです。ただし、当時私は渡辺淳一の「化身」を読みたい為に日経新聞を購読しておりまして、恐怖新聞は契約せず。スケベを取るか恐怖を取るかでスケベを選択したわけで、今も私が健康に過ごしていることについては渡辺淳一先生に感謝しなければなりません。
あの頃、洗剤欲しさに恐怖新聞を契約してた友人は毎朝窓ガラスが割れてたので、「掃除大変だなぁ」と思ってました。卒業後会ってませんが、多分そろそろ寿命が尽きてる頃ではないかと。
また、たまに配達員が間違って契約した隣の部屋に届けることがあり、「たくの主人の寿命が100日縮んでしまいましたのよ!」と隣家の奥様が怒鳴り込んでくるというトラブルも多発したと聞いています。
なお、トップの画像は昨夜届いた恐怖新聞をご近所から借りてきたものですが、翌日になって読み直すと普通の新聞になっているというのは本当でした。昨日は確かに「抜き取って二つ折りにしてお読み下さい」というスケベ欄があったのですが…。
ということで、今回のドラマがヒットして、このようなボケがすべて通用する時代になることを祈ってます。どうせなら原作漫画がまた売れるようになることも希望します。ま、大人が読んでも怖いんですけど。