今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

甲斐バンドの蔵出しライブ音源が放送されました>NBCラジオ「Happy Go Lucky!」

2024年06月30日 | 甲斐バンド・甲斐よしひろ

 長岡和弘さんがパーソナリティーを努める長崎NBCラジオ木曜夜の人気番組「Happy Go Lucky!」ですが、6月27日の放送にて甲斐バンドのライブ未発表音源がオンエアされました。

 これは1978年5月に長崎県大村市民会館で行われたライブの音源で、最近長岡さんの自宅から録音テープが発掘されたというもの。長岡さんというと当時は甲斐バンドのベーシストだったわけで、在籍時代に故郷の大村でコンサートが開催されたのはこの一度だけだったとか。曲は「きんぽうげ」と「ポップコーンをほおばって」。

 会館のPA卓からの録音なので楽器の音や歌はしっかり録音されており、会場の拍手や声援は聞こえないもののライブステージの生々しさが伝わってくる音でした。発見された際にはテープがよれててまともに聞けなかったのが、長岡さんが現在館長を努めるシーハットおおむらの音響担当の人に修復を依頼してちゃんと音を拾いだしたとのことです。

 トップの画像は雑誌ヤングギター1978年10月号なので、このコンサートのちょっとあとくらいの写真ですね。使った楽器も大森さんはレスポールカスタムでしょうし、長岡さんもここに写っているミュージックマンのスティングレイベースでしょう。

 甲斐バンドのライブというと78年3月に「サーカス&サーカス」が発売されてますが、
これは前年の12月4日に録音されたもの。その半年後のライブであって、ツアーを重ねてバンドの音がますます練りあがった頃の貴重な音源です。

 メンバーの詳細はわかりませんが、この時もオリジナルメンバーの4人に加えてキーボードの豊島修一さんがいた感じでしょうか。後期のようにパーカッションやサックスが入った編成ではありません。本当にバンドとしての音ですね。

 今ならまだradikoプレミアムのタイムフリーにありますので、お聞きになりたい方は是非どうぞ。


今だからこそ田中一郎「CHINA GROVE」を聞かねば

2024年06月11日 | 甲斐バンド・甲斐よしひろ

 田中一郎さんはギタリスト、プロデューサーで、バンドではリンドン、ARB、甲斐バンドでお馴染みです。今年はリンドンでデビューして50周年なのでライブ活動も活発です。

 その一郎さんが1990年に発売したアルバム「SUPER NOMAD」で、ドゥービー・ブラザーズの「CHINA GROVE」のカバーをやってます。

 

 原曲の歌詞の意味はよくわかりませんが、一郎さんはこれに日本語詞をつけた際に天安門事件をイメージさせる内容にしてます。そのAメロの歌詞は以下の通り。


当たり前を求めて 集まってきた
でも俺たちが欲しかった 夢は奪われた
不安渦巻く広場は まるで戦場

 

 先週で天安門事件から35年経ちましたが、ニュースで見た映像にびっくり。中国の若者に「天安門事件を知ってますか?」と尋ねたら「えっと…、わからないです。」と笑いながら答えてました。あちらの事情を考えたらそんな事にいちいち驚くのもおかしいのかもしれませんが、当時のニュースで戦車が出てきた映像は私でも鮮明に覚えてます。そんななので、この曲の一郎さんのこのカバーは今だからこそ聞かねばと思いました。

 ところで、このCDは当時車でヘビロテしてたので歌詞は見なくても歌えるのですが、今あらためて歌詞カードを見たら結構違っててびっくり。歌詞カードでは上記の2行目が「俺と奴らの夢は 大分違ってた」となってました。どういう事情なのでしょう。まずはお手元にCDがある人は是非ご確認ください。

 なお、このアルバムはサブスクにあるので当然「CHINA GROVE」も聞けます。(Spotifyではこちら) 歌も演奏もかっこいいし、日本語の言葉遊びもあったりで、大人が本気でカバーアルバム作るとこういうのができます。


甲斐バンド 50周年アニバーサリーBOXですと

2024年05月29日 | 甲斐バンド・甲斐よしひろ

 今年デビュー50周年なので何かあるだろうと思ってたら、「50周年アニバーサリーBOX」の発売が発表されました。これはLP2枚、CD3枚、写真集の豪華仕様だそうです。

 甲斐よしひろ公式サイトに詳細がありましたが、レコードもCDもシングル曲中心のベストアルバム的内容。ただし、どちらもリマスターされているものでCD、アナログともに音質には違いがありそう。

 音楽界では今やサブスク全盛ですが、甲斐バンドは「虜」からのNY三部作と「REPEAT & FADE」はまだ配信されてないです。この機会にそちらも開始されることはないでしょうか。

 ただ、私が予想してたのはスタジオ録音のアルバム全部をまとめたBOXセットでした。私にとっての甲斐バンドは1986年に武道館で解散するまでが基本ですので、それ以降の再結成はあまり追いかけておらず、もしかしたら何年か前にそういうのも出てたかもしれません。ちなみに1986年までのオリジナルアルバムは全部CDで持ってます。

 あとはライブアルバムも結構出てるので、そちらをリマスターでまとめたBOXセットも期待してました。画像にある「サーカス&サーカス2019」はすごく音も良くて、特に「ビューティフル・エネルギー」は「流民の歌」に収録のとは全然ミックスが違ってたので、ああいう路線を期待してたり。ちなみに「BIG GIG」はレーザーディスクだけでCD持ってないです。

 それはともかく今回のBOXセットには写真集も付くそうですし、CDの3枚目はレア音源が入るそうなのでそちらも期待して購入します。縁起物ですし。そして、さらなる問題は50周年記念のライブハウスツアー。会場のキャパを考えるとチケット争奪戦が激しいのも想像できますが、なんかオールスタンディングとかいう話も。ここはちょいと厳しいなあ。ホールコンサートもあればいいのですけど、追加公演がないものか。


甲斐バンド初期の使用楽器

2024年05月07日 | 甲斐バンド・甲斐よしひろ

 画像はどこのご家庭にも1冊はあるかと思われる「甲斐バンド ビッグヒットコレクション」です。これは1stアルバムと甲斐さんのアマチュア時代の楽曲、そして一番新しい曲として「裏切りの街角」が収録されています。まさにビッグヒットコレクションですね(?)。

 そこには各メンバーの使用楽器が掲載されてますので、それを並べてみましょう。

・甲斐よしひろ
 グレッチEG、アンペッグEG、ギブソン・ハミングバード
 アンプ:フェンダーツインリバーブ

・大森信和
 ギブソン・レスポール・デラックス
 バーニー・レスポール・ジュニア・TVモデル
 グレコ・レスポール・カスタム
 アンプ:フェンダーツインリバーブ、バイブロラックスリバーブ

・長岡和弘
 フェンダージャズベース
 アンプ:サン・コンサート・ベース

・松藤英男
 ドラムセット:ラディック
 シンバル:ジルジャン
 ハイハット:パイステ


 そしてこの本にはステージでの写真もありますが、もう少しはちゃんとしたものがなかったのでしょうか。そもそも白黒な上に大森さんは顔がまったくわかりません。このギターはバーニー・レスポール・ジュニアでしょうか。TVイエローではなさそうですが。

 甲斐さんの方はなぜかテレキャスを持ってますが、上記の使用楽器一覧にはないので、これは借り物?

 長岡さんは書いてある通りジャズベースですが、別の記事で見たところデビューするときに新品で調達したそうですから実際にピカピカですね。そして痩せているのが衝撃(?)。

 

 ということで、人に歴史ありという話でした。当時はこれらの機材を積んで全国を走り回ってたのでしょうね。甲斐さんも大森さんもツインリバーブということは、移動の時には大変そう。


甲斐よしひろ 10th Anniversary Billboard Live 2024 go EAST, go WEST

2024年04月07日 | 甲斐バンド・甲斐よしひろ

 Billboard Live東京での甲斐よしひろライブに行ってきました。「10th Anniversary KAI YOSHIHIRO Billboard LIVE 2024 go EAST, go WEST」というタイトルがついているように、このBillboard Liveでの公演も10年経ったそうです。

 ツアーは昨日から始まり、東京から、名古屋、横浜、大阪、福岡と回り、来月また東京に帰ってくるという予定。いかにもにエネルギッシュなスケジュール。

 私は甲斐バンドのライブは実際に見た事ありますが、ソロライブは初めて。このBillboard Liveはアコースティックスタイルですが、先日WOWOWでBillboard Liveのベストセレクションを放送してたので予習はバッチリ。

 今回もそこの映像で見たのと同じ編成で、バックはアコースティックギター、ウッドベース、バイオリンの三人のみ。そこに甲斐さんが時折ギターも弾いてハーモニカも吹くという至ってシンプルなスタイル。

 ツアーが始まったばかりなのでセットリストは書きませんが、「えっ、この曲やる?」という意外性もあり。この編成なので歌声はじっくり聞こえますが、昨日はMCも含めて絶好調。会場のノリも良かったのでご本人もご満悦だった様子。「初日の初回からこの盛り上がりはどうだい?」とメンバーに語り掛ける場面もありました。ツアーは始まったばかりで、まだチケット入手可能な会場もありますから関心ある方は公式サイトでスケジュールチェックをどうぞ。

 既に70代に入ってますが、甲斐さんは50年前に甲斐バンドを始めてからずっと全国を回って全力のステージを見せてくれてますので、日本では最も活躍したアーティストともいえるでしょう。ステージを引退したり亡くなってしまう方も多い中、今や対抗できるのはさだまさしくらいでしょうか。

 そしてここからはビルボードライブの会場の話。私は横浜には2回行ってますが、東京は初めて。横浜と東京は客席の配置が結構違います。WOWOWの放送で見て大体の様子はわかったつもりでしたが、実際行ってみたら想像とは大きく違いました。

 というのも、かなり上下の段差が大きいのが実際。今回はエリアのみ選べて席はおまかせの予約だったためDXシートカウンターを選択し、横浜はこのタイプのシートが左右両側と正面にありますが、東京は正面のみ。

 なので、横浜の正面のDXシートカウンターくらいのつもりでいたら、そもそもここが横浜の2階席くらいの高さ。しかもDXシートカウンターが2列あり、その間にDXシートDuoという席が挟まってて、私はDXシートカウンターの後列の方。(座席図はこちらで、私は今回DH列でした。)

 それぞれに段差があってほぼ3階席という感覚でした。行ったことある人はわかると思いますが、バーカウンターの前のところです。出入り口にもトイレにも近いので便利といえば便利なのですが。

 まあ段差が大きいという事は前の客が立ってもステージは見やすいのですが、どういう視界かというとステージは端から端まで全体がよく見えます。ただ、1階のテーブル席のお客さんは最前列しか見えません。なので、どれくらいの人が立ちあがってたかはわからず。

 と、色々書いてますが、なんだかんだ言ってビルボードは好きな会場ではあります。ライブに行くこと自体が非日常を感じるためであって、入った瞬間から「お~、おしゃれ。」という雰囲気になりますし。普通のコンサート会場よりは料金お高めですが、まあ私が選んだシートのタイプだとスタッフが席まで注文聞きに来てくれて料理もドリンクも運んでくれるし、そこは覚悟を決めて行けばと。まあ、もちろんコンサートホールとは別物ですので、あくまでもライブレストランを楽しむという話。


イチローがスペースバンドに?

2023年11月19日 | 甲斐バンド・甲斐よしひろ

 

 田中一郎ギターアッパーカット2にて驚きの話が聞けました。なんとスペース・バンドのレコーディングに、田中一郎さんが参加してたそうです。

 スペース・バンドというのはつのだひろさんのバンドですが、第一期はキャプテンひろ&スペース・バンド、その後つのださん以外は全員メンバーチェンジをしてつのだひろ&スペース・バンドになった様子。

 トップ画像はそのメンバーチェンジの際の記事ですが、これは1974年の話。記事によると新たなメンバーは角田順さん、高橋伊久馬さん、藤井真一さん。「ミスターD.J」というシングル曲がありますが、レコードのジャケットでは名義が「スペース・バンド 歌/高橋伊久馬」となってます。

 一郎さんは当時つのださんと親交があり、そのレコーディングを見学に行ったところコーラスで参加することになったそうです。実はこの曲は私も当時ラジオで聞いてたのですが、普通に「スペースバンド」として紹介されてたので、つのださんとこの曲が頭の結びついたのはずっと後でした。

 この曲を聞いてみると後半に何人かで歌ったコーラスが入ってるので、そこに一郎さんの声も入ってたのですね。知らずに聞いてました。まあジャケットにクレジットもないのでわからないのは当然ですが。

 この高橋伊久馬さんはその後トランザムのヴォーカル担当になりますが、「ああ青春」とか「ビューティフルサンデー」とかは当時よく聞いてて、その人と「ミスターD.J」が同じ人だったというのは20年くらい前につのださんのラジオで知ったのでした。高橋さんはトランザムの頃は改名してましたが、今はもう亡くなったのですね。

 一郎さんはというと、このレコーディングに参加した後「リンドン」でデビューし、同期にはがむがむ、とんぼちゃんなど。ここには出てませんがふきのとうも同期ですね。

 

 

 その一郎さんがいつ頃から東京に出てきて、つのださんとどうして繋がりができたかというあたりは、今回のギターアッパーカット2をご覧下さい

 ところで、このスペース・バンドのメンバーチェンジの記事は雑誌「guts」の1974年5月号なのですが、福岡のライブハウスを紹介する記事もありました。そこで注目は「照和」。この日の出演は明日のチューリップを目指す「ピエロ」だそうです。どっかで聞いたことがあるバンドですが、もしかしたらステージにいるのは松藤さん???

 

 

 そうやって時代が動き出した頃なんですね。いろいろ勉強になります。


今日も晴れ男は健在>甲斐バンド 日比谷野音

2023年07月01日 | 甲斐バンド・甲斐よしひろ

 甲斐バンド BEATNIK2023 in 日比谷野外大音楽堂が開催されました。私はWOWOW生中継でのテレビ観戦でしたが、ちょうどこの春にテレビを大きくしたばかりなので効果は絶大。17時30分開演が約10分押しで始まったのですが、今の季節のこの時間帯はまだ明るいので客席も周りの風景も、もちろんステージの隅々まで見えるので臨場感はバッチリでした。

 野音なので注目は「天気はどうか?」という事でしたが、晴れ男の神通力は健在。昨日のブログの答え合わせをすると「降ってない!」という事になります。ただ、「ラヴ・マイナス・ゼロ」のあたりでは画面上でも雨粒が確認できたので、まったく降らなかったわけではないようです。アンコールでも降雨は確認できました。実際場内の人はどんな感じだったでしょうか。ひどい降り方ではなかったと思いますが。

 今回テレビ観戦ではありましたが、昼寝から起きてエアコンの効いた部屋でビール片手にリラックスして見られたし、一緒に思いっきり歌っても他人の迷惑にならないというのはいいものです。(家族には嫌がられますが。) そういうことで思いっきり楽しめました。私の場合はテレビのスピーカーなんぞに頼らず、オーディオのスピーカーでガンガン聞いてたのでベースの音もバッチリ。これは会場に行けなかった負け惜しみではありません。…多分。

 

 そんなこんなですが、甲斐さんがアンコールで言ってた「みんな、老いぼれるなよ。まだなんにも終わっちゃいないんだから。」という言葉は、今年還暦を迎える一般男性である自分へのエールだと肝に銘じておきます。パワーを分けて貰った感じです。

 それにしても、「やけに『ラヴ・マイナス・ゼロ』からの曲が多いなあ」と思ったら、今回は38年前のあの両国国技館こけら落としのセットリストを完全再現するものだったのですね。それを知らずに見ていた私は一体…。まあ、曲順知らずに見たのはある意味新鮮でした。

 とりあえず注目の晴れ男の件は、開始時は降らず、途中と終盤にパラパラと来たもののライブに支障をきたすことは無かったということで、結論は「甲斐さんはやはり晴れ男」ということでした。めでたしめでたし。ちなみに、今回の放送はWOWOWオンデマンドで7月末まで配信中だそうです。見逃した方は是非どうぞ。


晴れ男の神通力やいかに>甲斐バンド 日比谷野音

2023年06月30日 | 甲斐バンド・甲斐よしひろ

 明日(7月1日)は「甲斐バンド BEATNIK2023 in 日比谷野外大音楽堂」が行われる日。甲斐バンドの甲斐よしひろさんといえば押しも押されぬ晴れ男であるのは有名で、過去に日比谷野音、箱根芦ノ湖畔、花園ラグビー場、新宿副都心、横浜赤レンガなどで野外での大イベントを実施してますが、雨だったことは一度も無し。

 2021年の横浜赤レンガは私も行きましたが、前日の予報では曇り~雨だったのが、当日はカンカン照り。これには甲斐さんもMCで「やり過ぎやろ!」と言ってたくらい。ちなみにアンコールの「嵐の季節」では遠くで雷が鳴ってて、時折雲の向こうで稲光がチカチカしてたのですが、それを見てた船越英一郎氏は甲斐さんに「いや~、あの演出は金かかってましたね!」と言ったとか。

 最新の予報は見ておりませんが、どう考えても明日は雨が降りそうな予感。しかし、それをはねのけられる晴れ男の神通力は今回も発揮できるか。あるいは、強力な演出により晴れさせるか(?)。

 なお、以前聞いたラジオ番組で気象の専門家が出てた時に、MCの柴田理恵さんが「雨女とか晴れ女とかってあるじゃないですか! あれってどうなんですか?」と聞いたら、冷たく「それを私に聞きますか?」と言われ、「いやまあ…」というやりとりがありました。まあもちろん科学的には…。

 ちなみに明日はチケットソールドアウトで、私はWOWOWの生中継でのテレビ観戦。今夜は気分を盛り上げるために、ビール飲みながら過去に録画したものをあれこれ見てひとり前夜祭中。とにかく明日は晴れることを祈ってます。


佐藤剛さん逝く…

2023年06月21日 | 甲斐バンド・甲斐よしひろ

 音楽プロデューサーで作家の佐藤剛さんが亡くなりました。私は著書「上を向いて歩こう」を読んだのは昨年でした。甲斐バンドファンとしては、当時は重要なスタッフの一人として認識してただけなのですが、画像の文庫「ポップコーンをほおばって 甲斐バンドストーリー」(田家秀樹著)を読んでからは、いかにその存在が大きかったかと思い知らされました。

 

 これは私の愛読書なのでしょっちゅう手に取るのですが、読めば読むほど、そして大人になって世の中のを仕組みを知れば知るほど、剛さんと甲斐バンドの関係の強さを認識するようになったのでした。かなり剛さんの証言が多い上に、その視点から語られてる部分も多い本です。

 以下、佐藤剛さんについてこの本からの抜粋です。

・明治大学文学部演劇科の卒業だが、70年安保の年に入学して、74年に卒業したのであまり学校の授業には出てなかった。
・甲斐バンドとの接点は、1975年7月23日に当時所属していた「ミュージックラボ」の記者として取材に行き、取材予定をはるかにオーバーしたまま、甲斐よしひろと話をし続けた。しかも、その話の内容は、映画とローリング・ストーンズの話に終始し、「いつかこの話の続きを」と別れた。
・77年の正月明けに甲斐よしひろと会い、「オレたちと一緒にやらないか?」との意思確認をされて契約マネージャーとなり、その形態は1年ごとの更新、しかもシンコーミュージックの社員ではなくあくまでも「甲斐バンドの契約マネージャー」であったのは、本人の希望によるもの。
・77年4月25日から甲斐バンドつき「契約マネージャー」としてスタート。

など。マネージャーとして以外にも、五業昌晶のペンネームで楽曲制作にも関わっています。今日の長岡和弘さんのFBでの書き込みによると、作詞したもののタイトルが決まらず悩んでいた曲に、「きんぽうげ」というアイディアをくれたのは剛さんだったとか。初めて知りました。

 そして、1978年には甲斐さんと二人でアメリカに渡り、現地のミュージシャンを使ってカバー中心のソロアルバム「翼あるもの」を作り上げます。あらためてこのクレジットを見ると、プロデューサーとして佐藤剛さんの名前があります。

 

 その後、甲斐バンドは1981年にシンコーミュージックから独立し、株式会社ビートニクが誕生することになりますが、剛さんはその社長兼マネージャーに就任しました。

 甲斐バンドには、甲斐よしひろという強力な熱源がいますが、その燃え盛るエネルギーを、どの方向に、どのように、どういう熱量でぶっ放すかというのはまさしく剛さんがマネージメントしていたのだと思います。近年に出演した番組を聞くと、ご本人はさらっと「マネージャーやってました」とおっしゃってましたが、実に大きな存在だったと思います。

 

 1986年の甲斐バンド解散後のことは詳しくないのですが、剛さんは様々な音楽制作に関わっていて、私が持っている小野リサさんの大ヒットアルバム「DREAM」にもExective Producerの一人としてGO SATOの名前があります。これは1999年ですね。当時はまったく意識していなかったというか、このGO SATOさんとあの佐藤剛さんが結びつかなかったかもしれません。その前にはTHE BOOMの「島唄」のプロデュースもありましたが、私は当時それも知りませんでした。

 

 その後は文筆業に活動の中心を移したのでしょうか、2011年には「上を向いて歩こう」を刊行。しかし、同じ年に由紀さおり&ピンク・マルティーニのシニア・プロデューサーも努めました。これは大ヒットしましたね。

 ここ何年かはあちこちの音楽コラムで剛さんの名前をよく見かけるようになって、私はあらためて書いたものに興味を持ったのでした。歌謡曲のスタンダードと言えるもの、ミュージシャンの楽曲に関する権利や印税に関するものなど、どれもすごく興味深かったです。なので色々な話をもっともっと教えて欲しかったです。

 昨年から闘病中で入退院を繰り返していたのはツイッターで見ていましたが、ご本人はずっと回復に前向きだったので、帰ってきてくれるものと信じていました。次に出るとすると西城秀樹さんに関する本かと思ってたのですが、それも見る機会がなくなってしまいました。私はまだ読んでいない著書もありますので、せめてその足跡を一歩ずつでも辿って行きたいと思っています。

 本当に永い間いろいろな場面で楽しませていただいたことには感謝を申し上げます。そして、謹んでご冥福をお祈りします。悲しいです…。


来年はリンドン50周年です

2023年06月10日 | 甲斐バンド・甲斐よしひろ

 雑誌「guts」を見ていたら、リンドンの紹介記事が出てました。1974年の本ですが、この年にデビューしたということは来年がデビュー50周年なわけです。

 とはいえ、リンドン自体はもう活動してないので、まずは田中一郎さんがデビュー50周年ということで。そして、来年というと甲斐バンドもデビュー50周年。田中一郎さんは両方に絡んでます。

 田中一郎さんはというと、ヤングギターの男の履歴書という記事で、このように紹介されてました。


 さらに、ヤングギターでは、石川ひとみさんと対談もやってたり。

 その後、甲斐バンドに入ってからはこんな感じ。

 今は配信番組「田中一郎のギターアッパーカット2」で毎週新作を見られるので、いい時代になったものです。

 ということで、リンドンデビュー50周年を記念して「リンドン VS 甲斐バンド」で武道館公演というのはいかがでしょうか。ありえないでしょうが、あれば私は行きます。