唐突に時折思い出す。困ったものだと思いながら心の内を覗く。
何ゆゑになにゆゑにと思ふと種子騒ぐ 発狂の種子なだめつつ坂を上がる
発狂の種子をわれに与へしは東京都多摩市立東落合中学校
二十数年前にこんな短歌2首を詠んだ。生きづらさがいつもある。助けを求めて伸ばした手を学校の先生たちだけでなく親を含めた周りのすべての大人たちに振り払われ放置された絶望の記憶があの頃からずっと消えない。寄り添ってくれる優しく温かい智慧のあるひとが一人でもいてくれたら状況は変わったのだろうけれども残念ながらいなかった。すべての残念な記憶は、反面教師の教材として活かして生きてゆくしかない。生きていかねばならない。