今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

家と書いてなんと読むか

2023年07月22日 | 国語の時間

 ラジオでリスナーのメールで、時折気になる事があります。「イエの父が」「イエの犬が」「今夜のイエの晩御飯は」などなど。

 聞いてると「ん?」と思うのですが、多分メールには「家の父が」「家の犬が」「今夜の家の晩御飯は」と書いてあるのでしょう。しかし、書いた方は「うちの父が」「うちの犬が」「今夜のうちの晩御飯は」というつもりなのでしょう。読む方が「家」をそのまま「イエ」と読んだと。

 これらはハガキで投稿してた頃は平仮名で「うちの」と書いてたでしょうし、「家の父が」とする人はいなかったでしょう。投稿をPCやスマホで書くようになって、勝手に変換されるのに慣れてしまったことが原因ですね。

 いっそのこと「うち」と書いて「家」と変換されないようにすればいいと思うのですが、この辺いかがでしょう? なんか支障ありますでしょうか。支障というか、私の場合現状のWindowsの日本語変換には不満だらけですが。

 そして「家」と書いて「うち」と読む人がいるかというと、これが赤江珠緒さん。「たまむすび」では、横浜家系ラーメンを「うちけい」と読むのが定番のネタになってました。

 ただ、私も最初見た時は「これは『ヨコハマヤケイ』か『ヨコハマカケイ』?」と思ったものです。「家系図」だと「カケイ」ですしね。そういえば、「磯野家」なら「ケ」ですが「吉野家」だと「ヤ」ですね。難しいなあ。


金田一先生「じょおうばち」です>映画「女王蜂」

2021年05月19日 | 国語の時間
 
 先月のことですが、「女王を何と読む?」というのがTBSラジオ「赤江珠緒 たまむすび」で話題になってました。赤江さんは長年「じょうおう」だと思っていたのが、辞書的には「じょおう」という読みが正しいことを知ってショックだったとか。

 ちなみに水曜パートナーの博多大吉先生はあっさりと「どう考えても『じょおう』でしょ?」と即答。この日に番組Twitterでリスナー投票を行った結果、確か6割以上の人が「じょおう」派でした。

 実は私も長年というか今でも「じょうおう」派であり、何年か前に「女王の教室」のことをブログに書こうとして、PCでは「じょうおう」では「女王」に変換されなかったことから辞書を調べ、事実を知りました。

 ただ、「女王蜂」とか「エリザベス女王」を読む場合、みんな「じょうおう」と発音しているような気はしませんか? そういう語感があったからこそ私は「じょうおう」が正しいとずっと思っていたわけで、「『じょおう』しか考えられない」という人には違和感を覚えるのも正直なところ。

 それで先日BSPで放送していた映画「女王蜂」を見たわけですが、これは昭和53年2月に公開された横溝正史原作の金田一耕助シリーズ。金田一は石坂浩二さん、ヒロインは中井貴恵さんでした。化粧品会社とのタイアップで「口紅にミステリー」というCMのセリフを覚えておられる方も多いかも。

 この映画では当然「女王蜂」というセリフが出てきますが、巡査役の伴淳三郎さんも「じょうおうばち」と言っているように聞こえます。多分劇中では何回か出ますが、何しろ長いのでそれを探すのは結構大変。どなたか検証をどうぞ。

 それにしても、この作品は市川崑監督と石坂浩二さんの金田一シリーズでは一番の豪華キャストで、何しろ仮面ライダー2号とミラーマンと超人バロム1が共演しているくらい。その破壊力もあってか、前作の「獄門島」を上回るヒットになったそうです。

 実は私は今回初めて見たのですが、面白かったかというとあんまり…。ヒロインの中井貴恵さんも特にキラキラしてなかったし、テレビシリーズ「不死蝶」の竹下景子さんのような美しさとか、「真珠郎」の大谷直子さんのような妖艶さがあれば見ごたえもあったものを。

 ただ、この「女王蜂」のようにどちらの読みでも意味が変わらないというか通じる場合はいいのですが、例えば「しょじょう」と「しょうじょう」だと「書状」と「賞状」のように意味が変わってしまいますね。ちなみに、「顧問」と「肛門」だとどうだという下品なことを言う方とはお友達になれません。

 日本語の権威というと金田一春彦先生を思い出したのですが、調べてみたら2004年に亡くなっていましたので、当然この件のご意見は聞くことができません。金田一先生…。

ぼちぼちカミングアウトしておきます

2020年05月11日 | 国語の時間
 最近になって知ったことを、さも昔から知ってたように装っていることがあります。それはなにかというとマスクの話。恥ずかしながら、このコロナ騒動でマスクが話題になるまで「不織布(ふしょくふ)」を「ふしきふ」だと思ってました。何しろこんな言葉を口に出す機会はなく、不織布自体もマスクか三角コーナーのごみ袋くらいしか接する機会がなかったので。実は私は漢字検定2級なのですが、この私がそうなのですから同じ間違いをしてた人は全国で1000人くらいはいると推察します。

 奇しくも今回の騒動で正しい読みを知ったわけですが、読みを間違えた人に間髪を入れず「それは違う!」と声を荒らげたりすると、人間関係が破綻したりするのでご注意を。とはいえ、それくらいで破綻するのならそもそも脆弱な関係なのでしょうから、間違えても他人事と思って放置するのもありです。(この段落の漢字をすべて間違わずに読めた人は上級者です)

 ところで、私のブログでの一番人気は「国語の時間 「益荒男」と「手弱女」」という記事で、もう10年も前に書いたのに毎日10人以上が閲覧してます。それだけ日本語に拘る人がここを訪れていると思われるので、今回カミングアウトすることにしました。

 とはいえ、日本語も誤った読みや使い方が段々一般的になってスルーされる事があります。一番気になるのは上にも書いた「他人事」ですが、通常は「ひとごと」と読むべきであって「たにんごと」と発音するのは正しくありません。ただ、NHK放送文化研究所のサイトによると、放送現場では「他人事」という表記も「たにんごと」という読みも使わないそうで、表記も読みも「ひとごと」がいいようです。テレビのバラエティやドラマでもどちらかというと「たにんごと」という発音をよく聞くので、もう気にする人は少ないのかもしれませんが、先日「北の国から」の再放送を見ててもそうだったし、40年近く前から世間に浸透していたと思われます。

 ま、そんなこんなですが、今回は「あ~なた~は ひとご~と~♪」と歌ってお別れしましょう。(これがわかる人も上級者です。…か?)

漢字変換はもっとこだわるべきだと思い

2019年08月09日 | 国語の時間

 今日あるラジオ番組を聞いてたら、リスナーからのメールを読んでたパーソナリティーが一瞬詰まって「これ、なんて読むんだっけ?」とスタッフに聞いてました。メールを送る方は、PCやスマホで変換されたままに書いてしまうのでしょうが、読む方としては普段使わない漢字は読めないことも多かろうと。


 私はワープロを使い始めた頃、「へぇ~、この言葉はこういう漢字なんだ」と思って、とにかく全部変換されるものは全部漢字で文章を書いてました。が、あるとき仕事先で「漢字が多すぎて堅苦しい」と言われたり、「御」と「お」が混在してて統一感が無いとか指摘されて「ふ~む」と考え直しました。


 また、あるとき社内の文書で「扨」という文字を見つけてそれを読めず、調べてみたら「さて」という字でした。普通に手書きの文書を書く際に「さて」を漢字で書く人はいるでしょうか。多分ワープロで変換されるままに書いたのでしょうが、その時に凄く違和感を感じて、「これではいかん!」と思ったものです。


 私はワープロを使い始めたのが割と早かったので(1985年に自分でワープロ専用機を買いました)、当時は喜んで使ってたものの文書を受け取った人は漢字が多すぎて戸惑ってたかもしれませんね。ちなみにその前から英文タイプをちょこっと習って自分でも練習したので、当時からタイピングは速かったです。えっへん。(って、字の汚さをカバーできると思ったのが理由でしたが…)


 そんなこんなで、今はどうかというと自分が手で書くときに書けないような漢字は基本的に使わないようになりました。とはいえ、「憂鬱」とか「懺悔」とかいうのはさすがにひらがなにはしませんが、幸いそういう言葉を使う文書はあまり書く機会がないので。


 もう30年近く前になりますが、高千穂遙氏がパソコン雑誌に日本語FEPの事を書いてて。WX2の会社に「作家の辞書」ということで自分の辞書を提供したら「全然言葉が出てこない」と言われたとか。あの人なんかは、既にその辺こだわってて余計な漢字は使わなかったのでしょうね。使わない漢字や単語はことごとく削除してたそうですし。


 今だと日本語FEPじゃなくてIMEというのでしょうか。使ってて、なんか全然学習能力が働かないというか、この記事を書いてる間も「漢字」が全部「感じ」で出てきて、何回変換してもダメ。この辺は極めて不満。


 なお、冒頭に書いたパーソナリティーが読めなかったという漢字は「弄る」でした。まぁ読めないことはないですが、私だったら漢字では書かないなぁ。


またもケンケンガクガクが

2012年02月09日 | 国語の時間

 本日もラジオで「ケンケンガクガク」という言葉を聞きました。それも二回も。一人は国会中継での岡田副総理で、もう一人は夕方のニュースに出てた再生医学の専門家。どっちもエラい人なんですが。私は自分が漢字で書けない単語はしゃべらないようにしてるので、このお二人には「ケンケンガクガクって漢字で書いてご覧なさい」と言ってあげたいと。

 ご存知の通りこの言葉は「喧々囂々」と「侃々諤々」という二つの言葉が混同されて誤用されるうちに一般的な単語として広まってしまったものです。前にも記事にしたことがあるのですが、そのときよりも広まっているかも。こうなったらいっそのこと、アパッチケンと光石研と吉田豪と郷ひろみの四人で「ケンケンゴーゴー」というユニットを組んでデビューさせたらどうでしょうか。キンキンの「欽欽学学教室」も「欽欽囂囂教室」で復活するとか。

 ちなみに私は日常生活では侃々諤々も喧々囂々も使いません。そもそもどっちも今の若いもんには通じないだろうし。ジャンジャンバリバリくらいならなんとか…。(って、なんやそれ)


国語の時間「青息吐息」

2010年08月03日 | 国語の時間
 青息吐息とは「デジタル大辞泉」によると<困って苦しいときなどに、弱りきって吐くため息。また、そのため息の出る状態。>だそうです。用例としては「物価高で青息吐息だ」など。

 10年以上前ですが、会社の若い衆が日報に「青“色”吐息」と書いてて、「青息であって青色ではない。そんな日本語はない!」と説教したのですが、「え? なんでですか? 青色吐息って言いませんか?」と平然と言われました。それだけ堂々とされるとこちらも「あれ? もしかして…」と思ったのですが、辞書で調べてもそんな言葉は出てきません。

 久しぶりにこれを思い出したのは、今日その言葉を聞いたため。TBSラジオ「荒川強啓デイキャッチ」で、なんと小西克哉氏ともあろう方が「中小企業は青色吐息で…」と言ってたですよ。果たして言い間違えただけか本当に勘違いしてるのか。英語が得意な人で日本語がおかしいケースはよくありますが、小西氏だけはまともだと思ってたのでちょっと意外。

 なお、青色吐息という間違いが発生するようになったのは高橋真梨子さんの「桃色吐息」がヒットしてからだと思われますがどんなものでしょう。ネットの質問サイト「OKWave」には「桃色吐息の意味は?」なんてのがありましたが、それを真剣に考えた人いるかなぁ。

国語の時間 「益荒男」と「手弱女」

2010年06月20日 | 国語の時間

 「益荒男」という言葉をご存知でしょうか? 私の場合は小学生の頃に見たドラマ「新撰組」のエンディングテーマの「ますら~おた~ち~の 雄たけびたか~く~ 新撰組と人は~呼ぶ」という歌で知りました。

 「益荒男」は「ます あらお」という人名ではなく「ますらお」と読みまして、gooの辞書によると「(1)雄々しく強い男。立派な男。ますらおのこ。 (2)武人。もののふ。 (3)朝廷に仕える官僚。(4)狩人。猟師。」などの意味がありますが、新撰組の歌でもわかるように(1)や(2)の意味で使われることが多いようです。

 要するに男らしいことをイメージさせる言葉であって、「益荒男」と聞くだけで成人女性の9割が「抱かれたい」と思うという調査結果があります。(当サイト調べ)

 なんで急にこの言葉を思い出したかというと、大相撲の野球賭博の記事があったため。阿武松部屋の床山が野球倒幕を仲介してたと言われてますが、この阿武松親方が元関脇「益荒雄」なんですね。私はシコ名も「益荒男」だと思ってたのですが、よくよく見ると力士時代の名前は「益荒“雄”」でした。ちょっと違います。ちなみに「阿武松部屋」は「おうのまつべや」と読むそうで、これも難しいと。

 さて「益荒男」というと男らしいことを意味するので、「益荒男ぶり」という言葉もありますが対義語をご存知でしょうか? 正解は「手弱女」です。この言葉は漢字検定2級の頻出語ですので私は知ってますが、なんと読むかわかりますか? 正しい読みは「たおやめ」です。「益荒男」の対義語としてこの語句を提示すると、成人男性の7割は「てごめ」と読むという調査結果があります。(当サイト調べ)

 ということで、折角野球賭博が話題になってますので、大人としては「益荒男」と「手弱女」くらいは覚えておきたいところですね。

 ちなみに、私のブログでは以前に書いた「国語の時間 <推して知るべし>」という記事が一番の人気で、今でも毎日何人かのアクセスがあります。日本語の乱れを気にしている人が多いだろうと思い、あたらに「国語の時間」というカテゴリを作ってみました。こういうのを「大きなお世話」というのかもしれません…。


キンキンガクガク

2009年12月08日 | 国語の時間
 ここ何日かで「喧々諤々(ケンケンガクガク)」という言葉を二回ほど聞きました。1回目は5日(土)のみうらじゅん氏のラジオで、2回目は今日のニュースでどこかの政治家の話で。

 「あれ? これって…」と疑問に感じた人はお利口さんです。「喧々諤々」とは元々「侃々諤々(カンカンガクガク)」と「喧々囂々(ケンケンゴウゴウ)」という別の熟語を混同して誤用したものが広まってしまった言葉だそうです。

 「侃々諤々」とは「遠慮することなく、言いたいことを言い盛んに議論するさま。」という意味だそうで、一方「喧々囂々」は「大勢の人達が勝手にしゃべりたてて、がやがやと騒がしいようす。」だとか。似てるようで意味は違うんですね。ただ、私の周りでも会議の後に「喧々諤々やりあった」とかいう人が結構います。

 ところで、私が小学生の頃に日曜の朝に愛川欽也氏の「キンキンの欽欽学学教室」というラジオ番組がありました。当時は「変なタイトル」と思ってたのですが、これが「侃々諤々」をもじったものであるというのは、ほんの数年前に気づいたのでした。ワハハ。おせーんだよ。

国語の時間 「推して知るべし」

2009年03月04日 | 国語の時間
 「推して知るべし」という言葉があります。日常生活ではあまり使わないかもしれませんが、ラジオで聞くことがしばしば。この「推して知るべし」の意味は、大辞泉によると「推し量ればわかるはずだ。容易に推察できる。」であり、簡単にいうと「ちょっと考えりゃわかるでしょうに」となります。

 ただ「推して量るべし」ということを言う人もいて、DJの小川もこさんが割と多用してました。(ただし、ここ何年も彼女の番組を聞いたことがないので最近はわかりませんが) で、昨日はTBSラジオ「Kakiiin」で駒田アナも言ってたんですね。

 しかし、この「推して量るべし」というのはどうにも違和感があっていけません。そもそも「推し量る」という言葉があって、その意味は「推測する。推量する。」です。

 それぞれ分割すると、「推す」=「あることを根拠として、他のことを判断する。推し量る。」、「量る」=「推しはかって見当をつける。」ということになります。

 なので、「推す」と「量る」はこの場合同じ意味の言葉となり、「推して量るべし」というのは「腹切って切腹する」とか「馬から落ちて落馬する」とかという感じに聞こえてしまいます。

 さて、どちらが正しいか多数決を取ろうとYahoo検索で多い方を信じようとしてみたところ、「推して知るべし」が885,000件、「推して量るべし」が4,290件だったので、「推して知るべし」の圧勝です。おまけに大辞泉に「推して知るべし」はありますが「推して量るべし」はありません。

 ということで、アナウンサーがしゃべってたからといって無条件に信じるのはいけないのでしょう。ネットの質問サイトでは「『押して知るべし』ってどういう意味ですか?」という質問がありました。押しちゃだめだと思うんですが。

 いずれにしても、どっちが正しいか詳しい人に教えて欲しいとは思ってます。どなたか知りません?

そりは違うのでわ?

2007年10月19日 | 国語の時間

 ふと耳にした言葉に「そりは違うのでわ?」と突っ込みを入れる企画です。久しぶりに復活しました。

 けさワイドショーで聞いた話。亀田親子の記者会見の感想を一般人に求めたのですが、ある奥さんは大毅選手がうなだれてる様子を見て、
「なんか仕込まれてる感じ。父親に潜入されてるみたいな」
ですって。

 それを言うなら「潜入」じゃなくて「洗脳」でわないでせうか? 「せん」だけ合ってますが漢字が違います。言うなれば「陰険」と「淫乱」を間違えるようなものです。(そうなのか?) まぁどうせ一般人の言うことだから別にいいですけど。

 それに比べてプロは違います。昨日の日本ハムVSロッテの試合のこと。ラジオの解説者が、
「ダルビッシュは一発に気をつけなければいけません
ですと。そうですよね~。ダルビッシュはイッパツに気をつけねばいけませんよね。ワハハハ。さすがにプロは違います。

 さて、今夜は「歌姫」の2回目ですが今週も裏番組が強力で、フジは「交渉人 真下正義」で日テレが「おひもでぴろぴろ」でした。またまた視聴率は苦戦でしょうね。残念。