今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

WOWOWで「白昼の死角」ですと

2024年06月25日 | 映画

 来月のWOWOWの放送予定を見てたら「白昼の死角」を発見。ご存じ角川映画ですが、原作は高木彬光の同名小説。主演は夏八木勲で、共演が岸田森、千葉真一、天知茂、丹波哲郎、島田陽子、丘みつ子など。

 夏八木勲主演で大作映画を作ろうと考えた人も偉いですが、共演者が怪奇大作戦、キーハンター、明智小五郎、Gメン、われら青春、前略おふくろ様と考えるとかなり豪華ですね(?)。

 公開が1979年で、角川映画らしく派手にCMやってたのはよく覚えてます。「反逆のピカレスクロマン」とか言ってましたでしょうか。この時のCMで初めて「ピカレスク」という言葉を知りました。主題歌はダウン・タウン・ブギウギ・バンドの「欲望の街」でした。

 調べてみたら、このCMのキャッチコピーが「狼は生きろ、豚は死ね」だったのですね。これを知らないと「狼も豚もみんな死ね」というネタも通じないのですが、久々に思い出しました。

 と、あーだこーだ書いてますが、この映画の公開は1979年4月7日。当時私は高校に入学したばっかりだったので、さすがにこれは見てません。その後テレビで放映されたような記憶もないのですが、2時間半以上あるんですね。そらテレビではやりにくいでしょう。途中をカットしたらこのストーリーはわからんだろうし。当時大ヒットしてた記憶もないのですが、長さのせいかストーリーのせいか。

 ということで、今回初めてちゃんと見る機会に恵まれました。放送は7/8(月)午後11時10分から。忘れないようにしないと。


WOWOWでATG映画傑作選ですって

2024年05月10日 | 映画

 WOWOWといえば映画ならハリウッドの超大作や邦画のヒット作、ドラマだと欧米の人気ドラマシリーズというイメージですが、何を思ったか今月末にATG映画傑作選をやるそうです。そのラインナップは

「TATOO<刺青>あり」
「もう頬づえはつかない」
「ヒポクラテスたち」
「遠雷」
「怪異談 生きてゐる小平治」

など。(放映スケジュールはこちら。

 私は映画はあまり見る方ではないのですが、「怪異談 生きてゐる小平治」以外は全部見ました。別にATGの映画が好きなわけではなく、当時話題になってたのでしょう。とはいえ、全部テレビで録画したりレンタルで借りたもの。映画館で見た事はありません。

 「TATOO<刺青>あり」は甲斐バンドファンなら誰でも知ってる(?)三菱銀行人質事件をモデルにしたもので宇崎竜童主演。この映画でTATOOという言葉を覚えたのは私だけではないはず。「俺も梅川になったかもしれない。」とつぶやきながら見ると雰囲気が出るでしょう。(意見には個人差があります。)

 「もう頬づえはつかない」は話題になってたので、数年後にテレビで放映した際に見たというだけ。学生時代だったと思いますが「なんか、かったるい。」と最後までは見なかったような。

 「ヒポクラテスたち」は、キャンディーズの伊藤蘭さまが女優として映画に出るということで凄く話題になりました。ただし、実際に見たのは数年後。それもテレビで放映されたときに見たので、あとでレンタルで見直したら思いっきりカットされてたのに気づきました。まあ、これは蘭さまが出てるとか出てないとかいうよりも、映画としてそもそも面白いです。

 「遠雷」もテレビで放映されたのを録画して見ました。別に自分で録画したわけではなく、学生時代の夏休みに実家に帰ったらVHSのビデオにこれが録画されてたという。それも途中からだったので、多分オヤジがどういう映画か知らずに見てたら石田えりがあんまり気前よくペロリと脱ぐものだから、反射的に録画スイッチを押したものと思われます。そして、案外長かったので使い回してたVHS120分テープには納まりきらず、途中までしか録画されていませんでした。つまり、途中から途中までということで、その後レンタルで借りてきて見直したことはいうまでもありません。いや、それにしても石田えりは凄いですね。

 

 そんなこんなの思い出がありますが、今回は「ヒポクラテスたち」は見てみようかなあ。それにしても、考えてみれば今や民放のテレビでこれらの映画が放送されることってありませんよね。金曜ロードショーで「遠雷」やってくれれば「アッパレ!」と言いますけど。


第47回日本アカデミー賞授賞式見ました

2024年03月09日 | 映画

 昨夜、第47回日本アカデミー賞授賞式を放送してました。結果はご存じの通りかと思いますが、その選考対象作品を眺めてみて自分がいかに映画見てないかというのを知りました。

 というのも、対象作品で私が見たのは以下の通り。

<劇場でみたもの>
翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~
ゴジラ-1.0
ミステリと言う勿れ
君たちはどう生きるか
怪物
シン・仮面ライダー

<テレビで見たもの>
658km、陽子の旅
1秒先の彼

 ということでなんと合計してたったの8本。徒歩圏内にシネコンがありながら、そもそも映画館で映画を見る習慣がないのですね。

 その中で一番面白かったのは「ゴジラ-1.0」で、次が「ミステリと言う勿れ」。この辺は完全に好みの問題でしょうが、「シン・仮面ライダー」はどうにも退屈で、「怪物」はわからないというか納得できないところもあったので楽しめず。

 見たいけどまだ見てないのが、「PERFECT DAYS」「福田村事件」「仕掛人・藤枝梅安」。何しろ近所のシネコンでやってなかったし。これらは見たいと思ってますが、そのうちWOWOWあたりでやってくれるでしょうか。

 ところで、何回か書いてますが「日本アカデミー賞」という名称自体が好きではなく、普通に「日本映画大賞」とかではダメなんでしょうか?と思います。そういうことで、私設の「鶴ヶ島アカデミー賞」選考委員としては、主演女優賞を「ゴジラ-1.0」の浜辺美波さんに決めました。授賞式やったら来てくれるかなあ。


映画「峠 最後のサムライ」見てきました

2022年07月18日 | 映画

 ご存じ司馬遼太郎先生の小説「峠」が原作です。幕末オタクとしては是非見ねばと思ってたのですが、なんとなくあれこれ予定が入ってるうちに近所のシネコンでは週末の上映がなくなり、今日はちょっと遠出をして見てきました。

 主人公は越後長岡藩家老の河井継之助で、予告によると「幕末の人物としては坂本龍馬と並び称される」ということですが、さすがにそれは言い過ぎだろうと。本当にそれであれば、既に単独で大河ドラマの主役になってるでしょうに。

 何しろ文庫では上中下三巻の小説を全部やるのは無理だったのでしょう、今回はいきなり大政奉還からでした。なので、河井継之助の人となりを知るにはどっかで調べてから見た方がいいですね。

 それはそうとして、映画は結構面白かったです。主役が役所広司と聞いて「もっと若い方がいいのでは?」と思ったのですが、頭の切れる改革派の冷徹さだけじゃなくて人間味のある人だったという描き方なので、実際にはあの人でピッタリでした。戊辰戦争ではもっとも苛烈だったという北越戦争ですが、映像ではかなりリアルな戦闘シーンがあって砂煙が晴れるといきなり敵軍の一斉射撃が襲ってくるという場面などはちょっとドキッとしました。倒れた兵士の姿にも心が痛みます。

 まだ上映中の映画ですのでこれ以上の詳細は語りませんが、これは2年前に公開の予定だったのがコロナで延びに延びてようやく今見られるようになったと。なんの予備知識もなしに見に行くと、ちょっときついような気はしますが、すくなくとも幕末の歴史に興味のある方は絶対見た方がいいですね。そうでない人は林修先生の解説動画を見ればバッチリと。

 役者で意外性があったのは、ドラマなどでは大体横柄な態度で知られる岩村精一郎を吉岡秀隆が演じた事。オファーした方も受けた方も結構冒険だったと思うのですが、熱演でした。ああいうのはいいですね。

 ということで、興味のある方はお急ぎを。石川さゆりの主題歌も良かったです。ぼちぼち上映も終わりでしょうか。


大魔神が結構面白かったり

2022年06月20日 | 映画

 「大魔神」とは映画の事ですが、時代劇専門チャンネルで4Kデジタル修復版というのをやってたので録画しました。実は前に一度録画したことがあったのですが、その時は序盤をチラッと見ただけでやめました。多分「あれ~、お殿様なりませぬ。(クルクルッ!)」というお色気がシーンがなかったのでやめたのでしょう(?)。

 それが今回見てみたら、これは結構面白いですね。どうせ子供だましのお手軽時代劇だと思ってたのですが、特撮もよくできてるし、時代劇シーンのストーリーもいいし、何より4Kリマスターの威力は素晴らしく最近の映画かと思うくらい映像も音声も良かったです。

 大魔神が大暴れするのは最後の方だけなのですが、こういう作品はやはりそこに至るまでのプロセスが大事ですね。圧政に耐えて耐えて、一矢報いようとした味方は捉えられ、魔神を鎮める巫女が斬られ、ヒロインが大魔神に自分の命を捧げようとした段階になってようやく立ち上がるというのがよくできてます。

 また、最後も大魔神が暴れに暴れて手が付けられなくなるのも迫力あっていいですね。よいこの味方として握手かなんかして帰るのだと拍子抜けですし。

 願わくば、ヒロインが身を捧げるというならポロリとやっていただくとお茶の間のお父さん受けもよかったのでしょうが、同時上映が「ガメラ対バルゴン」だったことを考えるとそれも無理かと。

 なんにしても、いいものを見せて貰いました。4Kデジタル修復版の威力は絶大ですね。


「だいじょうぶマイ・フレンド」ってどうなったのでしょう?

2022年06月15日 | 映画

 歌謡ポップスチャンネルで「70's80's JUKEBOX ~カテゴリ別 名曲プレイリスト~」というのをやってますが、「映画のうた」(アイドル映画80's)という企画でものすごく久しぶりに「だいじょうぶマイ・フレンド」という歌を聞きました。歌は主演女優の広田レオナさんです。

 この映画は村上龍が原作で本人がその監督も努めた作品ですが、私は原作は読んでおらず映画も見ておりません。映画の公開は1983年4月ですので、私は学校の寮を出て一人暮らしを始めたころです。テレビを持っていなかったので、主な情報源はラジオでしたが、私が聞いていたような番組ではこれは話題になってなかったような。

 何しろ主演がピーター・フォンダで、映画の製作中にはかなり雑誌で話題になっていました。それはまだ寮にいた頃で、友人が買ってきた雑誌であれこれ見ていたため「大ヒットの予感!」と思っていたのですが、公開後はまったく話題にならなかったのでなんか問題があって公開が中止になったのかと思ってたくらい。

 その後、翌年の映画賞で受賞した記憶もなし、テレビで放映された様子もなし、あれは一体どうなったのでしょう。DVDは出てるかと思って調べてみたら、今では新品は入手できずamazonでは中古品が21万円超という物凄いことになってました。一体なにがどうしたのでしょう??? 歌は今聞くと悪くないですけどね。


「シン・ウルトラマン」見てきました(ネタバレなし)

2022年05月22日 | 映画

 話題の映画「シン・ウルトラマン」見てきました。面白かったです。私はウルトラマンは好きですが、そもそもが昭和38年生まれの一般男性ですので、元の「ウルトラマン」はリアルタイムではなくいわゆる後追いのファン。ただし再放送で全話見たとか怪獣の名前を全部覚えてるとかそこまでディープじゃないので、ファン度合いとしては中の下くらいでしょうか。ちなみに「シン・ゴジラ」は劇場では見ておりません。特撮とか怪獣とかに関してはそれくらいの関わりです。

 今回ほぼまったく事前情報なしで見たので、あのオープニングには驚かされました。あっという間に本編に入りましたが、つかみはOKですね。注目の特撮とかCGについては、私は素直に楽しめました。実際怪獣があのスピードで突進して来たら怖いだろうとか思わされましたし、よくできてたと思います。あとはゼットンの新しい解釈というか、あのキャラはよく考えたものだと。

 そして、俳優さんもいろんな人が出てました。長澤まさみは結構好きなので、今回その点も楽しめました。人間が演じるドラマの部分は、それぞれがどういう性格だとか、実は心の闇を抱えてるとかいうことがなかったのでテンポもよく、ウルトラマンと怪獣の絡みに専念できたのがポイント高いです。

 最後のクレジットは、いろんな人の名前がありすぎてなかなか追いかけるのは大変でしたが、あれをじっくり見るのも面白そうですね。まずはいいものを見せてもらいました。単純に「面白い」と評価します。


やはり最近映画見てないなぁ>日本アカデミー賞授賞式を見て

2022年03月13日 | 映画

 金曜は日本アカデミー賞の授賞式でした。この1年で映画館で見た記憶があるのは「騙し絵の牙」と「燃えよ剣」のみ。「燃えよ剣」は監督とか役者さんは絡んでおらず、「騙し絵の牙」は松岡茉優さんが優秀主演女優賞に入ってました。

 「本物のアカデミー賞が貰えないからといって『日本アカデミー賞』という名前は情けない」という批判の声を聞いたのは、まだこの賞ができたばかりの頃だったかと思います。それなら「鶴ヶ島アカデミー賞」を作って、毎年松岡茉優さんと富田靖子さんに賞をあげるという力業も考えたのですが、授賞式に呼べるお金がないのでまだ実現しておりません。

 ただ、今年は「ドライブ・マイ・カー」が本家アカデミー賞の作品賞にノミネートされてるので、その点を考えると「日本アカデミー賞」の権威も向上するかもしれませんね。

 我が家は徒歩圏内にシネコンがあるのですが、よほどの話題作しか見に行っておらず。ということは、そもそも映画を見るという習慣がないということになるのでしょうが、そんな私が過去の最優秀作品賞受賞作で一番好きなのは「八日目の蝉」。

 過去44作のうち、映画館で見たのは「八日目の蝉」「万引き家族」「三度目の殺人」「永遠の0」「フラガール」「ALWAYS 三丁目の夕日」「マルサの女」「お葬式」くらい。洋画はさらに見ないので、見る本数全体が少ないです。

 日本アカデミー賞の思い出というと、第42回の授賞式で「万引き家族の皆さん、ステージにどうぞ!」と聞いて、「えっ、犯罪者が集団で来てるの?」と驚いたというのはネタです。すいません。

 なお、本日は「映画見てないなぁ」というタイトルにしようと思ったら、1年前に同じタイトルでブログを書いてたことが発覚。いや、本当に見てないんですわ。映画館で見るのは好きなんですけどね。


今月も無料放送ごっつぁんです>東映チャンネル「ボディーガード牙」

2022年02月14日 | 映画

 

 東映チャンネルで映画「ボディーガード牙」を見ました。タイトルだけ見覚えあったのですが、いつ頃の映画かは知らず。調べてみたら、原作は週刊サンケイに連載していた梶原一騎先生原作の劇画、映画は千葉真一主演で1973年の公開ですと。当時私は小4なので、こういうバイオレンスシーン炸裂で女性がお洋服脱ぐシーン満載の映画は、見たいと言っても親が連れていってくれなかった事でしょう。

 原作がどういうストーリーかというと、Wikipediaによると「空手道連盟「徹心会」の門下生で、総帥“ゴッドハンド”の大東徹源が選んだ唯一の後継者・牙直人を主人公に、その凄まじい空手の技で依頼者を必ず素手で守り通す活躍が、様々なストーリーで展開される。」というもの。この大東徹源を大山倍達先生が演じていて、セリフはないのですが空手の稽古をしている姿のみ出てきます。

 映画の方は、主役の牙が帰国する機中でハイジャック犯グループを一人で叩きのめし、空港での記者会見で徹心会空手を広めるために、ボディーガードをやるということを宣言します。

 それで早速仕事を依頼してきた謎の美女とか、海外マフィアとか、麻薬取引とか、そういうのが色々絡んできて、まあキーハンターだとよくありそうな流れです。(大雑把な感想。) 面白かったかというと、ストーリー自体はあんまり…。格闘シーンはさすがに見ごたえありましたが。

 出演者では、牙の妹役を演じたのが渡辺やよいさん。いきなりお洋服お脱ぎになる演技でしたが、この方はのちに元力士の蔵間さんと結婚したのですね。そしてWikipediaで出演者を見てたら、「志穂美悦子 : 渡辺やよいの吹き替え ※ノンクレジット」という記載あり。が、映画のクレジットを見てたら「塩見悦子」というのがありました。これがそうなんでしょうね。

 …と思ったら、志穂美悦子さんのWikipediaにはちゃんと「本名の塩見悦子でデビューを果たした」書いてありました。ビジンダーのちょっと前だったのですね。

 ということで、公開時に見れば盛り上がったかもと思う映画ではありました。今回も無料で見せていただいて、東映チャンネルさんには足を向けて寝られません。


映画「漂流」(原作:吉村昭)

2022年02月07日 | 映画

 「漂流」は吉村昭先生の長編小説ですが、私は10年くらい前に読みました。Wikipediaによると「天明年間に船の難破で伊豆諸島の鳥島へ漂着し、12年に及ぶ無人島生活の後に故郷へ帰還した土佐の船乗り・長平の史実を基にした物語」とのこと。基本的に実話なのですね。

 天明年間というと1780年くらいですから、もちろん江戸時代で鎖国の頃。漂流して無人島に流れ着く話はあれこれありますが、この時代の事ですので生活はかなり悲惨です。仲間と一緒に流れ着いたものの、恐らく壊血病と思われる病気でみんなバタバタ倒れ、一人だけ生き残って…ということで読んでいる間はかなり気分も暗くなりました。食料は基本的に鳥で、冬場も保存食とした鳥肉の干物で生き延びたり。

 この作品が映画になっていたのは今回見て初めて知りました。1981年6月公開で配給は東宝だったそうですが、当時私は高3。世間では石川ひとみさんの「まちぶせ」がヒットの兆しを見せ始めた頃です。(すいません、そういう事でしか時代を語れませんので。)

 その映画ですが、主演は北大路欣也。共演は坂上二郎、高橋長英、水島涼太、岸田森、渡瀬恒彦…って本当に男ばっかり。最初に流れ着いた時の仲間と、数年後にまた流れ着いた別の船の人たちが全員男なので。

 しかも、何しろ漂流の果ての生活ですので衣装はほとんど褌のみ。髪も伸び放題なので、まあこれだけ色気のない映画も珍しい。一応、故郷にいた頃を回想するシーンで女性は出てきますが、そうでもしないと女優の出番はありません。

 高校生の頃にこの映画を知っていたとしても、半裸のむさ苦しい男ばっか出てくる作品を見ようとは思わなかったでしょう。今回は小説で読んだ世界を結構イメージできたという事は良かったのですが、さすがに過酷な生活なので見てて辛いですね。幸か不幸か、主人公の長平は土佐にいた頃も身分が低く、妻や子を待たせてたという事はなかったので、帰国してから洋画の「キャスト・アウェイ」のようなエピソードはなかったようです。

 吉村昭作品では、他に「海の祭礼」「アメリカ彦蔵」「大黒屋光太夫」など漂流ものがありますが、文章だけであれだけハラハラさせるのはさすが。この映画も力作ではありますが、彼女をデートに誘うのに「北大路欣也が漂流して、ふんどしいっちょで鳥ばっかり食う映画を見に行かないか。」と言っても誰もついてこないでしょうから、そこはマイナスですね。